システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
選択された号の論文の343件中151~200を表示しています
  • 中久保 佳幸, 浦西 友樹, 佐々木 博史, 眞鍋 佳嗣, 千原 國宏
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    日常生活において,ものを指さすことによって他人に話題の対象を示すことが多くある.しかし,指さした方向に対象となるものが複数ある場合,指をさした対象が他人に正しく伝わらないことがある.そのため,ユーザが指さした対象をコンピュータによって推定することができれば,コミュニケーションの円滑化が期待できる.本研究では,指さしコミュニケーションのための,カメラを備えたウェアラブルコンピューティングシステムの実現をめざす.本発表では,カメラによってユーザの指さし動作を撮影し,撮影画像を解析することで,ユーザが指さした対象を推定する手法について報告する.
  • 花園 正也, 西山 高史, 徳田 恵一
    セッションID: gs00
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    ・これまで文脈限定下での高品質な読上げ口調の音声を合成することを目的に,音声合成データベース構築に用いる収録テキスト内容の設計方法について検討してきた.・そこでは,収録テキストにおいて音素バランスと韻律バランスを考慮し,両特徴のエントロピーが最大化するよう,母集団から収録テキストを抽出する手法を提案した.・今回,既存の読上げ口調に加え,新たに励まし口調や警告口調といった感情音声を合成することを目的に,既存の設計手法を拡張し,検討した内容について報告する.
  • 佐藤 素久, 岩佐 孝典, 森川 裕基, 小野 典彦, 最上 義夫
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    Stanleyらはニューラルネットの構造と重みの同時最適化のための進化計算手法NEATを提案している.NEATでは類似した構造を有する親個体に対してのみ交叉オペレータを適用すべきであるとの立場から,類似構造をもつニューラルネット対の効果的な特定に適したコード化および類似構造をもつニューラルネットに適した交叉オペレータなどを採用しており,良好な実験結果を得ている.しかしながら,NEATの世代交代モデルには改善の余地が残されている.本研究では同モデルの問題点を指摘し,その改良版を提案すると共に,提案モデルの有効性,特に性能の安定性および解の汎化性能などに関する実験的考察を行う.
  • 冨士谷 真宏, 小野 典彦, 最上 義夫
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    連続値入出力に対応可能な自律エージェントの設計問題に関しては,ランダムタイルと種々の強化学習を組み合わせた接近法が提案され,その有効性が確認されつつある.しかしながら,強化学習が適用可能な環境のクラスは限られており,ランダムタイルとの組み合わせが可能で,より自由度の高い学習・最適化手法が利用可能ならば好都合である.本研究では,ランダムタイルによる行動政策のコード化および進化戦略エージェント群による協調分散的なマルチエージェント探索を組み合わせた自律エージェント設計手法の適用事例を示すと共に,その有効性に関する実験的考察を行う.
  • 本沖 大樹, 大松 繁, 吉岡 理文, 寺西 大
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    音響データを用いた良否判定検査の精度および効率を向上させるため,現在は人間の耳に頼っている検査の自動化が要求されている.その際に必要とされるのは,検査データに含まれている複雑な雑音を除去して所望信号のみを抽出する技術である.本論文では,適応フィルタを雑音除去の従来手法とし,それをベースとした改良手法を提案する.実験では検査データとして紙幣がバンクマシンを通過する際に発生する音響信号を用意し,それに含まれている不要な信号の除去を行った.提案手法の概略としては,検査データを複数の信号成分に分割した後,各成分に適したフィルタリングを行うというものである.雑音に関しては,ローラやモータの稼動音などの周期的成分と,突発的に混入する非周期的成分を想定し,適応フィルタと階層型ニューラルネットワークを組み合わせた処理を施した.数種類のフィルタ構成および学習アルゴリズムを試行し,提案手法の有効性を検証した結果,従来手法と比較して優れた雑音除去を実行可能であることが確認された.
  • 岡本 真治, 藤本 幸佑, 伊藤 秀隆, 隈元 昭
    セッションID: gs01
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    非線形システムにおける興味深い現象の1つにカオスと呼ばれるものがある. カオスとは, 決定論的な方程式で記述されるシステムにおいて生み出される長期予測が不可能な現象であり, その非周期性のみならず, カオスアトラクタ内の不安定周期軌道群にも着目して,柔軟な情報処理や運動生成への応用が様々な分野で検討されている. 本報告ではこのようなカオス的軌道を持つ力学系を設計するための基礎検討として, 非線形力学系のベクトル場の多項式近似により得られるダイナミクスに関する数値実験の結果を示す.
  • 菊池 光洋, 小島 史男
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    発電プラントにおいて発生している欠陥の寸法計測のために、非破壊検査によって得られた観測データから欠陥寸法を計測する逆問題解析が用いられている。しかし、複数の欠陥が隣接している場合、寸法計測は困難であり、欠陥の数や位置関係の判断を誤ると計測値に誤差が生じる可能性があった。そこで本研究では、解析手法としてベイズ推定を導入し、また、推定を行う際に用いるモデルを、周辺尤度によって選択することで、欠陥の状況に対応できる寸法計測手法を提案する。提案手法の有効性を検証するため、シミュレーション実験において、渦電流探傷法による非破壊検査へ適用した結果、複数用意したモデル候補からより尤もらしいモデルを選択し、正確に欠陥寸法を計測することが出来た。また、検査の実験装置において得た観測データを用いた場合でも、同様に正確な計測を行うことが可能であった。
  • 片山 雄貴, 森脇 克巳, 田中 勝之, 小池 一成, 氷上 隆三
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
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    現在,我々の研究グループでは視覚障害者などの単独の外出の際にハンディキャップがある人の歩行を補助するためのロボットの開発を進めている.このロボットには歩行支援のためのさまざまな機能が実装されている.特に視覚センサを用いて実現した障害物回避機能は使用者の安全を確保するうえで必須の機能である.ロボットが移動する際には静止した障害物の回避のみならず,歩行者や自転車などの接近する移動物体との相互回避を行えることが安全な通行のために必要となる.本報告では,歩行補助ロボットの行動範囲の拡大と利便性の向上をめざして,移動可能な領域を検知する道路認識手法を組み合わせた移動物体認識の方法について提案する.
  • 新居 崇裕, 森脇 克巳, 田中 勝之, 小池 一成, 片山 雄貴
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    現在,我々の研究グループでは視覚障害者など単独での外出の際にハンディキャップのある人の歩行を補助するためのロボットの開発を進めている.ロボットはカメラセンサからの視覚情報を基に点字誘導ブロックの検知を行って点字誘導ブロックに沿って移動するとともに障害物センサによって検知された障害物の回避を自律的におこなう機能が実装されている.このロボットはセンサからの情報を解釈して視覚障害者などの使用者に現在の周囲状況に関する情報を伝達して移動方向や動作開始・停止などの指令を受けて使用者と協調して動作する.ここでは使用者とロボットとの情報交換を音声とロボットの動作を介しておこなう新しいインタフェース・システムについて報告する.また,このインタフェース・システムと従来のスィッチやボタン・信号ランプを介しての情報交換手法との差異について検討する.
  • 貝原 俊也, 藤井 信忠, 都出 さやか, 石橋 尚也
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,消費者ニーズの多様化と製品ライフサイクルの短縮化による企業間競争の激化に伴い,生産活動の効率化が求められるようになり,生産スケジューリングの重要性が高まってきた.また,生産システムの大規模化・複雑化により,システムの集中的な管理が困難となりつつあり,自律分散型のスケジューリング手法が求められている.これまでの研究で,自律分散型の解法として組合せオークションによるスケジューリング手法が提案されている.一方,バッチ設備を有する生産システムにおいては,スケジューリングとは別にバッチまとめを考慮する必要があり,その最適化を行うにはバッチ形成とスケジューリングを同時に行う必要がある.本論文では,バッチ設備を有するフレキシブルフローショップに対し,ジョブを入札者,設備のタイムスロットを財とした組合せオークションに基づく最適化手法を提案し,大規模問題を実用的な時間で解くために,高速な求解法を提案する.
  • 杉本 幸夫, 荒木 洋輔, 中山 学之, 藤本 英雄
    セッションID: os03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    現在,工場などでの作業支援を目的として,モータなどの特別な動力源を持たず,受動的に重力を補償するコンパクトでウェアラブルな装置が開発されている.しかし,このような重力補償のみの装置では,作業をする場所や道具によって姿勢を変える作業者を十分に補助することは難しく,特に作業を行う手先の姿勢は不安定になりやすい. そこで本研究では,重力補償装置にばねの特性を活かした剛性制御を実装し,重力の補償と作業手先の姿勢維持を同時に実現できる,受動的な腱機構の開発を目指す.
  • 宮本 琢也, 清川 清, 竹村 治雄
    セッションID: os06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,アプリケーションはその機能肥大化に伴いより多くのGUI部品から構成される傾向にあり,また同時に複数のアプリケーションを利用する状況も増えている.このような背景により,計算機のデスクトップ画面は目下の作業にとって重要でないGUI部品が大部分を占め,むしろ作業効率が下がる場合も生じ得る.本研究では複数のアプリケーションで用いられる既存のGUI部品を取捨選択し,それらを任意にレイアウトして機能連携を図ることにより,作業目的に適応的に変化する柔軟なアダプタブルユーザインタフェースを提案する.本インタフェースでは,個々のアプリケーションの機能は維持しつつ選択したGUI部品以外の構成要素が非表示となるためスクリーン領域の有効利用が可能である.また,複数のGUI部品を新規のウィンドウ内に配置してそれらを一括して管理することができる.さらにメニューやショートカットとそれらから呼び出される機能の対応を専用のエディタで編集することで柔軟な機能連携を実現できる.
  • 内田 義久
    セッションID: ts01
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    実践的な制御システムは,物理的に容易に実現できる制御手法と,制御理論に據って設計,構成される.その制御理論としてはフィードバック制御以外にない.製品の品質(制御量)と生産量(負荷または流出量)が指定されるプロセス工業においては,制御量を目標値側に戻す系と,操作量(流入量)を生産量側に戻す二つのフィードバック系によって,制御系それぞれの項目が一致するように制御されている.従って生産中に目標値が変わらない定値制御が主体のプロセス制御では,生産量が操作量と一致する制御が行われることになる.このフィードバック制御が,いわゆるフィードホワード制御であって,最適制御となる.いまむだ時間を含む1次おくれプロセスに対して生産量と操作量とが等しくなるように,制御系を設計すると,その特性はPIDとなり,プロセスの逆特性となる.
  • 義久 智樹, 佐野 渉二, 塚本 昌彦
    セッションID: os06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年の電子機器の小型化により,機器を装着して利用するウェアラブルコンピューティング環境が注目されている.ウェアラブルコンピューティング環境では,手がふさがっていたり,音を出せなかったりというようにユーザの状況が変化するため,ユーザの状況に応じて入出力を行う必要がある.そこで本研究では,可変ルール制御型インタフェースを提案する.可変ルール制御型インタフェースでは,必要な機能を備えたルール処理エンジンをインタフェースに組み込み,その機能の使い方をECAルールで記述する.必要な機能のみ組み込むため,小型の機器でも実装が可能になり,ルールで動作を記述するため,状況に応じた柔軟な入出力が可能になる.
  • 山本 けい子, 田村 哲嗣, 浅野 昌和, 金川 誠, 紀ノ定 保臣, 速水 悟
    セッションID: os07
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    特定保健指導によって,健診データをもとに保健指導対象者の選定や保健指導の実施が義務化されている.我々は,対象者の健康状態や潜在的な疾患を表している検査データを,多次元尺度構成法を用いて,2次元上にマッピングしたり,生活習慣に関する問診結果から相関分析を用いて,関連の強い生活習慣を導出したりすることで,健診データの分析を行う際の支援やそのための統計的手法について検討する.
  • 本多 克宏, 野津 亮, 市橋 秀友
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    個体間の結合度合いからなる結合行列に内在するクラスター構造を把握するアプローチとして,個体の並べ替えに基づく視覚的な構造把握法が提案されている.結合度合いの強い個体同士が近くに,弱い個体同士が遠くに配置されるように並べ替えることで,結合行列中の対角ブロックにクラスター構造を浮かび上がらせる.本研究では,個体の重要度(ノイズでない度合い)を考慮した並べ替えを行うことで,ノイズ個体の影響を排除しながらクラスター構造を把握するアプローチを提案する.
  • 野間口 朋成, 本多 克宏
    セッションID: ts03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    データ集合をいくつかの主部分空間に縮約することで非線形構造を把握することができる局所的な主成分分析では,空間をどのように分割するかが問題となる.本研究では,ファジィクラスタリングに基づく局所的な主成分分析法において,クラスタ間の重なり度合いを表す近接度をもとにして分割妥当性を検証するアプローチについて考察する.また,再現誤差最小化に基づく目的関数と妥当性尺度との関連を調べるために,パレート解分析を通して二つの尺度における最適性の性質の違いを検証する.
  • 鈴木 勝幸, 神永 正教
    セッションID: gs00
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    整数計画法を用いた自家発電等の設備運用計画最適化を開発している。整数計画法として多制約ナップサック問題の球解アルゴリズムを新たに開発し、数値実験により以下確認した。(1)ナップサック問題の前処理として添字並べ替え基準により、上界値計算と終了判定の為の繰り返し計算回数を4割程度削減できることを確認した。(2)整数解1を採る設備を停止とするモデルを定式化し、本手法により電力と蒸気の需要に見合う設備計画を導出できることを確認した。
  • 深代 千之
    セッションID: os05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    Eight male subjects performed maximal-effort 1: ankle plantarflexion jumping (AJ) from the standing position, 2: squat jumping (SQJ) from the squat position, 3: counter movement jumping (CMJ) from the standing position, and 4: straight legged drop jumping (DJ) from a height of 0.20 m. Biomechanical data were obtained using a high-speed camera and a force platform system. Also, fascicles and tendinous structures of gastrocnemius were observed using ultrasonography. During the push-off phase, 2.1J (47% of total muscle-tendon complex work), 4.4J (86%), 3.8J (79%) and 5.8J (75%) of the stored energy in gastrocnemius was reutilized in AJ, SQJ, CMJ and DJ, respectively.
  • 超低速度光の仮想する時空間映像表現
    松崎 圭佑, 甲田 春樹, 岩井 大輔, 佐藤 宏介
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では、TUI (Tangible User Interface)に基づく映像操作に関するシステムとして、映像があたかも超低速な光としてプロジェクタから投影されていることを模倣する3次元空間インタラクションシステムを提案する。超低速な光で映像することにより、投影面の前後の空間に、現在投影面に映っている画像の過去・未来の画像を投影する光が存在すると考えることができる。よって、ユーザは投影面を前後に移動させる・投影面をプロジェクタに対して傾けるなどの簡単な操作により、映像の任意の再生フレームを探索する・異なる再生時刻の混ざった時空間映像の断面画像を見るなどの映像操作を行うことができる。本システムは、実空間上の物体が操作対象となるために、直感的な操作が可能となり、GUI(Graphical UserInterface)によるアプリケーションに比べ、よりインタラクティブな操作が行えると考えられる。
  • 久保田 善経, 沼田 一道
    セッションID: gs00
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    自動倉庫の入出庫スケジューリング問題に対しては,これを「巡回路による訪問点分割問題」としてとらえ,有望な巡回路を線形緩和問題を解いて探し出し,最終的に汎用ソルバを用いて厳密解を得るという方法が提案されている.巡回路の絞込みは,列生成とカット生成による緩和値(下界値)の強化と緩和解情報を利用した実行可能解(上界値)の改善によっている. 本発表では,前処理として良好な双対変数の見積もりと見込みのある巡回路の生成を行い,その後で,既存解法と同様の処理を行なう方法を検討する.これにより,計算時間が短縮され,結果的に,厳密に扱える問題規模の拡大が期待される.
  • 佐藤 俊, 田中 俊二
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    我々は,先行制約を考慮した1機械重み付き納期ずれ和最小化問題に対し、Lagrange緩和および動的計画法に基づく厳密解法をすでに提案している.この解法は原問題の緩和問題を動的計画法で解く,不要な動的計画法の状態を削減する,新たな制約を緩和問題に付加し解き直す,という手順を繰り返すことにより,下界値を改善していくというものである.本研究では,さらに大きな規模の問題を扱えるようにするため,解法の効率化を行う.具体的には,単純に取り除いていた先行制約を,Lagrange緩和して目的関数に組み込むことにより,下界値の改善を行う.また,良好な下界値を与えるLagrange乗数を求めるための探索方法も改善する.さらに,動的計画法の状態削減方法の改善を行う.そして,計算機実験により,50仕事程度の規模の問題の最適解が求められることを示す.
  • 田中 俊二, 荒木 光彦
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    我々はすでに,段取り時間を考慮した1機械重み付き納期遅れ和最小化問題に対する効率のよい厳密解法を提案している.しかし,この解法は動的計画法に基づいているため,メモリ使用量が多くなるという難点があった.そこで,本稿では,メモリ使用量削減方策として,Dominance Theorem of Dynamic Programmingに基づく削減,制約伝搬に基づく削減,分枝による削減を提案する.そして,従来の解法ではメモリ不足で解くことのできなかったベンチマーク問題に提案解法を適用し,その有効性を検証する.
  • 非接触センサによる検証実験
    中村 幸紀, 長井 健祐, 杉本 謙二
    セッションID: ts05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    フィールドバスを用いた制御系においては,センサからの計測値が共有ネットーワークを介してコントローラに伝送される.しかしながら,実際の計測においては,一時的に正常なセンサ出力が得られないことがある.例えば,レーザによる距離計測の際に対象物とセンサ間に障害物が入り込む場合や,歪ゲージを用いた圧力センサに振動が加わる場合などが挙げられる.これらの対策として,同一状態量に対してセンサを冗長に用意する方法も考えられるが,コストの面で不利である.そこで,我々は正常なセンサ出力をオンラインで選択し,その結果に基づいてオブザーバゲインを切替える状態推定法を提案してきた.本発表では,非接触センサを用いた推定実験をおこない,提案法により良好な結果が得られることを示す.
  • 立石 光助, 國松 禎明, 公文 誠, 石飛 光章
    セッションID: gs02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    最適制御の逆問題を応用したILQ設計法は実用的な設計法として知られている.しかし,この設計法で求めた状態フィードバックコントローラにオブザーバを付加すると最適性が失われるという問題が生じる.そこで本研究では,このオブザーバとコントローラを同時に最適化することで,オブザーバを含めて最適となる状態フィードバックコントローラを導出した.また,オブザーバに同一次元オブザーバを用いたとき,オブザーバ極の一部が負に無限大の値をとることが最適であるという解が得られるが,これは現実的でない.そこでこの極を設計者が自由に指定でき,そのときに最適となる状態フィードバックコントローラが得られる設計法を紹介する.
  • 磯谷 将徳, 西 竜志, 乾口 雅弘
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年, スケジューリング問題の解法として列生成法とラグランジュ緩和法を組み合せた解法が注目されている. 本研究ではフローショップスケジューリング問題に対してラグランジュ緩和法を組み合せた列生成法のアルゴリズムを提案する. 提案法は最適ラグランジュ乗数を集合分割問題の双対最適解として近似的に利用することで, 最終的に基底となり得る列をあらかじめ生成しておき, 列生成法を実行する手法である. 数値実験により, 提案法は列生成法の反復回数を削減することで計算時間短縮を可能とすることを示す.
  • 大亀 誠司, 小西 正躬, 今井 純
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    厚板圧延における断面内温度分布の最適制御法を検討した。厚板圧延の製品品質を保証するためには断面内の温度分布が所定のものであることと,その冷却速度が目標通りであることが求められる。実際の圧延では,圧延材の長手方向の温度が先端と後端で異なるため,これを考慮した冷却制御により厚板断面内の温度分布の適正な制御が必要である。冷却帯における各帯の水量についての動的な変更や通板速度の調整が求められる。本研究では,2次元温度分布を記述する数学モデルを基にガラーキン法を用いて離散化モデルを導出する。さらに,圧延状況の変化に対応するための温度制御の目標値と水量の補償量を求めるために離散化モデルと最適化法を組み合わせた温度分布制御システムを作成した。数値実験により種々の圧延状態を想定した制御実験を行い提案法の効果を確認した。
  • 1自由度システムの解析解の導出と安定性
    衣笠 哲也, 吉田 浩治
    セッションID: os03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    我々はこれまでにFlat足とバネ足首を用いた3D受動歩行に関する研究を行い,歩幅は小さいが安定な歩行を実現してきた.これに対して,歩幅が大きい場合安定性が損なわれるという結果が報告されている.3D受動歩行はロール・ピッチ・ヨー軸回りの運動に分解できるが,ピッチ軸まわりの運動は安定であってもロール軸回りの(Lateral平面)運動が不安定になることが知られている.そこで,本研究はFlat足を持つ簡単な1自由度システムについて考察し,足形状や斜面の傾斜角によって安定性や振動周期がどのように変化するのか詳細に明かにする.
  • 吉武 康栄, 篠原 稔
    セッションID: os05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    筋音図(mechanomyogram)は,筋(線維)の収縮時にともなう筋(線維)の形状変化が惹き起こす皮膚表面の微細振動を記録したものである.筋音図は生体信号のなかでも比較的研究の歴史が浅く,現在でもその応用性が乏しい.また,筋音図の波形自身が,取得するセンサの種類(加速度計,マイクロフォン等)によって顕著に異なることから,研究者間での比較を困難としている問題がある.本研究では,筋音図の発生機序そのものを再確認し,そのうえで,特に神経・筋制御分野での応用性について検討する.
  • 宮永 朋世, 寺山 杏沙, 服部 裕紀, 宇野 遼太, 永田 元康
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    現行のグリッドコンピューティングの多くの場合,ジョブを処理するクライアント一つの遅延が全体の処理の遅延につながることとなる.そこで我々は,個々のクライアントへの負担を減らすため,ジョブ処理中の再スケジューリングと,その分配をより高速に行うためにクライアント間の通信を行うモデルを考案した.このモデルの性能を現行のグリッドの性能と比較・評価し,検証した.
  • 藤井 佳菜, 小澤 良平, 井本 弦輝, 小澤 健一, 永田 元康
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    トランザクション処理ないしはデータ複製において発生するデッドロックは深刻な問題である。クライアント・サーバシステムにおいて、デッドロックの少ない、より効率的なサーバの運用を図るため、コンペアアンドスワップ手法によるデッドロック発生率の低下について考察する。特に、デッドロック発生率を低下させるシステムの実装について提案する。
  • 宇野 遼太, 永田 元康
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    ネットワーク上に存在するコンピュータを結集し,その中の技術であるクラスタリングに着目し,新たなグリッドシステムとして「オートクラスタリング・グリッドシステム」を提案する。そのグリッドシステム上において、クラスタを構成するコンピュータのクラスタリング手法、クラスタ内でのスケジューリング手法をそれぞれ考案した。そして、そのクラスタリング手法とスケジューリング手法の性能、また、その組み合わせによるシステム全体の性能評価を本論文の目的とする。
  • 小澤 健一, 井本 弦輝, 永田 元康
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    排他制御におけるデッドロックはシステム全体のスループットを低下させ、長年問題視されている。また、複雑化するマルチスレッドプログラミングにおいてデッドロックは益々多様化している。近年、資源数やネットワークの増大によりデッドロックに対する誘因が増してきている。本論文では、Web予約システム(WRS:Web Reservation System)を例にとり、マルチスレッドプログラムにおけるRead-Write(R/W)で発生するデッドロックの軽減に関する実験と検証を与える。
  • 原 康人, 保月 孝志, 森田 仁, 川畑 良尚, 杉本 末雄
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    大形電気機関車や電気自動車には, 速度センサおよび電流センサを用いたベクトル制御誘導電動機が多用されている. ベクトル制御とは, 交流電動機の三相成分をγ軸とδ軸成分に分離し, 直流電動機のように扱う方式であるが, 高性能制御を行うため速度センサが必要とされる. 交流電動機として通常, 安価なかご形誘導電動機を用いるが, 直流電動機に比べて, メンテナンスフリーである長所を持つ. しかし, 速度センサを利用する方式では高価となり, メンテナンスの必要がある. また, 速度センサは精密機器であるため, 悪環境における利用は好ましくない. 本論文では, 非線形カルマンフィルタを適応することにより, 誘導電動機の速度センサレスベクトル制御において, 誘導電動機の回転角速度を推定する.
  • 植野 紗未, 北村 章, 香川 邦彦, 西尾 英昭, 山本 哲也, 中村 昌弘
    セッションID: ts02
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では,多ロットでの複数機種を製造する組立工程において,遺伝的アルゴリズム(GA)や分散遺伝的アルゴリズム(DGA)などの進化型計算を用いて,最適な工程設計と作業者配置を可能にするシステムを構築した.具体的には,現実的な工程設計を行う為に複数ロット・複数機種・複数台数及び作業者の人数制限を考慮した際の生産リードタイム,作業負荷の平準化及びスキルを考慮した作業者の配置を総合的に最適化するシステムの開発を行った.また,GAにDGAにおける移住という仕組みを取り入れることで,より高精度な解の導出を試みた.本報告では,工程設計システムの概要と適用事例の詳細について述べる.
  • 中村 文一, 山下 裕
    セッションID: ts01
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らはこれまでに非可縮多様体上で定義される非線形システムに対する制御Lyapunov関数設計法として最小射影法を提案した.しかしながら,最小射影法により設計した制御Lyapunov関数を使ってどのように制御則を設計すればよいかについては議論していない.本研究では最小射影法により設計した準凹制御Lyapunov関数を使った不連続静的状態フィードバック制御則の設計法を提案し,提案法の有効性を例題により確認する.
  • 山本 昌弘, 黒江 康明, 飯間 等
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    スパイキングニューラルネットワーク(SNN)はスパイクの発火時刻あるいは発火間隔により情報を伝達する点で生体に近く、活発に研究されているが、不連続性とハイブリッド性を持ち、設計・解析が非常に困難である。 一方、学習法の研究についてはいくつかの提案がなされており、リカレントSNNに対しては勾配法に基づく教師つき学習法について、勾配の導出法などいくつかの研究が進められてきた。しかし、従来の勾配法に基づくSNNの研究では、結合荷重の初期値に自由度が低いことが数値実験的に明らかにされている。 本研究では、学習にParticle Swarm Optimization(PSO)を用いた、結合荷重の初期値の選択に自由度が高い学習法を提案する。 また、PSOは局所最適解に陥ることなく解空間を探索できる一方で、最小値の周りを詳細に探索する能力を持っていないので、最適解近傍への収束性は良いが最適解への収束性が悪いと言われている。本研究では上記の問題点を解決する為に、PSOと勾配法を組み合わせた方法についても提案する。
  • 井上 龍, 藤岡 久也
    セッションID: ts01
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    Barmish は制御理論の立場からフィードバックを用いた株式取引のためのアルゴリズム saturation-reset control を提案している.Saturation-reset control はいくつかの望ましい性質をもつが,投資額を連続的に変更することを仮定しており, 現実には実行できない. そこで本論文では投資額を周期的に変更するサンプル値制御の枠組で saturation-reset control を用いたときの株式取引の性質を解析し, 連続時間制御では成立していた性質が失われることを示す.
  • 正岡 孝一, 尾上 一彦, 才木 昭義, 中村 洋一, 志子田 繁一, 藤本 浩明, 塙 裕樹, 河上 大祐
    セッションID: os08
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年の産業用ロボットシステムにおいて更なる知能化・高速化が求められており、それを実現する手段の一つとして、ビジョンセンサを適用したリアルタイムでのビジュアルフィードバックシステムが実用化され始めている。 本発表では一般的な産業用6軸垂直多関節型ロボットとビジョンセンサを組み合わせ、リアルタイムで位置を制御し、振子の安定化を図る2次元倒立振子ロボットを構築した事例を紹介する。
  • 山端 寿久, 浦西 友樹, 佐々木 博史, 眞鍋 佳嗣, 千原 國宏
    セッションID: gs05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    コンピュータグラフィクスにおいて対象物体の写実的描画を行うには,空間中の間接光の計算を行うことが重要である.これまでの手法では,物体形状を平面の集合としてモデル化して計算を行っていた.しかし砂などの粒子の集合で構成される物体では膨大な幾何情報が計算の対象となるため,処理の効率化が必要となる.そこで本稿では粒子群の高速な写実的描画を目的として,放射照度の変化量を元にサンプル点を分布させ,選択的に間接光の計算と補間を行う放射照度キャッシング法の粒子群に対する適用を提案し,その有効性を考察する.
  • 山西 輝也, 西村 治彦
    セッションID: ts04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,ニューロンの神経活動として,同期振動や発火間相関などの集団活動が注目されている.そこで本発表は,Izhikevichによって提案された4変数で種々のニューロンの発火パターンが発現するintegrate-and-fire型ニューロンモデルを用いて興奮性ニューロンと抑制性ニューロンを含むパルスニューラルネットワークを構築する.そして,Watts-Strogatzの結合つなぎ換えにおける系全体の動的なニューラル挙動を発火相関の解析により考察する.
  • 大脇 克也, 石川 将人, 丸田 一郎, 杉江 俊治
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    ヘビロボットとは,受動車輪が取り付けられた連結されたリンクの関節の角速度を入力とすることで制御し,車輪が横滑りしないという拘束条件をもつ非ホロノミックシステムの移動ロボットである.今回考えるのは,生物のヘビの動きをモデルとし蛇行推進を基本とした制御とはまったく異なる観点から,ロボットにアプローチをする.それはロボットが可制御構造であるという点である.この場合のヘビロボットの振る舞いを解析していこうとすることから研究が始まった.可制御性の観点からのアプローチから,2つの入力を取ることで制御可能であることがわかる.先行研究では,制御方法として入力に周期的な入力を加えることでLie括弧積に対応する動きを生成するという方法が提案され,また最小構成である3リンクのヘビロボットの制御の研究がなされている.本研究ではnリンクへの拡張の第一歩として4リンクヘビ型ロボットを考える.4リンクにしたことで増えた冗長な部分のふるまいの解析をすることで,nリンク拡張への足がかりとなり,さまざまな非線形システムをもつ機械の制御手法の基礎を築く.
  • 横山 久, 太田 有三
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,区分的二次リヤプノフ関数を用いて不確かさを持つ非線形システムの安定解析を行っている. 従来の区分的二次リヤプノフ関数では,区分的線形システムを主に対象としており,不確かさが存在する場合のロバスト安定性についてはそれほど考慮されていなかった. 本論文では,不確かさを持つ非線形システムのロバスト安定解析を行うために付加的な超平面による領域の分割を行うことによって区分的二次リヤプノフ関数に含まれる自由度を増加させる方法を提案する. 本文の主な結果は効果的な分割超平面の決定法である.
  • 下條 亘, 椹木 哲夫, 中西 弘明, 堀口 由貴夫
    セッションID: gs00
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    非常に多機能な昨今の電子機器は、インターフェース上に表示される多数のメニュー項目の中から適切なものを選択して所望の機能にアクセスするという人間―機械インタラクションが一般的である。そのような機器について適切なメンタルモデルが獲得されている場合、ユーザは容易に正しいメニュー項目を選択できる。逆に、メンタルモデルが不適切な場合にはメニュー項目の解釈に問題が発生し、誤ったメニュー選択につながる。本研究では、誤ったメニュー選択行動の背後にあるユーザのメンタルモデル不備を推定するために、情報香と呼ばれる意味連想モデルを用いることを提案する。
  • 江嵜 雅人, 新田 益大, 加藤 清敬
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    周波数推定は工学における基本的な技術の1つであり,質量計測や打音検査などに応用されている.しかし,実環境においては粘性摩擦の影響を受けるために正弦波ではなく減衰正弦波を考慮する必要がある.さらに,減衰正弦波が複数加わる場合も想定され,個別に周波数推定しなければならないという問題もある.そこで,本論文では2つの減衰正弦波の和を考慮し,角周波数と減衰率を高速・高精度に推定する.同定法の実現のために代数的関係を用いた方法を提案する.まず,2つの減衰正弦波の信号発生器となる微分方程式を導出する.そして,信号発生器と等価な代数的関係を有する積分方程式を導出した.これらの関係を用いることで周波数推定問題を連立方程式の解法に帰着させ,角周波数と減衰率のリアルタイム同定法を実現した.MATLAB/Simulinkを用いた数値シミュレーションを行い,導出した同定法の有効性を明らかにした.
  • 林 義浩, 佐賀 亮介, 辻 洋
    セッションID: ts03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    現在,商品の販売履歴の蓄積が進んできており,この履歴データを用いた分析が期待されている.先に飲料,洗剤,歯ブラシのような日用品で,多種類のものが販売されている商品を対象に,大量の販売履歴から商品の嗜好推移がどのようになっているかを検出し,有向グラフとして可視化する手法について提案していた.本論文では特に,可視化する際に用いたパラメータであるSimpson係数を変化させ,さらに嗜好推移が他の商品に移っているだけの商品のノードを削除し可視化の感度を分析し,その変化に対して考察を加える.
  • 河合 克哉
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    従来、車両などの移動体に設置されるカメラを運転支援に利用する際には、カメラを設置する際に設置情報を測定する必要があった。しかしながら、カメラの設置情報を測定するのは容易ではなく、その測定の困難さがカメラの利用、特に複数のカメラを自由に構成した利用を困難としていた。本稿では、車載カメラによって取得した複数の画像から平行線およびオプティカルフローの消失点を認識することで、自動的にカメラの設置角度を推定する手法を提案する。
  • 高橋 健太郎, 川田 昌克
    セッションID: gs03
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    アクロボットは非線形性が強い不安定なシステムであるため,1 次近似線形化モデルに対して設計される固定コントローラでは,安定性を維持できる角度が限られる.そこで,本研究では,アクロボットの非線形性を積極的に補償するために,ゲインスケジューリング(GS)制御系を設計することを考える.GS制御系設計に関しては,パラメータ依存LMI (PDLMI)に基づく設計法が有用であることが知られている.しかし,アクロボットのLPVモデルは,冗長なディスクリプタ表現を介してLFT形式の状態空間表現で記述されるため,状態空間表現に基づいて導出される標準的なPDLMIは,その取り扱いが困難である. そこで本研究では,冗長なディスクリプタアプローチに基づき,アクロボット実験装置に対してGSコントローラを設計する.また,その有効性を固定コントローラと比較した実機実験により検証する.
  • 千川 佳大, 河口 寛之, 杉本 末雄
    セッションID: gs04
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は, 視覚から得られる情報を視覚以外の情報に変換してシステムの使用者に伝える多聞システムの完成を目的としている. 現在, システムの入力部には計測対象までの周囲の空間に対する距離の情報を画像として出力できる距離画像センサを用いているが, 計測から得られるデータは計測対象の形状に関わらず曲面になる. この原因として, 空間の認識における誤差と距離の計測における誤差の2つが考えられる. まず, センサ内のレンズにおいて発生する歪曲収差によって距離画像が樽型に歪み, 正確な空間の認識が難しくなっている. また, 距離計測においても, 計測の際に二次関数的な形状の誤差が距離画像に加わることで, 正確な距離情報を得ることが難しくなっている. 本研究では, 画像処理を用いたレンズによる歪曲収差の補正手法と, 計測時に生じる誤差の特性からその補正手法について考察することで, 距離画像センサを多聞システムの入力機器としてより有効に活用する手法を提案する.
  • 三谷 禎勇, 松田 純一, 藤中 透, 吉岡 理文
    セッションID: gs06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/25
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は匂いの識別手法について考察したものである。ある対象の匂いデータを金属酸化物半導体ガスセンサ(Metal Oxide Gas Sensor)及び水晶振動子質量センサ(Quarts Crystal Microbalance)を用いて取得し、得られたデータより、その匂いの特徴量を抽出して識別を行う。匂いの識別に際して、階層型ニューラルネットワークを用いた。同じような反応を示す匂いを対象とした場合、従来は必ずしも十分な識別結果が得られていなかった。本研究ではニューラルネットワークの学習用データと識別用データの選定を工夫し、さらに2種類のセンサによる測定結果を併用することにより、学習時間の短縮および識別結果の改善を試みた。
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