システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
選択された号の論文の343件中301~343を表示しています
  • 大場 夏樹, 最上 義夫, 小野 典彦, 池田 建司
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    本研究では,ニューラルネットワークを用いて,株価の変動の予測を行う.まず,インターネットから入手可能なデータである始値,高値,安値,終値,出来高を元にして,各種の指標を作成する.そして,それらを入力データとしてニューラルネットワークにより株価の変動を予測する.これは株価の変動の傾向を予測するものであり,資産運用の参考データとして利用できると考える.
  • 片田 喜章
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    中立性は遺伝子型-表現型写像もしくは表現型-適応度写像に多くの冗長性を含むことで現れる.実問題においても,進化ロボティクスにおけるニューラルコントローラや進化型ハードウェアなどで中立性が確認されている.これと同時に,実問題では従来議論されてきた凸凹についてもその適応度景観に含まれることが報告されている.しかしながら,このような凸凹と中立性を含む適応度景観の構造は明らかになっていない.著者はこの研究領域でよく使用されるテスト問題において,中立性と凸凹を同時に含む適応度景観の形状を明らかにしてきた.そこで,本研究ではテスト問題で得られた知見を基に,その適応度景観に凸凹と中立性を含むことが知られている進化ロボティクス問題を対象とし適応度景観の構造を調べることを目的とする.
  • 坂手 寛, 金子 修
    セッションID: gs02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    FRIT(Fictitious reference iterative tuning) とは擬似参照入力を使用した, オフラインでの制御器の調整手法である.FRIT では 1回の実験データから, 対象の数式モデルを作成することなく, 所望の応答を達成するパラメータを求めることができる.しかし, 従来の FRIT では無駄時間を扱うことがなかった.一方, 実際のプラントには無駄時間が含まれる場合が多くあり, その際の有力な手法として, スミス補償器の適用が挙げられる.一般的に, スミス補償器にはプラントの正確な情報が必要である.したがって, プラントのモデルを用いることなく, スミス補償器を持った制御器の作成ができれば大変有用である.そこで, 本研究では, FRIT を単純な閉ループ系ではなく, スミス補償器に対して適用した.また, FRIT では評価関数の最小化のために, 非線形最適化が必要となる.評価関数は, 一般には多峰性を有するため, ここでは大域最適化手法である PSO(Particle swarmoptimization) を使用した.
  • 糀谷 和人, 尾高 啓司
    セッションID: os07
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    電子機器の小型化、高機能化に伴い、基板実装工程では微小な部品を高密度に実装することが求められている。印刷はんだの量やリフロー後の接合品質を保証するために、自動外観検査装置(AOI)が広く活用されている。しかし、AOIで測定された品質特性データを品質管理に活用する方法は確立されていなかった。そこで、品質特性のばらつきを「基板内ばらつき」と「基板間ばらつき」に分解し、2次元グラフ上で一覧できる「要因見える化カラーマップ」を開発した。基板実装工程では、要因ごとに品質特性に影響を与える範囲が異なるので、カラーマップ上で異常範囲を確認すれば即時に要因を絞り込むことができる。工場の基板実装工程に導入した結果、工程改善サイクルが短縮され、不良の未然防止の成果を得た。
  • ラグランジュ緩和法による最適化
    黒瀬 伸二, 貝原 俊也, 藤井 信忠, 長谷川 弘幸
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    メモリに代表される少品種大量生産からSoC(System on Chip)と呼ばれる多品種小ロット生産に軸足を移している半導体製造においては、その大規模性と複雑性により、生産スケジューリングの必要性がますます高まっている。本研究では半導体製造に代表されるリエントラントフローショップを対象とした装置能力制約を考慮したスケジューリング問題に、最適化手法として一般によく知られるラグランジュ緩和法の有効性を検討する。
  • 渡部 準也, 奥野 寛之, 藤田 征吾, 久保 幸弘, 杉本 末雄
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    GPS (Global Positioning System) に代表される人工衛星による高精度航法システムでは, 受信信号の搬送波が, 障害物や SN 比の低下などで中断するサイクルスリップと呼ばれる現象が発生することがあり, これが測位精度を下げる要因となっている.そこで, 本研究ではサイクルスリップの検出として, INS (Inertial NavigationSystem) を利用した手法について考察し, その有用性を検証する。
  • 石橋 賢, 飯村 伊智郎, 中山 茂
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    先行研究において,Ant Colony Optimization(ACO)の各種組合せ最適化問題への有効性が報告されている.筆者らも先に,ランダム選択(Random Selection: RS)を導入したMAX-MIN Ant System(MMAS^{RS})を提案し,組合せ最適化問題の中でも困難とされている二次割当問題(Quadratic Assignment Problem: QAP)において有効であることを確認した.QAPには,ベンチマーク問題(QAPLIB)があり4つの問題クラスに分類されるが,全問題クラスにおいての有効性は未評価である.そこで本研究では,QAPLIBの全問題クラスを対象として従来手法であるMMASとの比較実験を通し,本手法の有効性を評価する.なお,アリの初期段階の採餌行動に現れるランダムウォーク(Random Walk: RW)にアナロジーを得たことから,本稿では,RSをRWと,MMAS^{RS}をMMAS^{RW}と称するものとする.さらに,局所探索(LS)を導入し,RWとの併用による効果を検討する.計算機実験の結果から,本手法であるMMAS^{RW}がQAPにおいて有効な手法であることが確かめられ,さらにRWとLSとの併用により大幅な探索性能の向上が確認できた.
  • 松野 弘基, 北村 信吾, 森 直樹, 松本 啓之亮
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    近年,証券会社によるオンライントレードサービスの充実により,デイトレーダーが増加している.また,インターネットを介して,証券会社などから容易に株価情報を得ることも可能となったため,これを利用して本研究室ではこれまで,デイトレーダーのサポートおよび戦略の解析のために,デイトレードエージェントフレームワーク(Day Trade Agent Framework: DTAF)を提案し研究してきた.DTAF は板情報を含む実市場の状況を数秒刻みで再現することができるため,デイトレード戦略の学習や進化が可能である.現在,DTAF を用いた遺伝的プログラミング(Genetic Programming:GP)による学習によって優秀な戦略の獲得を目指しているが,GPで用いるノードについては十分な考察はなされていない.そこで本研究では,ノードの変更機構を有する GP を用いて,戦略の有効性と用いるノードの関係について示す.
  • 貝原 俊也, 藤井 信忠, 長谷川 弘幸, 黒瀬 伸二
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    リエントラントフローショップでは,ジョブの割当や順序付けを決定する必要があり,さらに繰り返し工程を含むことから工程間の依存関係が強く複雑となる.本稿では大規模問題全体最適の視点から,リエントラントフローショップのスケジューリングに対してラグランジュ分解・調整法の適用を行う.問題をジョブごとに分解した後,ジョブ毎の部分問題を動的計画法で解き,ラグランジュ乗数の調整を行うことで近似最適な解を導出する.
  • 高本 裕, 長谷川 将太, 吉村 宏紀, 山本 祥弘
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    新しいニューラルネットワークとしてDouble Parasols NeuralNetworkを提案し、これが、非線形離散時間系の同定法として有効であり、その同定結果を用いて制御系設計が容易に出来ることを示す。また、この同定と制御を適応制御として用いることも可能であり、これらのシミュレーション結果を比較検討する。
  • 藤岡 一也, 藤井 佑一, 東野 裕太, 島田 哲夫
    セッションID: ts03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    観光産業は成長性の高い産業であると言われているが、世界的にみて日本は有数の観光赤字国である。現在、観光産業が抱えている主たる問題は、観光資源開発の不足と特定観光地への集中であり、観光情報を系統的に提供する手法の確立が急務となっている。従来の研究により、観光動機による観光地を推薦するシステムが提案されているが、動機要因の選択に曖昧な部分が多く、観光情報の分析が不十分であると言われている。そこで本研究では、まず観光に関するデータを収集し共分散構造分析により、観光を構成する要因を分析する手法について検討をおこなう。つぎに意思決定のトレードオフポイントを抽出するための手法であるコンジョイント分析を導入し、観光地の選択動機の構造を明らかにすることを目的とする。以上の分析結果をもとに、観光情報についての提示推薦システムを構築し、その有用性を示す。
  • 藤岡 一也, 河西 貴史, 新居 育美, 橋本 佑介, 島田 哲夫
    セッションID: ts03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    テレビ・広告等のマスメディアにおいてマスコットキャラクタの活躍が多く見られる。企業・自治体が商品・企画などのイメージをユーザーにわかりやすく伝える手段として、マスコットキャラクタというメディアの必要性が高まってきている。しかし、キャラクタがユーザーに受け入れられ難い事態になった例も少なくない。その原因としてキャラクタ制作工程のなかで、多数案から少数案に絞り込む段階において、どの案が好ましいかを選ぶ基準が、人間の主観に依るところが大きいためであると考えられる。本研究では、制作側とユーザー側とのミスマッチを無くしたキャラクタ作成手法について検討をおこなう。すなわち数量化理論第?W類と自己組織化マップを用いて、制作者とユーザーがキャラクタに与える二つの特徴を分析したキャラクタデザイン支援法手法を提唱する。多数のマスコットキャラクタのアイデアの中から、少数の案へと絞り込む過程に本手法を適用することにより、有用性を検証する。
  • 藤本 好司, 菅原 真一
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    本研究は,印刷業務における印刷原稿の印刷原版へのレイアウトを遺伝的アルゴリズム(GA)により最適化するものである。最適化の対象は印刷納期の制約のもとで、印刷原版の余白および原稿の過剰印刷を最小化するものである。レイアウトは印刷後の裁断を考慮したアルゴリズムにより順次配置するが、配置の順序をGAの順序列として表現し、最適化を行う。一方、過剰印刷を少なくするための方策として、印刷枚数の多い原稿原稿について、その複製を原版に配置し印刷枚数を半減する。この処理を行うか否かをビット列で表現する。この順序列とビット列を染色体として、GAにより原版の余白および原稿の過剰印刷の最小化を行ったので、その効果について報告する。
  • 王鞍 隆之, 竹田 史章
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,身体的能力の低下からベッドから転落し,負傷をする高齢者が増加している.本研究では,その転落事故を未然に防ぐことを目的とし,画像を用いてベッド上での検知対象者の行動の検知を行うニューラルネットワークを用いた起床動作検知システムの開発を行っている. 本論文では,はじめに実際の病棟内で撮像した臨床画像を用いて検知実験を行い,現在のシステムの検知性能を確認する.実験結果から,画像の輝度値が検知成功率に影響を与えていることが判明した.そこで,検知に用いる画像の平均輝度値に関する解析を行う.平均輝度値が異なる画像に対し、検知能力向上を目的として,ヒストグラム均等化を加えた新画像処理方法の提案を行う.
  • 竹川 久美子, 松本 卓也, 須永 泰弘, 柴崎 忠雄, 福島 光夫, 清野 進, 玉置 久
    セッションID: gs00
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    近年,全反射蛍光顕微鏡(Total Internal ReflectionFluorescence Microscopy: TIRFM)によって,細胞膜付近のインスリン顆粒の動態を生きた膵臓β細胞において観察できるようになった.その観察データや生物学的な知見を基にインスリン顆粒を細胞膜からの距離や動態の観察からモデルを作り,膵臓β細胞でのインスリン分泌のシミュレーションをする.
  • 加藤 健一, 平田 健太郎, 水野 貴志, 山田 晃平
    セッションID: gs02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    本発表では,曲芸師,海老一染之助師匠演じる伝統芸能太神楽のひとつ,「くわえ撥(バチ)」を模擬した大道芸ロボット"SOMENOSUKE"の開発結果について述べる."SOMENOSUKE"は,撥に見立てた水平方向に回転するアームと,アーム上に取り付けられた目の役割を果たすUSBカメラで主に構成され,急須や毬に相当するブロックの増積に対してロバストな安定化を図ることが目的である.ここでは,ブロックの個数に応じたモデルの不確かさとカメラの画像処理に関するむだ時間を考慮するため,サンプル値H∞制御系を設計することでその安定化を達成した.動画を用いてこの様子は紹介する予定である.
  • 吉村 僚太, 東 俊一, 杉江 俊治
    セッションID: ts01
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    本論文は,離散値入力型の制御対象に対するロバスト動的量子化器に関するものである.制御対象に不確かさが存在しない場合の最適な動的量子化器は,先行研究ですでに導出されている.しかし,制御対象のモデルに不確かさがある場合については考察されていなかった.このため,そのような不確かさに対してロバストな動的量子化器の一設計法を与える.
  • 中村 和晃, 角所 考, 村上 正行, 美濃 導彦
    セッションID: os06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年対面講義を対象に盛んに行われている授業評価・改善の試みは,e-learningにおいても重要である.しかし現状のe-learningでは,教育内容に対する学習者の主観的印象という,対面講義の授業評価では主情報となっている情報が活用できないため,教材等の評価・改善は殆ど行われていない.本研究では,e-learning中の学習者の教育内容に対する主観的印象の内,教材等の評価・改善に特に有用と考えられる教材内容の難易度に対する主観的印象(本研究ではこれを主観的難易度と呼ぶ)に焦点を当て,これを学習者が学習中に行った行動から推定することを試みる.行動と主観的難易度との関連性は個人により異なる可能性も充分想定されるが,本研究では,学習者ごとに行動と主観的難易度の関係をSVMにより機械学習し,上述の個人差に対処する.
  • 滑川 徹, 武田 孝史
    セッションID: ts05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    センサネットワークを用いて対象の状態推定を行う場合, 構成するネットワーク構造によって推定値の分散や通信エネルギーが変化する.特にマルチホップ通信により情報伝達を行う場合, 一般に中継ノードを多く介せば通信エネルギーは小さくなるが, 情報伝達に生じる遅延が大きくなり推定値の分散が大きくことが多い. つまりこれらの間にトレードオフが存在する.本稿ではマルチホップ通信を行うセンサネットワークにおける推定アルゴリズムを示す.さらに推定値の分散が設計値以下となる条件のもとで通信エネルギーを考慮してネットワークを構成する手法を示し, その有効性を実験により検証する.
  • 竹永 洋貴, 小西 正躬, 今井 純
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    連結車両の走行制御については,数学モデルに基づく予見制御方法やニューロ・ファジイ制御による方法などが提案されている。本研究では車載のカメラ画像の認識により経路付近の状況を監視しながら経路を外れないように走行しつつ障害物があれば回避動作を行う制御について研究した。連結車両の動作を記述する数学モデルを基に走行に伴う牽引車の軌道とトレーラの軌道の差に関する予測モデルを構築した。さらに,ステレオ画像処理により経路上の障害物とその位置を認識する動的な画像処理システムを試作した。上記の数学モデルに基づき種々の走行シーンについてのシミュレーションにより牽引車の操作量とトレーラの走行軌跡の関係のデータを蓄積した。この蓄積データを解析して連結車両の円滑な走行を行うための操作ルールを抽出した。このルールを搭載したモデル実験を行い提案した方法の効果を確認した。
  • 保月 孝志, 原 康人, 森田 仁, 川畑 良尚, 杉本 末雄
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    鉄鋼用圧延主機や大形電気機関車には, 速度センサおよび電流センサを用いたベクトル制御誘導電動機が多用されている.ベクトル制御とは, 交流電動機の三相成分をγ軸とδ軸方向成分に分離し, 直流電動機のように扱う方式であるが, 高性能制御を行うため速度センサが必要とされる.交流電動機として, 通常は安価で堅牢なかご形誘導電動機が用いられる.これは, 直流電動機に比べてメンテナンスフリーである長所を持つが, 速度センサは高価であり, 定期的なメンテナンスを必要とする.これらの理由から, 種々の速度センサを用いないベクトル制御方式が提案されている.本論文では, 適応状態オブザーバを用いて,誘導電動機のパラメータを推定し,速度センサレスベクトル制御に応用するための考察を行う.
  • 杉浦 陽介, 川村 新, 飯國 洋二
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    ハウリングはスピーカ・マイクロホン間の閉ループにおいて,位相条件と振幅条件が満たされた場合に生じる共振現象である.従来法では,ハウリングの位相条件が,スピーカ-マイクロホン間の距離に依存して決まることに着目し,距離推定により得られた複数のハウリング周波数の候補を,縦続接続型ノッチフィルタにより除去する.しかし,従来法では演算量が多く,さらに隣接するフィルタの除去帯域が重複するため,出力音質が大きく劣化するという問題もある.そこで本稿では,比較的演算量の少ないIIRくし型フィルタを用いたハウリングキャンセラを提案する.IIRくし型フィルタは,隣接する除去帯域が重複しないように設計できるので,出力音質の劣化を抑えることができる.実環境における実験結果から,提案法が従来法よりも優れたハウリング除去性能を有することを明らかにする.
  • 森 耕平, 岩橋 一輝
    セッションID: ts06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    本稿ではBMI固有値問題など、変数の数以外の部分に難しさがある問題を対象としている。このような問題に対して分枝カット法を用いる際、切除平面として用いる制約は元々ある不等式の集合から選び出すことが多いが、本稿ではアルゴリズム中で最適化問題を解くことによって、リアルタイムで制約を生成している。この最適化問題は非凸な問題であるが、変数の数が少なければ一瞬で解けるため、上述した問題に対しては有効であると考えられる。特定の場合には必ず切除平面となることを確認した。また、効果は少し弱まるが、非凸問題を凸問題に緩和したものを解くことでも制約が生成できることも確認した。
  • 大須賀 公一, 石黒 章夫, 鄭 心知
    セッションID: os03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    受動的動歩行や受動的走行などはアクチュエータを持たないリンク型歩行機械が緩やかな斜面を歩き下る現象として知られている.さらに近年では,それらの現象が安定であることの説明としてImplicit Feedback Structureの存在が示されている.本報告では,その事実をふまえて,受動的ロコモーションに共通的に内在する陰的制御則(Implicit Control Law)を明確化し,それが生物の運動知能を理解する上での一助となり得ることを示す.
  • 泉田 啓, 小原 拓也, 北村 昌彦, 西方 友美
    セッションID: os03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    羽ばたく蝶の飛行の力学について論じている.羽ばたきによって,どのような流れが形成されるかを実験と数値計算によって観測し,飛行の力学を議論する.
  • 末廣 創, 小田 弘良
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    最短経路問題は一般には、ダイナミックプログラミングやダイクストラ法によって解くが、ホップフィールド型ニューラルネットワークを用いて解くこともできる。巡回セールスマン問題と同じように、最短経路問題に適した相互結合型のアナログニューロンのネットワークを考え、エネルギー関数をうまく構成して、各ニューロンの内部状態変化を繰り返して、エネルギー関数を最小化することによって、最短経路問題がうまく解けることを示す。コンピュータシミュレーションによって、少ない繰り返しで最短経路が浮かび上がってくることを確認した。
  • 古谷 栄光, 楠戸 省吾, 白神 豪太郎, 荒木 光彦, 福田 和彦
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    日帰り手術では,手術後に麻酔薬等の影響ができるだけ小さくなるように,副作用が少なく代謝や消失の速い薬物を利用し,かつ適切な麻酔状態を維持しながら薬物の投与量を必要最小限に抑えることが望ましい.最近では,鎮静薬propofolと鎮痛薬remifentanilを併用する麻酔法がよく用いられるが,propofolとremifentanilには相乗作用があり,常に患者が適切な状態となるように薬物の投与量を調節することは麻酔医にとって非常に大きな負担となる.そこで従来から鎮静度と鎮痛度を自動制御するシステムの研究が行われているが,現在のところ確立された鎮痛度指標がなく,また両者を同時に適切に制御できるシステムも開発されていない.本研究では,我々が提案した鎮痛度指標を利用して,propofolとremifentanilの相互作用を考慮に入れた鎮静度・鎮痛度変化モデルを提案するとともに,モデル予測制御法を用いた鎮静度・鎮痛度制御システムの開発を行い,シミュレーションにより性能を確認した.
  • 西池 成資, 丸山 政克, 池田 英生, 岡松 史明, 福本 陽三, 福村 孝史
    セッションID: os08
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    開発中であった、軌道交通における車両等の移動無線局から、カメラ映像を、無線LANを介して、指令所にてリアルタイム監視するシステムを実用化した。実用化するプロセスを通して出てきた技術課題のうち、無線システムの設計、スムーズなハンドオーバの実現、メンテナンス軽減への技術ついて、解決プロセスに沿って、順に紹介していく。無線システム設計では、免許不要の2.4GHz帯無線LANを用い、周囲からの無線干渉を防ぎつつ、安定通信が実現できる、無線局の配置を決める必要がある。移動無線局が複数の無線LAN基地局の間でハンドオーバする際に通信が不安定になる課題では、無線システムとネットワークシステムとをハンドオーバアルゴリズムで最適化する必要がある。また、移動無線局と固定無線局が広い範囲で混在した環境になるため、遠隔から適切なメンテナンスを行える仕組みが必要である。
  • 佐伯 修, 杉原 英治, 三浦 友史
    セッションID: ts06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    現在様々な機器でパワーデバイスが用いられており,その効率向上が望まれている.その一つの方策として,SiC、GaNを用いた次世代パワーデバイスが注目されている.次世代パワーデバイスは効率向上に伴う消費電力の削減にとどまらず,デザイン自由度の向上や静音性向上といった定量化しにくい効果も期待できる.そのため,多くの用途へ利用される可能性があるが,用途に適した研究・開発が必要となるため,効率的な開発をするためには望ましい用途を決める必要がある.しかし,種々の不確定要因があること,ならびに数値化しにくい評価項目を考慮することも望まれるため,どのような用途が最もよいかはよくわかっていない.そこで,本稿では階層分析法(AHP)を用いて次世代パワーデバイスの望ましい将来用途について検討する手法を提示し,予備的な分析を行った結果について報告する.
  • 佐村 敏治, 西村 治彦
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    論文:佐村,西村:非定型な日本語文入力におけるキーストロークダイナミクス識別,システム制御情報学会誌,2009.4 では,様々な特徴量を提案したが,その中で識別に寄与しない特徴量があることがわかった.また2文字打鍵測度については3つの文字しか扱っていなかった. 本発表では,基本的特徴量として,1文字,2文字キーストローク時間のみを与える.また2文字打鍵測度については,ほかの文字も扱えるようにモデルを拡張した. また,本実験で用いる前処理で行っている閾値の妥当性についても議論する.
  • 平嶋 洋一
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    鉄道貨物駅における荷役作業は貨物列車が停車中に行われるため,作業時間が直接停車時間に影響する.列車到着前に荷役作業を行うことによって,停車時間を短縮できる可能性があるが,貨車に対するコンテナ積み卸しには時間的・空間的制約があり,貨車の入れ替えに非常に多くの作業手順が必要になる.そこで本報告では,強化学習を利用した荷役作業計画導出法を提案する.本手法によって,貨車の入替え回数を削減し,列車の停車時間を短縮する.
  • 前川 雄祐, 西尾 大輔, 吉村 宏紀, 山本 祥弘
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    線形系に対するモデルマッチング法はすでに知られているが, 非線形系に対しては見るべき成果が得られていない. 本稿では, 非線形離散時間系に対するモデルマッチング法を提案し, さらに, むだ時間を含む非線形系に拡張できることを示す. 提案する方法は非常に簡単であり, 線形系に対しても, 従来法より簡単に設計できる.
  • 協調荷押し問題における汎化性能の検証
    松田 智也, 保田 俊行, 大倉 和博
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    複数台の自律移動型ロボット群からなるマルチロボットシステムにおいて,特にロボット同士の自律分散強調を必要とするシステムをSwarmRoboticsという.このSRでは,刻一刻変わる環境やロボット間の相互作用に対応できるように,あらかじめ予測・制御することは事実上不可能である.そこでロボットに自律的に協調行動を獲得させる進化ロボティクスアプローチをとり,制御器として人工神経回路網を用いる.また,SRはそのタスクとしての難易度をあらかじめ予測することができない.そこで人工神経回路網の構造も進化型計算で獲得する構造進化型人工神経回路網を取り扱う.本研究ではSRにおける構造進化型人工神経回路網の有効性を検証するとともに,その汎化性能や進化効率について考察する.
  • 森家 康文, 浦西 友樹, 佐々木 博史, 眞鍋 佳嗣, 千原 國宏
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,情報家電への期待が高まっている.特に冷蔵庫は外出先からでも在庫を確認できたり,在庫情報に食材の鮮度やカロリー等の情報を付加できる.しかし現在のネットワーク冷蔵庫では,在庫情報更新を手入力で行う必要があり,ユーザに大きな負担を強いる事となる.そこで,在庫情報更新におけるユーザの負担を減らすために,センサフュージョンによる在庫情報の更新補助実現を目指す.本発表ではこの更新補助を実現するために,ラインスキャナで取得した画像とRFIDタグの情報をもとに冷蔵庫に出し入れする食材およびその状態を認識する手法を提案し,その有効性を検討する.
  • 忻 欣, 向原 和宏
    セッションID: os03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    倒立振子システムは,さまざまな制御則の検証用,劣駆動非線形システムの例として,よく用いられている.本研究では,エネルギー制御法による並列型二重倒立振子の振り上げシステムにおけるエネルギーの収束性と振子の動きを,振子が自由運動時のエネルギーと運動周期との関係に着目した解析手法で解明する.これは,並列三重以上の倒立振子の振り上げ制御システムに対して,そのエネルギーの収束性と振子の動きに関する解析に新たな糸口を与える.
  • 古賀 雅伸, 田崎 佑子, 松本 明紘
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    多くの学会誌や論文集などの電子化で採用されているPDFファイルに含まれるテキストや画像は,市販のソフトウェアを用いると容易に抽出することができる。また,テキストの大きさや座標などの情報を利用して,PDFファイルに含まれる数式を数式として抽出する研究が行われている。本研究では,PDFファイルに含まれるブロック線図について,ブロック等の図形および伝達関数等の数式を認識し,ブロック線図として抽出する方法を提案する。また,抽出したブロック線図情報からモデリング・シミュレーションツールのデータを生成するソフトウェアについて報告する。
  • 森本 聖史, 森 直樹, 松本 啓之亮
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,進化型計算の一種である遺伝的プログラミング (GP) が注目されており,探索ダイナミクスの解析が重要視されている.そのため,GP の探索ダイナミクスの解析に有効な問題として個体の遺伝子型から適応度が決定される Royal Tree 問題が提案されており,様々な視点からの解析がなされている.しかしながら,現在のところ Royal Tree 問題の探索をした GP の個体群に対してエントロピーを用いた多様性の解析はされていない.そこで,本研究ではRoyal Tree 問題における GP の探索ダイナミクスの解析にエントロピーを用いることにより新たな知見が得られることを示す.
  • 中川 義明, 中川 繁政, 北田 宏, 杉山 真義, 加納 学
    セッションID: os07
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    複数のプロセスを経由して製造される鉄鋼製品は、プロセス毎に良品を製造し、次工程に良品を提供する事が重要である。しかしながら、良品であることを確認するための表面疵や内部欠陥の試験は、最終プロセスの後に行われることが多い。そのため、最終製品を良品とするためには、プロセス毎に良品の製造条件を決定し、プロセス毎にその製造条件を維持すべく管理することが重要となる。本報告では、表面疵や内部欠陥のように、品質と操業条件との関係を明確にすることが極めて難しい事から、従来、十分な改善取り組みがなされてこなかった品質についての品質改善取り組みについて報告する。
  • 荒井 良祐, 黒田 嘉宏, 鍵山 善之, 黒田 知宏, 大城 理
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    破壊現象は,物体のトポロジを変化させる現象である.変形物体を対象とした多くのVRシステムでは有限要素モデルが用いられるが,トポロジ変化時に必要となる幾何形状と剛性マトリクスの再構築計算コストが高いために,実時間で仮想物体のトポロジ変化を扱うことは困難である.本研究では,有限要素モデルのトポロジ変化を実時間で扱うことを目指す.トポロジ変化時の再構築計算コストを削減するために,き裂先端領域近傍の局所領域のみの再構築計算を行う手法,および,実時間処理中にトポロジ変化を詳細に反映した反力提示を行うために,前処理段階で記録した多様なトポロジとユーザ操作パターンにおける反力を補正する手法を提案する.トポロジ変化時に,物体全体の再構築計算を行う従来法と提案手法による再構築時間を比較した結果,提案手法では再構築計算時間が削減されたことを確認した.さらに,反力補正の有効性を示すために,補正を行う場合と補正を行わない場合の誤差を比較した.結果,比較した多くのパターンで補正を行う場合の方が,補正を行わない場合に比べて誤差が小さくなることが確認された.
  • 梶川 嘉延
    セッションID: os05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,医療機器であるMRI装置により患者の疾患部位をリアルタイムで撮像しながら手術を行うシステムが検討されているが,撮像時にMRI 装置が発生する騒音(MR騒音)が手術の妨げになるという点が問題となっている.そこで我々は,MR騒音の低減を目的としたアクティブノイズコントロール(ANC)システムの実現に向けた検討を行っている.本稿では,滋賀医科大学外科学講座所有のMR室内において消音実験を行うことで,ヘッドマウント型ANCシステムの磁界中における有効性の検証について紹介する.
  • 大内田 裕胤, 舩冨 卓哉, 飯山 将晃, 角所 考, 美濃 導彦
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    尾原らの手法では演者の手をCGの手に置き換えるが、関節角度の指定による姿勢操作が可能で、写実性が高い手の三次元モデルで置き換えることが望ましい。写実性の高いモデルは計測で作成できるが、姿勢操作を実現するためには骨格推定を行う必要がある。そのためには、ある姿勢における手の形状に対して、そのセンサ情報がわかる必要がある。そこで本研究では、同一姿勢で計測した手の形状とセンサ情報を対応付ける方法について検討を行う。手の形状を計測する手法は存在するが、同一姿勢でのセンサ情報を知ることはできない。また、データグローブにより手のセンサ情報を知ることはできるが、同一姿勢の手の形状は知ることができない。そこで本研究では、同一姿勢を再現させるために基準物体を用意し、それを握った手の形状を計測する。一方で、同じ基準物体を握った手のセンサ情報を計測する。物体は手の形状計測を妨げるが、物体を黒色にすること、および複数の姿勢を用いること[舩冨手法]により、問題にならない。基準物体を複数回握らせて計測を行って、手の姿勢および手の形状の再現性を確認する。また、物体が形状計測に支障のないことも確認する。
  • 守屋 元道, 綾部 伸一, 江上 正
    セッションID: gs02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    経路制御とは空間上の位置目標値の軌跡である経路目標値に,位置の軌跡である経路を追従させ,経路に対する誤差を最小限に抑えることを目標とした制御である.その手法として,ほぼ正確に経路誤差の評価を可能とする最短点探索を用いた経路制御が2次元平面に対して提案されている.この手法は,目標経路を離散化した点列として与え,現在位置との距離が最小となる目標点を探索によって求め,この距離を経路誤差として最小化を図る方法である.しかし,メカニカルシステムでは3次元空間で動作するものが一般的である.本手法は,3次元空間において現在位置との最短目標点を求め,座標変換を行い,経路を進行方向とそれに垂直な平面とに分けて制御を行う方法である.本稿では,この最短点目標点探索を用いた経路制御手法の考え方を用いた3次元経路制御手法を提案し,その有効性を実験により確認する.
  • 玉野井 康祐, 中園 邦彦, 大西 公平, 金城 寛
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    非ホロノミック系の制御対象の1つに,建設現場,港,工場など多方面で広く使用される旋回クレーンシステムがある.旋回クレーンの制御において,吊り荷の制振技術は熟練操縦者の経験や勘に負うところが多く,旋回操作のみの制御ではさらに困難となるのが現状である.クレーンの吊り荷を素早くかつ正確に振動抑制するには自動制御装置の開発が必要である.本研究では,ニューラルネットを用いて,旋回クレーンの振動抑制制御系を構成する.実環境における吊り荷の制御には,風や障害物などによる外乱が作用する.実際の旋回クレーンシステムが正確に目標位置での残留振れを抑制するためには,外乱がクレーンに与える影響を十分考慮する必要がある.これまでの研究において,単一初期角度から外乱が作用した場合の吊り荷の振動制御器の構築に成功している.そこで,本研究では,複数の初期角度から外乱が作用した場合でも制御可能であることを検討する.
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