品質会計とは,日本電気株式会社が考案したソフトウェア品質管理手法である.品質会計は,バグ件数を主軸として目標管理を実施する.品質会計の特徴は,(1)上工程品質会計によるバグ作り込み工程と摘出工程の両面からの管理,(2)バグ傾向分析,バグ分析と1+n施策,およびバグ収束判定の3つの技法を併用することによるテスト完了判断,にある.本論文では,品質会計の具体的な適用方法および効果を紹介するとともに,その効果の理由を考察することにより,品質会計が高品質ソフトウェア開発を実現する手法であることを論述する.
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