中部日本整形外科災害外科学会雑誌
Online ISSN : 1349-0885
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43 巻, 2 号
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原著
  • ―X線微小部分析法と共焦点レーザー走査顕微鏡法を用いて―
    荒川 晃
    2000 年 43 巻 2 号 p. 293-303
    発行日: 2000年
    公開日: 2008/03/26
    ジャーナル 認証あり
     脊髄損傷急性期の病態生理の解明を目的として,ラットを用いた急性脊髄損傷モデルを作製し電気生理学的検討,共焦点レーザー走査顕微鏡法による脊髄の形態,機能の観察,及び電子プローブX線微小部分析法による脊髄軸索内元素濃度の変化を多面的に活性ある状態で測定分析を行った.
     完全麻痺群では軸索内K+濃度は低下しCa2+は上昇した.また神経線維は変形し脊髄誘発電位の波形消失と蛍光強度の減弱を認めた.不全麻痺群の損傷直後の軸索では,一過性のCa2+濃度増加等により活動電位が低下し螢光強度が減弱した.脊髄誘発電位振幅の回復,軸索膜の蛍光強度の増強や軸索内元素濃度の正常化等にともない麻痺は回復した.
     神経線維内の元素濃度及び電位の経時的変化を追跡することは,脊髄損傷の急性期における病態生理解明の一助になるものと思われた.
  • 薩摩 博, 芝川 温之, 川口 洋, 井戸 一博, 塩出 速雄, 漆谷 英禮
    2000 年 43 巻 2 号 p. 304-309
    発行日: 2000年
    公開日: 2008/03/26
    ジャーナル 認証あり
     鎖骨骨折の95%は骨幹部と外側端に発生し,内側端骨折や重複骨折は稀である.今回我々は内側端骨折4例,重複骨折2例を経験したので発生機構ならびに手術適応について述べた.
     発生機構について内側端骨折では肩関節の前外側部から加わった外力が胸鎖関節に向かう介達外力となり骨折が生じると考えられ,重複骨折は同様の機序で内側端骨折あるいは骨幹部骨折が起こり,肩鎖関節部に屈曲力が生じて外側端骨折が起こるものと推察された.
     治療については内側端骨折は肋鎖靭帯損傷があり転位を有するような症例は整復位が得にくく骨癒合が遅延するため観血的治療の適応があると考えられ,重複骨折は転位が高度な部位や第3骨片を有する場合は偽関節が発生しやすく,また治癒しても短縮変形を来たしやすいことから,鎖骨骨折の治療は保存的治療が優先されるべきであるが骨折各部位を十分検討し,最も適した治療法を選択することが重要であると考えられる.
第93回中部日本整形外科災害外科学会
腫瘍4
腫瘍5
橈骨遠位端骨折1
橈骨遠位端骨折2
手の外科1
手の外科2
手の外科3
THA2
THA3
THA4
股関節1
股関節2
主題4 特発性大腿骨頭壊死症の治療
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