マウス, ラットおよびウサギの血中から抽出した脂質分画を更に薄層クロマトグラフィーにより, コレステロールエステル部のみに分離した後, その脂肪酸部をBF
3-MeOHによりメチル化した後, ガスクロマトグラフィーにより定量分析した結果, どの動物においてもlino-leate (C
18=2, 全エステルの30%以上) が最も多く, myristate (C
14=0) は極少量であったが, 動物の種の違いにより, コレステロールエステルの組成比が著しく異っていた。マウスではarachidonate (C
20=4) が15.3~17.4%存在していたがlinolenate (C
18=3) は極少量でStearateは存在しなかった。ラットではarachidonateとlinoleateがほぼ等量存在していたがstearate, linolenateおよびdocosahexaenoate (C
22=6) は極少量存在していたのみであった。ウサギの場合はマウス, ラットと較べpalmitate (C
16=0) とoleate (C
18=1) が多く, arachidonateとeicosapentaenoate (C
20=5) は少なくdocosahexaenoateは存在しなかった。
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