PM人材の育成について各所で悩みをかかえている.現在のプロジェクトには, 短納期化, 低コスト化が強く求められており, 従来機能していたOJTによる育成も指導する人材と時間の観点から限界が垣間見られる.PMには, 個々の状況に対して決断を強いられる局面が多数存在し, 単なる関連知識の獲得でこの課題が解決するものではない.PMとしての根本的な考え方やあるべき行動について, 身につけることが大切になる.メンタリングは, メンターから多くの示唆を享受することにより, 知識に限らずノウハウの継承やコンピテンシーの獲得を促す最適な技法であると考える.本稿では, メンタリングのより効果的な実施スキームと効用について考察したい.

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当社は, お客様に満足いただくことができる高品質のソリューション提供とビジネスゴールの達成に向け, プロジェクト実践ノウハウの再利用を目的に, プロジェクト推進で必要な情報をプロセス・アセットとして全社で共有する仕組みを構築し推進してきた.現在, プロセス・アセットの提供を開始して約2年が経過し, 運用も定着しつつある.本稿では, プロセス・アセットの一部である, プロセス・アセット・ライブラリの有用性について評価した結果を紹介する.

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プロジェクトの活動において, 要求仕様の見直しといった内的要因や, 制度改正などの外的要因により, 変更要求を余儀なく迫られる状況が想定される.本稿では, プロジェクトにおける統合変更管理の重要性に着目し, 実際のプロジェクトで適用した取り組みについて, 結果と考察を織り交ぜて紹介する.

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プロジェクトマネジメントの普及とともに, 多くの企業においてエンタープライズPMやプロジェクトマネジメント・オフィスのような企業レベルでのPMへの取り組みが推進されている.企業レベルでのPM成熟度の向上には, その基礎となるプロジェクトマネジャー個々人の能力向上とともに, ビジネス推進上の母体となる組織レベルでのPM能力の継続的改善が重要になる.本稿では, IBMにおいて1990年代から開始された全社的なPM能力向上に対する取り組みと組織PM成熟度評価, およびその活動の中で得られた教訓について整理するとともに, 組織毎の特性およびPM成熟度レベルに応じた組織PM能力向上のための継続的改善について紹介する.

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コンピュータのダウンサイジング化に伴い, ハードウェアの保守や据付工事を専門としていた企業が, ソリューションサービスをもう1つの柱として事業展開するケースが増えている.こうした企業においては, お客様の要求仕様を満足する価値提供を行うという, プロジェクト型事業への変革を行うためには, 各人のマネジメントスキルの向上や社内制度面の整備など, プロジェクトマネジメント全般に亘り解決すべき様々な課題が発生している.そこで, 当社では, 企業体質強化の重要課題として「プロジェクトマネジメント力強化」が必須と考え, 2001年よりプロジェクトマネジメント関連の人財育成を開始し, さらに2003年よりプロジェクトマネジメント関連制度を立ち上げ, 2004年にはその定着化を図ってきた.本稿では2003年以降2年間の活動内容と成果を報告する.

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医療は高齢社会に伴う疾病構造の変化, 医療ニーズの多様化により, 量から質への変革が求められ, 政府も医療改革を打ち出した.このような環境の変化を受けて, 病院経営の持続的発展のために, 医療現場では医療活動効率の向上, 経費の削減, サービス品質の向上, 患者満足獲得の実現が求められている.本研究では, 入院がプロジェクトマネジメントの対象であるととらえ, 病院における入院を複数のタスクが融合したプロジェクトと定義した.さらに入院プロセス遂行を阻害するボトルネックを見つけ出すために, 入院プロセスの分析を行なった.ケーススタディの結果からプロジェクトマネジメントが医療活動において, 現実的な入院目標の設定と, 入院期間のコントロール, 医療者間のコミュニケーションルールの確立に適応できることをしめした.

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医療における診断から治療までのプロセスは, 問診などの主観的データの収集に始まり, 診察や様々な検査結果などの客観的データの収集(Check), 情報の評価・分析(Act, Assessment), 治療計画の立案(Plan), 治療等の実施(Do)という, Cから始まるPDCAサイクル(CAPDサイクル)を経て最適化されてゆく.そして, このサイクルの回転速度と回転数が診療の質をあらわす動的指標となる.

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公共的政策への広範な参画要請の高まりを見せる社会環境にあって, 高度化した情報技術の力を借りながら立場の異なる人材を活かして, 実行可能な解を合意人為的に取捨選択できる政策システムの構築は, 重要なテーマである.特にスコープ設定のための組織化法の研究は, その一つを担うものであるが, 公共政策などを中心に十分とはいいがたい.本論では, スコープ設定での合意を図るための透明性を有した組織化法を提案している.

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プロジェクトマネジメントにおいて, プロジェクト遂行時に必要な参考情報や成果物情報をメンバ間だけではなくプロジェクト間においても共有し, 知識やノウハウとして活用することは重要な課題の一つである.しかし, 情報共有における情報の登録と検索のトレードオフが起因となって, 情報が充分に登録・活用されないという問題がある.我々はシステムエンジニア業務を支援すべく, (1)利用者の登録の手間を軽減するための, 情報管理者による文書登録管理の運用体制の導入, 及び(2)従来の検索機能だけではなく, 文書体系に基づく文書の関連付けにより横断的に情報を閲覧することで, 検索の利便性の向上だけではなく新たな発想を支援する横断的な検索機能の提供, の2点を特徴とする情報共有システムを提案する.本システムによりメンバが必要な情報に辿りつくまでのステップ数を削減し, かつメンバの情報登録作業を軽減させることができた.

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企業内にITが浸透し, ITの無いビジネスは考えられなくなっている.それに伴い, システム開発プロジェクトの数も急激に増大しており, 多くのプロジェクトマネジャーが, 日々, リスクやコミュニケーション等に関する苦労を重ねながらプロジェクトを進めている.今回, 我々は多くの先人たちのプロジェクトマネジメント経験からプロジェクト遂行上の実践的ノウハウを集約しPMBOKの体系に合わせ整理統合を試みた.本稿では, 当該ノウハウ集を構築し, Webサイトに公開し現場のプロジェクトマネジャーの座右の銘としたプロジェクトマネジメント強化の取り組みについて紹介する.

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