中部日本整形外科災害外科学会雑誌
Online ISSN : 1349-0885
Print ISSN : 0008-9443
ISSN-L : 0008-9443
51 巻, 4 号
選択された号の論文の106件中1~50を表示しています
原著
  • 村上 英樹, 川原 範夫, 出村 諭, 小田 誠, 松本 勲, 富田 勝郎
    2008 年 51 巻 4 号 p. 593-596
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/08
    ジャーナル 認証あり
    【目的】rapid growth cancerの中でも脊椎転移の頻度が高い肺癌と肝細胞癌における, 腫瘍脊椎骨全摘術(TES)の適応を見直すことを目的とした. 【対象および方法】最近の10年間に肺癌と肝癌の脊椎転移に対しTESを施行したそれぞれ6例を対象とした. これら12例の手術成績と予後を比較検討した. 【結果】肺癌群では6例中4例が現在も生存中で, 6例の平均生存期間は26.5か月であった. 一方, 肝癌群では6例中1例のみが現在も生存中で, 6例の平均生存期間は12.3か月であった. 肝癌群ではいずれの症例も術後早期に, 肝内再発や多臓器転移, あるいは局所再発をきたしていた. 【考察】肺癌はTES後の予後が肝細胞癌に比べて有意に良かった. 肺癌脊椎転移では, 肺の原発巣がコントロールでき, 主要臓器への転移がなく, 脊椎転移が限局している場合は, TESのような根治的な外科切除も適応となり, 予後の改善が期待できる. 一方, 肝癌では, 肝硬変を伴い易出血傾向を有するため, TESでは手術侵襲が大きくなる. そのため周術期に癌免疫能が低下し, 術後早期から肝内再発や多臓器転移をきたした可能性が示唆される. 肝癌ではTESの適応には慎重でなければならない.
  • 辻 秀一郎, 濱田 一壽, 山中 芳
    2008 年 51 巻 4 号 p. 597-599
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/08
    ジャーナル 認証あり
    当院にて, 2001年6月~2005年7月に加療し6ヵ月以上経過追跡可能であった鎖骨遠位端骨折のうち, 手術を施行したCraig分類typeⅡa, Ⅱb計25例の成績を検討した. 内固定の内訳は肩鎖関節プレート15例, スコーピオンプレート10例である. 調査項目はX線評価, 臨床評価(JOA score)を用いた. 全例で骨癒合が得られ, 臨床成績はJOA score 65点満点中平均60.9点と良好であった. 最終診察時X線像で肩鎖関節亜脱臼を4例に認め, そのうち3例に肩鎖関節部に運動時痛を認めた. これらの障害はスコーピオンプレート使用例に多く発生していた.
第110回中部日本整形外科災害外科学会
主題1 稀有な症例1(脊椎)
主題2 稀有な症例2(股関節)
主題3 稀有な症例3(その他)
パネルディスカッション 治療の標準化に関する試み(ガイドラインやクリニカルパスなど)
主題4 鏡視下腱板修復術
主題関連1 骨粗鬆症性脊椎骨折の治療法
主題5 骨粗鬆症性脊椎骨折の治療法
主題6 鏡視下手根管開放術の工夫と合併症予防
主題7 血管柄付骨移植術の応用
主題8 感染人工関節に対する治療戦略
主題9 腰椎再手術の工夫と成績
主題10 小侵襲脊椎インストゥルメンテーション
主題11 脛骨遠位端骨折(pilon骨折)に対する治療の工夫
一般演題1 小児の上肢
一般演題2 肩
一般演題3 肘
feedback
Top