【目的】バスケットボール育成年代全体における足関節捻挫の実態を捉え,捻挫発生予防に資すること.【対象】2018~2021年度各年代県大会で男女ベスト4チームに登録された選手,もしくは県育成センター練習会に参加した選手.【方法】アンケートにて足関節痛や足関節捻挫既往の詳細について調査した.【結果】延べ931人から回答を得た.練習を休むような足関節捻挫の既往がある人は小学生23.2%,中学生58.4%,高校生72.7%で,年代が上がるにつれ多くなっていた.捻挫既往者のうち複数回捻挫を経験している割合は,小学生66.2%,中学生75.9%,高校生79.1%であり,各年代間に有意差はなかった.捻挫既往者の多くが小学生高学年で最初の捻挫を経験していた.【結論】足関節捻挫の既往は年代が上がるにつれ多くなっていたが,捻挫を繰り返している割合は各年代に差がなく高率であった.足関節捻挫の発生や重症化を防ぐために,特に初回捻挫が多い小学校高学年への啓蒙や介入が必要と考えられた.
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