選挙研究
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32 巻, 2 号
選挙研究
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 保守主義とイングランド性の見地から
    渡辺 容一郎
    2016 年 32 巻 2 号 p. 5-17
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
    2016年6月23日に実施されたEUレファレンダムは,イギリスのEU離脱をほぼ決定づけた。本稿は,あえてレファレンダムの実施に踏み切ったキャメロンの意図などを中心に,レファレンダムを実現に至らしめた「イギリス的前提条件」について先ず分析する。 次に,EUレファレンダムにおける「イギリス的結果の1側面」,即ちイングランドでの Brexit志向の強さを解明し,それに関する1つの見方(解釈)を示す。前者は,憲法習律化やイギリス保守主義,とりわけイギリス保守主義に内在する「ステイトクラフト」の側面から説明することができる。また後者については,戦後の歴史的文脈などから,何らかの点でEnglishnessとの関係性も明らかになった。以上の考察を通じて,2016年 EUレファレンダムは,”British” politicsという見方の「終わり」の始まり,あるいはBritish Conservatismに対するEnglishnessの勝利と言い換えることも可能となる。
  • 浅野 和生, 游 清鑫
    2016 年 32 巻 2 号 p. 18-33
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
    台湾では2003年12月に「公民投票法」が施行されたが,これ以後,2004年3月,2008年1月と3月の,3次にわたって国民投票が実施された。2004年には総統選挙と同日で,台湾の安全に関する2案の投票が行われたが,これは総統の発議によるものであった。 これに対して,2008年の2回の国民投票は,長期にわたる署名集めによって実施が認めら れたものである。結果的に,いずれも投票者中の賛否の結果ではなく,投票率が50%に達しなかったことにより成立要件を満たさず不成立に終わった。本研究では,その主因が, 国民党が自ら提案した国民投票案の不成立にも頓着せず,支持者に不投票を呼びかけ,有権者がそれに従ったことにあったことを明らかにした。これらの国民投票は,民意を問うことより,総統選挙および立法院総選挙の補強手段として,また議会における与野党対決の代替として実施されたものであった。
  • クリミアの事例
    末澤 恵美
    2016 年 32 巻 2 号 p. 34-44
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
    2014年3月16日,ウクライナのクリミア自治共和国で,ロシアの一部となるかウクライナに残るかを問うレファレンダムが実施された。ウクライナ政府はレファレンダムを無効としたが,クリミアは9割以上がロシアへの編入に賛成したとして独立決議を採択,ロシアと同国の一部となる条約を締結した。クリミアでは1991年と1994年にもレファレンダムを行っており,ウクライナからの分離運動を展開していったが,その特徴は,ロシアとの「再合同」を最終的な目標としていたこと,ソ連という特殊な国家の負の遺産が介在していたこと,自決権の行使をめぐる問題が「入れ子」のように重層的な構造であること,そして対外的な要因が影響していたことなどである。本論では,これらの点を明らかにすることによって,2014年のクリミア・レファレンダムがもつ意味を考える。
  • 政治的社会化の再検討を通じて
    秦 正樹
    2016 年 32 巻 2 号 p. 45-55
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は,18・19歳の新有権者における政治関心の形成メカニズムについて,サーベイ実験を通じて明らかにした。若者の政治行動に関する先行研究では,主として政治的社会化理論を背景に議論される。しかし先行研究では,初期社会化と後期社会化の効果を独立に検証するがゆえに,各社会化の相互の影響については明らかにされていない。そこで本稿では,初期社会化が含意する政治規範の伝播と,後期社会化における政治利益の追及に関するシナリオを用意し,それぞれの情報が,新有権者(若年層)と既存有権者(年長層)に与える影響を明らかにすべくサーベイ実験を行った。実験結果より,新有権者は政治規範にのみ,逆に既存有権者は政治利益にのみ反応して政治関心を高める傾向が示された。以上の分析結果より,新有権者は利害に関わらず,政治システムそのものの在り方に関心を向ける傾向にあることが示唆された。
  • 牧之内 隆久
    2016 年 32 巻 2 号 p. 56-61
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 五嶋 清
    2016 年 32 巻 2 号 p. 62-65
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 大塚 功祐
    2016 年 32 巻 2 号 p. 66-70
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 選挙教育における現状と課題の考察
    林 大介
    2016 年 32 巻 2 号 p. 71-76
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 奥健太郎・河野康子編『自民党政治の源流』と研究の進展に向けて
    川人 貞史
    2016 年 32 巻 2 号 p. 77-86
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 2016 年 32 巻 2 号 p. 87-119
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 三船 毅, 前田 幸男, 日野 愛郎, 中井 遼
    2016 年 32 巻 2 号 p. 120-129
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル オープンアクセス
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