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Yanfeng Gao, Masayuki Nagai, kunihito Koumoto
セッションID: 2P097
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
A bioinspired process was employed to control over morphology of TiO
2 films in solutions. By controlling the solution conditions, either pH, temperature or additives, we could regulate the crystallization behavior, so as a various of morphologies could be obtained. The film surface, cross section and crystalline phases were characterized. Our studies show that the optimizing of morphology through such an environmental-benign way is promising to be extended to other materials systems.
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佐藤 千草, 冨田 恒之, ペトリキン ヴァレリー, 垣花 眞人, 加藤 英樹, 工藤 昭彦
セッションID: 2P098
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
錯体重合法は、くえん酸とポリオールとの間で起こるポリエステル化反応を利用することで、溶解した金属イオンを均一に分散した前駆体樹脂が得られ、これを熱処理することにより目的の複合酸化物を合成するセラミックス合成法の一種である。前駆体の均質性が高く、固相法に比べ熱処理温度の低減が可能である。そのため大きな比表面積の粉体合成が可能となり、高い水分解活性が期待できる。本研究では紫外光照射下で高い水分解活性を持つ事が報告されているタンタル含有酸化物を、錯体重合法により合成することで更なる高活性化を試みた。同時に、フラックス処理や水熱処理により光触媒粒子の表面状態を改善することで活性向上を目指した。
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岩村 正之, 鈴木 義仁, 冨田 恒之, ペトリキン ヴァレリー, 垣花 眞人
セッションID: 2P099
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
錯体均一沈殿法を用いてY2O3:Eu3+蛍光体を合成した。錯体均一沈殿法ではエチレングリコールなどのポリオール系錯化剤の水溶液中で均一沈殿反応を行うことにより、従来の均一沈殿法と比べて高い金属イオン濃度でも粒径の揃った微粒子が得られる。この手法を用いてポリオールの種類と量、ならびに焼成温度を変化させて、輝度および形態について評価した。常圧下での反応に加え、マイクロ波水熱反応器を用いた高温高圧条件下でも錯体均一沈殿反応を行い、同様に検討を行った。
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岩崎 光伸, 田口 将人, 山下 直樹, 伊藤 征司郎
セッションID: 2P100
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
われわれの研究室では,金属の硝酸塩などをエタノール溶液中でアルカリ加水分解することにより,高結晶性の金属酸化物超微粒子を低温合成できるNAC-FAS(NAnometer-sized Crystal Formation in Alcoholic Solutions)法を見いだしており,いくつかの金属酸化物超微粒子の合成に成功している。本研究は,NAC-FAS法を用いてYPO4:Eu2+ナノ粒子の合成を試みるとともに,青色発光特性について検討したものである。その結果、Y(NO3)3・6H2O、H3PO4、EuCl • 6H2Oを出発原料として、還元剤存在下でエタノールー水混合溶液中で加熱攪拌することでEu2+イオンのみを有するYPO4:Eu2+ナノ粒子を合成することに成功した。このものは、370nm付近に蛍光極大を持ち広波長領域に青色発光することをみいだした。
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杉嶋 孝文, 野間 直樹, 伊藤 征司郎
セッションID: 2P101
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
チタン酸ビスマス強誘電体薄膜の微細パターン作製を目的とし、それぞれアセチルアセトンで化学修飾したビスマス2−メチルヘキサネートとチタンテトラブトキシドを原料として、スピンコーティング法によりゲル膜を作製した。得られたゲル膜は、光感応性を示し、マスクを使った紫外線照射と適切な溶媒でのリーチングにより、パターニングが可能であることがわかった。また、各温度で熱処理して作製した膜に対して、強誘電性などの特性評価を行った結果も報告する。
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名倉 直紀, 野間 直樹, 伊藤 征司郎
セッションID: 2P102
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
パターニング可能な光感応性亜鉛酸化物ゲル膜の作製を目的として、亜鉛塩をエタノール溶媒中で化学修飾剤と反応させて得られる酸化亜鉛ゾルと、さらにチタンテトラブトキシドを加えたチタン酸亜鉛ゾルの2種類のコーティングゾルからゲル膜を作製した。得られたゲル膜は光感応性を示すことを見いだすとともに、マスクを通した紫外線照射と適切な溶媒でリーチングを行うことでパターニングが可能であることもわかった。また、熱処理を行った薄膜の各種特性を検討した結果も報告する。
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中村 健太, 野間 直樹, 伊藤 征司郎
セッションID: 2P103
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
我々はこれまでに、光によってパターニング可能な酸化物ゲル膜に、Euイオンなどの蛍光イオンを添加することによって、パターン化した蛍光薄膜の作製について検討している。本研究では、蛍光体のマトリックス材料として優れるY
2O
3と化学的安定性・耐熱性・透明性に優れるSiO
2を組み合わせたY
2O
3-SiO
2二成分系ゲル膜をマトリックスとし、Euイオン添加して蛍光薄膜を作製した。得られた膜の光感応性、パターニング特性、蛍光特性について報告する。
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Visbal Heidy, 中本 順子, 和田 満久, 福井 俊巳
セッションID: 2P104
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
無溶媒ゾルの成長過程の解明はゾルゲル反応の理解とともにその後の成膜特性や粒子合成に及ぼす影響も含め重要な課題である。本研究では、無溶媒(超音波、もしくは攪拌法による)、及びアルコールを用いてシリコンアルコキシドを加水分解し、薄膜を生成した。縮合進行状況を動的光散乱法、29Si-NMR、及びラマン分光法により解析した。フーリエ変換赤外線分光法(FTIR)により、薄膜の構造を解析し、屈折率、透過率、及び鉛筆硬度との相関を評価した。無溶媒のゾルは加水分解が極めて速く進行し、結合数ユニットQ3,Q4を生成した。超音波により生成したゾルは最も成長速度が速く、薄膜特性も最も優れていた。膜中の有機物等の不純物が少なかったためと考えられる。
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岡野 寛, Owen Standard, B-Ben Nissan
セッションID: 2P105
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
ゾルゲル法を用いて酸化ニオブ薄膜を作製した.酸化ニオブ薄膜は次世代高密度メモリーの容量絶縁膜として注目されている.ゾルゲル法で酸化物薄膜を作製する際は,出発原料に金属アルコキシドが用いられることが多い.金属アルコキシドは価格的に高価なばかりでなく,大気中で不安定であるため,その取り扱いを含めて,薄膜作製コストの増加につながっている.本研究では,出発原料に金属塩化物など,安価で取り扱いの容易な材料のみを使用し,低コストで高品質な酸化ニオブ薄膜の作製を試みた.出発原料として,塩化二オブのエタノール溶液を利用することで,全工程を大気中で実施しすることが可能となった.XRD測定の結果,ガラス基板上に結晶性の塩化二オブ薄膜が得られた.
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木田 貴久, 大石 知司
セッションID: 2P106
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
ビール瓶上へのビール劣化防止膜の研究開発を行った。ビール瓶上に無機顔料を含む、SiO2膜またはZrO2膜をゾルゲル法を用いて形成した。ついで、膜を熱処理することで、膜強度の高い薄膜を形成した。ビール瓶上に透明性が高く、アルカリ耐性があるビール劣化防止膜が形成可能である。この膜は450-520nmの光を吸収し、ビールの劣化を防止する。
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星野 悠太, 大石 知司
セッションID: 2P107
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
フレキシブルディスプレイ用材料として重要な基板材料及びカラーフィルタ用材料の開発を行った。超薄板ガラス(厚さ50μm)を接着剤、フィルムでサンドイッチ構造とし、熱圧接することで有機-無機ハイブリッドフレキシブル基板を作製した。このフレキシブル基板は強度が強く、可とう性、ガスバリア性に優れている。次いでこの基板上へのカラーフィルタ材料及びそのパターン形成技術について検討した。カラーフィルタ材として、溶媒に可溶なラテント顔料を用いこれをインクジェット法により膜形成する手法について検討した。
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宮野 敬大, 大石 知司
セッションID: 2P108
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
PDP用高コントラスト化フィルムの研究開発を行った。PETフィルム上にラテント化したキナクリドン(Qn)顔料とシリコンナフタロシアニン(SiNc)を含むシロキサン変性有機無機ハイブリット膜をゾルゲル法を用いて形成した。Qnは575nmに吸収を持ち、赤サイドバンド発光およびNe発光を吸収し赤の色純度を向上する。SiNcは、リモコンの誤作動の原因となる近赤外光を吸収し、PDP用高コントラスト化フィルムとすることができる。また、Niジチオール系錯体の近赤外吸収色素を含有させた3-glycidoxypropyltrimethoxysilan(GPT)_-_ポリスチレン(PS)有機無機ハイブリッド膜を作製し、近赤外吸収機能の向上が見られた。そして、それぞれの機能と性質について評価した。
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森 勇介, 菅原 義之
セッションID: 2P109
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
水素化リチウムアルミニウム(LiAlH
4)、テトラヒドロホウ酸リチウム(LiBH
4)、メチルアミン塩酸塩(MeNH
2·HCl)を反応させ、可溶性Al-B-N-(C)前駆体を合成した。IR、NMR分析より、前駆体は主にAl-N、Al-H、B-N、B-H結合およびAl-H
2-B、Al-H
2-Alブリッジ結合を有することがわかった。また、TG分析よりセラミック収率は約74mass%(Ar, 1000℃)であった。前駆体を1600℃で熱分解した生成物のXRDおよび固体NMRを測定したところ、セラミックス構成成分は主に結晶性AlN、アモルファスBN、アモルファスカーボンであった。さらにTEMより結晶性AlNはアモルファスマトリクス中に均質に分散しており、その平均結晶径は約10nmであった。
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中嶌 達也, 森 勇介, 菅原 義之
セッションID: 2P111
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
Al-N骨格を有する前駆体poly(ethyliminoalane)[(HAlNEt)
n]のトルエン溶液を用い、酸素雰囲気下で熱分解させることで、アルミナ(Al
2O
3)膜を作製した。得られた薄膜は無色透明であり、XPS分析より、Al-N結合が全てAl-O結合に変換されたことが確認できた。XRD分析より、薄膜はアモルファスであることが分かった。またSEM分析より、表面は平滑であった。
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鈴木 健之, 伊藤 努, 北岡 諭, 菅原 義之
セッションID: 2P112
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
LaPO
4は高温安定性、低熱伝導性などの特性を有し、耐熱料材として期待されている。しかし、溶液法でのLaPO
4の合成においては熱分解時にリンの揮発が起こり、耐熱性の低い相(La
3PO
7)が生成することが問題となる。本研究では、リン酸をクエン酸で修飾し、これをランタン-クエン酸錯体と共にエチレングリコールと脱水縮合させ、有機ネットワーク中にリン、ランタンを組み込んだLaPO
4前駆物質を合成した。この前駆体を熱分解したところ、リン酸を修飾するクエン酸の量がPO
4に対して3倍以上で単一相のLaPO
4が得られた。このことより充分な量のクエン酸を用いて有機ネットワークを形成させることがリンの揮発の抑制に不可欠であると考えられた。
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中谷 友彦, 熊田 伸弘, 米崎 功紀, 武井 貴弘, 木野村 暢一
セッションID: 2P113
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
リン酸ジルコニウムはイオン交換やインターカレーションが可能なアルファおよびガンマ型が有名であるが、この他にも数種類のリン酸ジルコニウムが報告されている。これまでに3種類の新しいリン酸ジルコニウムを水熱反応で合成し、その結晶構造を解析した。さらに2種類の新しいリン酸ジルコニウムを見出し、その結晶構造を明らかにしたのでその結果について報告する。またそのイオン交換やインターカレーション反応および化学的性質についても調べたのでその結果も併せて報告する予定である。
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岩崎 光伸, 岡田 英明, 伊藤 征司郎, 古薗 勉, 宮本 悠希
セッションID: 2P114
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
われわれは,電解浴にアパタイトナノ粒子を分散させた電解浴でチタン板を火花放電下で陽極酸化処理することにより,アパタイトナノ粒子が固着した酸化チタン厚膜を形成できることをすでに報告している。さらに,このものをSBF液に浸漬させるとHAp微粒子が皮膜に析出したことから,生体活性を有することをあきらかにしている。本研究は,チタン陽極酸化皮膜作製時の電解条件が生体活性に及ぼす影響を調べたものである。その結果,電解電圧および電解電流がアパタイトナノ粒子固着量,生体活性に大きく影響を及ぼすことがわかった。
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糸数 裕子, 板谷 清司, 梅田 智広, 幸田 清一郎
セッションID: 2P115
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
噴霧熱分解法によるβ-オルトリン酸カルシウム(β-Ca3(PO4)2; β-TCP)の生成に及ぼす種々の有機化合物添加の影響を調べた。出発水溶液(Ca/P=1.5)の調製では1.8 mol・dm-3 Ca(NO3)2、1.2 mol・dm-3 (NH4) HPO4、濃HNO3の他に、0.2 mol・dm-3 有機化合物を添加した。有機化合物にはカルボン酸としてグルタル酸、また糖類としてラクトースを使用した。相変化はDTA-TGおよび高温X線を用いて検討した。以上の結果を基に噴霧熱分解によりβ-TCPが生成する過程で有機化合物がどのような影響を及ぼしているかを考察した。
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西村 聖悟, 林 佳樹, 中山 忠親, 末松 久幸, 江 偉華, 新原 晧一
セッションID: 2P116
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
我々は産業応用を目的とした超微粒子の量産装置の開発を行っている。これまでの実験結果から、パルス細線放電の繰り返し動作による超微粒子の作製は可能になった。しかし、作製した超微粒子の回収効率が低いという問題点が明らかになった。そこで、回収効率の改善のために静電捕集器を作製し、超微粒子の回収を試みた。また、静電捕集の最適な動作を確認するために、捕集器の電圧やガス流量を変化させて超微粒子の回収を行った。その結果、静電捕集器を通過する粒子のほとんどが捕集器の電極に回収された。また、流量・電圧を上げると回収率が向上することがわかった。しかし、粒子が電極に堆積することでアーク放電が発生することを確認した。
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小林 亮太, 西村 聖悟, 鈴木 常夫, 中山 忠親, 末松 久幸, 江 偉華, 新原 晧一
セッションID: 2P117
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
これまでに、我々は、金属細線を酸素や窒素雰囲気中で放電させるパルス細線放電法により、種々の金属、酸化物および窒化物の超微粒子作製に成功している。また、超微粒子の作製のみならず、パルス細線放電法のプロセスに関しても盛んに研究されており、炭素超微粒子中に含まれる非晶質炭素とグラファイトの体積分率から炭素プラズマの冷却速度の定性的評価が行われた。本研究では、高圧用のチャンバーを用いることにより、雰囲気ガス圧力を26_から_200kPaに変化させた炭素プラズマの冷却速度依存性を明らかにした。
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川島 幸子, 松嶋 雄太, 前田 和之, 鈴木 健之
セッションID: 2P118
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
従来、∼300 Torrの減圧下で行ってきた液面上プラズマ法を改良し、大気圧下でのダイヤモンド合成を可能とした。これにより装置を非常に簡素にすることができた。直流プラズマCVD法では、ダイヤモンドがプラズマ発生面に析出する。プラズマが端部に集中して、ダイヤモンド膜の均一性を低下する問題を解決するために、補助電極を取り付けた。その結果、透光性を示すダイヤモンドの自立膜が得られた。
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菱田 俊一, 相澤 俊, 大谷 茂樹, 末原 茂, 羽田 肇
セッションID: 2P119
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
酸化亜鉛は、ワイドギャップ半導体として、また大きなエキシトン束縛エネルギーを持つことから、発光素子、電子素子として期待されている。そのために多くの薄膜作製研究が行われているが、良好なp型伝導や量子効果を実現するまでには至っていない。そこで、酸化亜鉛薄膜の更なる結晶性の向上を目的として、サファイアに比べ格子ミスマッチが小さく、かつ金属導電性を持つホウ化物及び炭化物結晶を基板材料とした酸化亜鉛薄膜の形成について検討した。基板として、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ニオブ、炭化ジルコニウム、炭化ニオブを用い、MBE法により金属亜鉛薄膜を酸化することにより酸化亜鉛超薄膜を成長させた。薄膜は電子線回折及びAFMにより評価した。
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増本 博, 金子 喜則, 後藤 孝
セッションID: 2P120
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
レーザーアブレーション法により、BaIrO
3薄膜を作製し、その作製条件と結晶構造、電気特性を調べた。40 Paの酸素雰囲気中で成膜したBaIrO
3薄膜は、1073Kでは6H構造のBaIrO
3が得られた。基板温度の増加とともに結晶性は向上した。BaIrO
3薄膜の電気抵抗の値は、基板温度の増加とともに増加した。基板温度973Kにおける電気抵抗の値は室温で0.17Ωcmであった。
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粂 正市, 安岡 正喜, 李 相起, 渡利 広司
セッションID: 2P121
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
AlNセラミックスの製造プロセスが誘電損失特性及び熱伝導率に及ぼす影響を調べた。Y2O3をAlNに添加し、窒素雰囲気中、1900℃、2時間焼結し、引き続いて炉冷、徐冷、アニーリングを行い誘電損失と熱伝導率を測定した。結果については当日報告する。
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熊谷 勝, 山口 十志明, 平野 眞一, 菊田 浩一, 横山 久範, 尾畑 成造
セッションID: 2P122
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
ITOセラミックス粒子を利用したセラミックス基板へのインクジェットプリントについて検討を行った。このインクは高分散状態であり、粘性や表面張力をある一定の範囲内に調整しなければいけないため、分散剤(PAM)を使用することで高分散性を、湿潤剤を使用することで表面張力を制御し、水系セラミックススラリーを作製した。セラミックス基板に直接パターニングを行うと印刷後にインクがはじいてしまいパターンの形状が変化してしまうため、PVAなどによって表面処理した後にパターニングすることでパターンの形状変化の抑制に成功した。作製したパターンを熱処理することで導電性パターンの作製に成功した。
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橋本 賢太, 瀬山 博之, 齋藤 紀子, 大栗 雅人, 堀田 憲康
セッションID: 2P123
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
酸窒化タンタル(TaON)および窒化タンタル(Ta3N5)は光触媒能を持ち,可視光照射下において有機物を酸化分解することができる.著者らは,先に各種形態のTiO2 あるいはZrO2粉末をN2-NH3あるいはN2-NH3-ベンゼン(へキサン)雰囲気中で浮上式流動還元窒化反応することにより微細な窒化物粉末(TiN,ZrN)が連続合成できることを報告した.本研究では,酸化タンタル粉末(Ta2O5)を原料として,流動層還元窒化反応することにより微細な窒化物および酸窒化物粉末の合成を目的とし,その生成過程を検討した.
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加藤 善二, 田中 諭, 植松 敬三
セッションID: 2P124
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
顆粒成形体の焼結挙動を研究のために、顆粒界面構造を単純化する規則的な顆粒配列構造を作り焼結時の構造変化を調べた。顆粒は市販のアルミナを原料にスプレードライヤーで作成した。顆粒はふるいわけた後、メッシュを用いて規則的に配列してから一軸もしくは静水圧で加圧成形し焼結した。焼結条件により、顆粒界面の構造の変化を光学顕微鏡で観察した。
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遠藤 拓也, 田中 諭, 加藤 善二, 内田 希, 植松 敬三
セッションID: 2P125
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
こらまでに粒成長を抑制しつつ緻密な焼結体を得る方法として、2段階焼成法がI.W.Chenらによって提案された。この2段階焼成法によって焼結体を作製し、粒成長および緻密化の過程を明らかにすることを目的とする。そこで、各ステップにおける微構造変化および各ステップの温度変化、保持時間変化による微構造変化を観察する。
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山川 智弘, 脇原 徹, 多々見 純一, 米屋 勝利, 目黒 竹司, 高木 眞一, 横内 正洋
セッションID: 2P126
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
β-サイアロンとは、Si3N4のSiの一部がAlにNの一部がOに置換した固溶体で、構造用セラミックスとして用いられている。ガス還元窒化は、窒化反応が低温で進行し、微細粒子の合成できる方法として主にAlNの粉末合成法の一つとして研究されてきた。これまでに発表者は、ガス還元窒化法を用いて、ゼオライトからサイアロンの合成を試み、Si/Al=3(Z=1.5)のゼオライトから高純度-SiAlONナノ粒子の合成に成功した。今回は、さらに高い、Si/Al=7(Z=0.75)のゼオライトを用いて-SiAlONの合成を行い、高純度-SiAlONを合成した。ゼオライトはSi、Alが原子レベルで混合しているため、原料の密度分布を原因とする不純物相の生成を防ぐことができる。このようなゼオライトの特徴が、高いSi/Al比のゼオライトから高純度-SiAlONの合成を可能にしている要因の一つと考えられる。
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山口 典男, 林 準一, 大橋 修
セッションID: 2P127
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
パルス通電焼結(SPS法)は、試料粉末に直接大電流を流すことにより、通常の焼結法よりも低温短時間で焼結できるとされている。このような特徴を活かし、本研究ではCaO-SiO
2ガラス粉末の焼結を試み、ガラスが結晶化せずに緻密な焼結体となる最適な制御法について検討した。通常の方法である温度制御法では、試料温度と制御温度であるダイスの温度の関係にばらつきが見られ、非晶質のままで緻密な焼結体を得ることができなかった。一方、試料温度に直接関係する収縮量による制御では、非晶質のままで高密度な焼結体を得ることができた。ガラスの焼結には、収縮量制御による方法が有効であることがわかった。
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白井 孝, 安岡 正喜, 西村 ゆつき, 杵鞭 義明, 堀田 裕司, 渡利 広司
セッションID: 2P128
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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鋳込み成形などに代表される湿式成形法において乾燥工程が必要となるが、乾燥工程に要する時間はセラミックス製造工程において大きな割合を占めるため、乾燥工程時間の短縮が求められる。しかし従来の方法で急速乾燥を行うとそりやクラック、密度ムラ等の欠陥が増大し、それらの欠陥は焼結体特性へ多大な影響を与える。本研究では鋳込み成形体の急速乾燥にマイクロ波加熱を用い、従来の乾燥方法との比較、検討を行い、乾燥方法の違いが及ぼす鋳込み成形体への影響について報告する。
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田中 功, 森本 真輔, 朴 鐘寛, 綿打 敏司
セッションID: 2P129
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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ルチル単結晶は光アイソレータなど光通信に欠かせない光学結晶であるが、小傾角粒界や酸素欠損による着色などの問題がある。我々は、ルチル原料棒に対してルチルにAl
2O
3を添加したしたものを溶媒とし、TSFZ法により単結晶育成を行った。その結果、溶媒を用いなかった場合には育成結晶は酸素欠損により濃青色であったが、溶媒を用いることにより無色透明な結晶が得られた。また、ICPによる定量分析では、育成結晶中にAl濃度は30ppm未満の検出限界以下でありほとんど固溶していないことがわかった。育成結晶中の高温における酸素拡散速度の違いを熱分析やイオン伝導度測定などにより検討し、Al添加による酸素欠損除去の効果を考察した。
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冨川 耕平, 塩野 剛司, 西田 俊彦
セッションID: 2P130
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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今までにメカノケミカル現象を用いてゼオライト硬化体の作製を行ってきたが、この方法では粉砕というプロセスが必須条件であった。今回は天然鉱物で反応性に富んだアロフェンを出発原料に用いて、イオン交換特性の優れたゼオライトA硬化体の合成を行った。水ガラスへのアロフェンの添加量が多いほどゼオライトAの生成が向上したが、成形性が低下することが分かった。また、ゼオライト硬化体は、80℃付近から合成できることが明らかになった。
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村瀬 英昭, 安田 秀幸, 中平 敦
セッションID: 2P131
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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ハイドロタルサイトは[M(_II_)1-xM(_III_)x(OH)2]x+[An-x/n・YH2O]で表される層状構造を持ち,ホスト層を構成するM(_II_)とM(_III_) には様々な金属イオンが,層間のAn-x/nには種々の交換性アニオンが位置する複水酸化物である.そのハイドロタルサイトを焼成して得られた複酸化物は,水に浸すとハイドロタルサイト構造に戻る,“再水和”というユニークな性質を持つことが知られている.本研究では,M(_II_)とM(_III_)の位置の金属イオンを数種の金属イオンに置換し,焼成することによって構造と特性にどのように変化を与えるかを検討した.さらに強磁場が構造と特性に及ぼす影響についても検討した.
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水野 真太郎, 紅野 安彦, 藤原 巧, 小松 高行
セッションID: 2P132
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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組成15K
2O-15Nb
2O
5-70TeO
2-0.5Er
2O
3、吸収端約380nmのテルライトガラスへXeClエキシマレーザー(λ=308nm, パルス幅8ns)を照射することにより、ガラス表面にナノオーダーの形状変化が誘起される。原子間力顕微鏡による観察からその形態は主に、数十から数百ナノメートルの粒子形状をとることが明らかとなった。ナノテクノロジーへの応用の観点からその自己組織化現象は非常に興味深い。粒子形状、および構造制御のためには形成機構解明が必要不可欠である。吸収端近傍波長のレーザー照射のため、ガラスの形状変化には、ガラス表面の温度上昇が関与していることが予想される。当日はレーザー照射領域の熱伝導解析による温度履歴について報告する。
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渡邉 夏樹, 熊田 伸弘, 菅原 義之
セッションID: 2P133
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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層状チタンオキシクロライド(TiOCl)は層表面に高い反応活性基を有する無機層状物質である。TiOClとアルカリ金属アルコキシド(MOR)との脱MCl反応を用いて、TiOCl層表面がアルコキシ基で修飾された新規有機誘導体の合成を試みた。TiOClはTiCl
3とTi
2O
3を窒素雰囲気下で混合した後、石英管に真空封入して焼成することにより合成した。TiOClに鎖長の異なる各種アルカリ金属アルコキシドの溶液を加え、ソルボサーマル法又は常圧下で還流を行ったところ、各試料のXRDパターンにおいて新たな層間距離を示す回折線が観察されたことから、目的とする反応の進行により有機誘導体が合成されたことが推定された。
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轟 眞市
セッションID: 2P134
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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シリカガラス製単一モード光ファイバにファイバヒューズを発生させた後、供給エネルギーを減少させてヒューズを自然停止させたところ、停止位置近傍に生成された空孔列に2重周期的規則性が見出された。自然停止直前の挙動を超高速ビデオカメラで撮影したところ、空孔列が途切れる部分で閃光を発していることが分かった。その持続時間は約120μ秒間であり、閃光の出現間隔は時間とともに短くなっていった。2重周期構造の生成は、周期的空孔生成を伴う定常的伝搬モードと空孔生成を伴わない過渡的な伝搬モードとの間の遷移の繰返しによって形成されると結論される。
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市川 智道, 梶原 剛, 田原 聖一, 菅原 義之
セッションID: 2P135
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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イオン交換性層状ペロブスカイトの一種であるRuddlesden-Popper型及びDion-Jacobson型層状ペロブスカイトを用いて、
n-ブチルアミン水溶液と反応させることで層間化合物を合成した。XRD、
13C CP/MAS NMRより、層間内に
n-ブチルアンモニウムイオンが導入されたことが考えられた。その層間化合物を中間体として、
n-アルコールと反応させることで、
n-アルコキシ基層表面修飾体の合成を試みた。XRD分析より、反応前後において層間間隔の変化を確認した。
13C CP/MAS NMR分析より、
n-アルコールのa炭素のケミカルシフトが、約16 ppm低磁場側へシフトしていることを確認した。これらの結果より、Nb-O-C、Ti-O-C結合を有する
n-アルコキシ基層表面修飾体が合成されたと考えられた。
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島田 亮, 田原 聖一, 熊田 伸弘, 菅原 義之
セッションID: 2P136
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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Aurivillius相の一種であるBi
5Nb
3O
15を固相法で合成したのち塩酸を用いて酸処理を行い、酸化ビスマス層の選択的溶出を試みた。得られたBi
5Nb
3O
15を酸処理し120℃で乾燥した試料のX線回折結果より、層間間隔が2.10 nmから1.86 nmに減少していたことがわかった。ICP分析より酸処理後のBiの組成比は大きく減少していた。またTG分析より400℃付近に質量減少を確認した。これらのことより酸化ビスマス層[Bi
2O
2]が選択的に溶出し、プロトンが層間に導入されていることが考えられる。
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佐々木 敦生, 石川 優, 林 繁信, 菅原 義之
セッションID: 2P137
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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WO3、H2WO4、H2W2O7·nH2Oとピリジンを水の存在下で反応させることでW-N結合を有する無機有機複合体の合成に成功した。XRD分析より、いずれの出発物質から合成した試料も同様の回折線になり、層間化合物であることが確認された。またSEM観察より、粒子の形状、サイズが大幅に変化したことから、反応は、溶解=再析出で進行していると考えられた。IR分析より、反応後、ピリジンはピリジニウムイオンとして存在していないことがわかった。また、15N CP/MAS NMR分析より、W-N結合の存在が示唆されたことから、ピリジンはWに直接配位していると考えられた。
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Deliang Chen, Yoshiyuki Sugahara
セッションID: 2P138
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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We introduced a "Chimie Douce" approach to synthesize layered tungstic acid/alkylamine hybrid nanostructures (nanotubes or nanosheets) at room temperature using Bi
2W
2O
9 as start materials. Layered H
2W
2O
7 with interlayer H
2O, derived by leaching the [Bi
2O
2] sheets of Bi
2W
2O
9, was intercalated with alkylamines (C
nH
2n+1NH
2,
n = 4,5,7,8,12,14,16,18) in non-aqueous solutions. By carefully choosing the reaction media and reactant ratios, the organic/inorganic hybrid nanostructures with controllable morphologies could be achieved, and the corresponding tungsten oxide nanocrystals were obtained by decomposing the organic species at elevated temperature or in concentrated nitric acid. The proposed approach is characteristic of high efficiency and low cost.
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辻 隆之, 八島 正知, 小林 周平, 中村 渉, 安東 克明, 田中 雅彦, 森 丈晴, 大山 研司, 山田 喬, 細井 敬
セッションID: 2P139
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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燃料電池の電極材料として注目を集めているランタンコバルト酸塩の結晶構造を、中性子粉末回折及び放射光粉末回折法により研究した。測定データはリートベルト法と最大エントロピー法(MEM)を用いて解析した。MEMを行って得られた核密度分布から、La
0.6Sr
0.4Co
0.8Fe
0.2O
3では酸素が異方的に広がっていることがわかった。
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張 文剛, 熊田 伸弘, 米崎 功紀, 武井 貴弘, 木野村 暢一
セッションID: 2P140
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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高温で長時間焼成することによってペロブスカイト型のBa3Nb2CuO9を合成することができた。X線回折データを用いてRietveld法による構造解析の結果、格子定数はa = 4.0462(4)及びc = 4.1806(4)Åであった。空間群をP4/mmm (#123)として求めたR因子はRwp = 9.37及びRp = 6.71となった。Ba3Nb2CuO9の結晶構造は正方晶系のペロブスカイト型構造である。Ba原子は単位格子の頂点に占有し、NbとCu原子はともに不規則配列していることがわかった。
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加藤 一実, 郭 益平, 鈴木 一行, 木村 辰雄, 西澤 かおり, 三木 健
セッションID: 3A02
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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合成した三元系複合アルコキシド溶液を用いて、白金箔上にビスマス系層状強誘電体を膜状化すると、異方性の大きな結晶構造にも関わらず、c軸を面内に向けた分極軸配向の集積体が得られた。この集積体は、ランダムな方位を有した強誘電体からなる集積体と比べて、強誘電体特性及び圧電特性が大幅に向上した。また、加熱処理時の雰囲気が結晶構造及び誘電特性に影響を与え、分極反転特性や圧電特性を改善するためには、酸素気流中で結晶化することが有効であると分かった。
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眞岩 宏司, Seung-Hyun Kim, 一ノ瀬 昇
セッションID: 3A03
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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強誘電体薄膜の電界誘起歪はMEMSその他の応用上重要なばかりではなく、その物性の理解にも欠かせない。今回は強誘電体薄膜の電界誘起歪の温度変化を走査型プローブ顕微鏡で測定した結果を報告する。 測定に使った薄膜試料は化学溶液法で作製した(111)Pt/Ti/SiO
2/Si 基板上の1μm厚のPb(Zr,Ti)O
3 (PZT)と0.5μm厚の(111)Pt/TiOx/SiO
2/Si基板上のBa(Zr
0.2Ti
0.8)O
3 (BZT) である。上部電極上で大きな振幅の電界を印加しての測定と強誘電体薄膜に直接プローブ顕微鏡のチップをつけて走査しながらロックインアンプを用いた測定の二つを行った。いずれの測定は真空雰囲気で行い、ヒーターによる加熱と液体窒素シュラウドからの伝熱による冷却により温度を変化させた。 BZT薄膜の測定結果を示す。この薄膜のキュリー温度は比誘電率の温度依存性の測定から40℃位にあり、ブロードな温度変化を示す。温度上昇によりバタフライ形状に近い強誘電体の形状から線形に近い常誘電体の形状に変化している様子が分かる。100℃では電界誘起歪の値が減少している。圧電応答シグナルの走査領域での平均値は20℃が最大になっている。これは100℃では強誘電性の消失による圧電性の低下、-100℃では抗電圧以下で生じる印加電界と逆向きの分域の薄膜の縮みの影響があると思われる。
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内田 寛, 安井 伸太郎, 舟窪 浩, 幸田 清一郎
セッションID: 3A04
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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BiFeO
3 (BFO) は優れた分極特性を有する巨大分極材料であると同時に,強誘電性と強磁性を併せ持つマルチフェロイク材料の有力な候補である.本研究では,希土類置換によるBFO基薄膜の結晶構造および相転移挙動の変化,ならびにそれらと強誘電特性との関係について調査し,希土類置換に伴う特性改善のメカニズムを明らかにする.化学溶液法により作製されたLaおよびNd置換BFO薄膜では希土類イオン置換に伴い格子異方性および相転移温度が低下し,それに対応した残留分極値の減少が確認された.しかしながら,これらの試料では無置換BFO薄膜に比較して大幅な絶縁性の改善が認められた.
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中山 忠親, 大塚 悟司, 吉村 武, 藤村 紀文, 楠瀬 尚史, 関野 徹, 鈴木 常生, 末松 久幸, 江 偉華, 新原 晧一
セッションID: 3A05
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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ビスマスフェライトは室温近傍で反強磁性と強誘電性の両方が発現する数少ないマルチフェロイックな材料の一つであり、その特異な磁性と誘電性を生かした新規なデバイス構築のための候補として多くの研究が知られている。しかしながら、本化合物相は900度付近で相変態するために焼結温度を低くせざるを得ず、緻密なバルク体を合成することが不可能であった。本研究においては、パルス通電焼結法により緻密かつ単相からなるビスマスフェライトを焼成するためのプロセス条件について発表する。同時に、得られたビスマスフェライトにおける室温での磁気的および電気的特性について報告する。
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小長井 雅史, 小山 弘, 藤本 正之
セッションID: 3A06
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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(Pr
1-xCa
x)MnO
3(PCMO)は、極低温で超巨大磁気抵抗効果を示すマンガナイト系ペロブスカイト材料として知られている。しかし常温でパルス電圧の印可によって3桁近くも抵抗値が変化する現象EPIR(Electric Pulse Induced Resistive Change)効果が発見されてから1T1Rの極めてシンプルなメモリーセル構造を有する次世代の不揮発性メモリとして応用が期待されている。超高速パルス発生装置を用いてPCMO薄膜の電気特性の評価を試みたので報告する。
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藤本 正之, 小山 弘
セッションID: 3A07
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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常温でのパルス電圧印加によって抵抗値が3ケタ近くも変化する現象(パルス電圧誘起抵抗変化)は、超巨大磁気抵抗効果を示すマンガナイト系ペロブスカイト(Pr
1-xCa
x)MnO
3で発見された。最近、同様のパルス電圧による抵抗値変化が、NiO、TiO
2でも発見され、不揮発性Xメモリーとしての応用が期待されている。TiN-TiO
2ナノクリスタル薄膜で超高速スイッチング(高速抵抗変化)を確認したのでこれを報告する。
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Chuanbin Wang, Rong Tu, Takashi Goto
セッションID: 3A08
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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BaTi
2O
5 films were deposited on single crystal substrate by laser ablation method. The effects of substrate temperature (773-973 oC) and ambient oxygen pressure (0-20 Pa) on the crystal phase and microstructure of the as-deposited films were investigated. Well crystalline BaTi
2O
5 films were prepared on MgO(100) substrate, and the preferential growth orientation of the films changed with the substrate temperature and oxygen pressure. Under the optimum deposition conditions (973oC-12.5 Pa), b-axis oriented BaTi
2O
5 films with crystal size of approximately 100 nm and smooth surface were obtained.
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