本論文では,著者らのフィールドワーク調査結果に基づき,八重山語小浜方言の韻律体系に関して次の3点を主張する。1点目は,小浜方言は3つの異なるアクセント型を区別する三型アクセント体系であるという点である。2点目は,南琉球の他の多くの方言と同様に,音節と文節の間の韻律単位として定義される韻律語が,各アクセント型の一般化に必要であるという点である。3点目は,小浜方言の3つのアクセント型が,琉球祖語の3つのアクセント型を継承しているという点である。
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