行動療法研究
Online ISSN : 2424-2594
Print ISSN : 0910-6529
16 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 山上 敏子
    原稿種別: 本文
    1990 年16 巻1 号 p. 1-12
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
  • 生月 誠, 原野 広太郎
    原稿種別: 本文
    1990 年16 巻1 号 p. 13-18
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    心理的症状を訴えるクライエントが,その心理的症状を引き起こすと認知している場面で,行動遂行の前にその行動が今までよりどの程度うまく遂行できるかを予測し,行動遂行の結果,今までよりどの程度うまく遂行できたかを自己評定するという行為が,その行動の変容にどのような効果をもたらすかを検証しようとした。被験者を面接に「予測」と「結果の自己評定」を加えた群(実験群)と面接だけの群(統制群)とに分けて行動の変容の度合いを比較検討した。その結果,実験群は統制群に比べてその行動が有意に満足できる方向へ変容しており,「予測」と「結果の自己評定」が行動の変容に有効であることが示唆された。
  • 光富 隆
    原稿種別: 本文
    1990 年16 巻1 号 p. 19-26
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,誘惑抵抗に及ぼす気紛らわし活動の効果を活動が楽しくなくなるまでの時間という観点から検討することであった。誘惑抵抗事態として,玩具の使用禁止事態が用いられた。88名の幼児が3つの気紛らわし条件と統制条件にランダムに割り当てられた。3つの気紛らわし条件は活動が楽しくなくなるまでの時間という点で異なっていた。楽しさ長条件は,楽しさ中条件と楽しさ短条件よりも活動が楽しくなくなるまでの時間が長かった。また楽しさ中条件は楽しさ短条件よりも活動が楽しくなくなるまでの時間が長かった。3つの気紛らわし条件の被験者は,誘惑抵抗期間中にその条件に応じた活動に従事することにより,使用を禁じられた玩具から気を紛らわすように教示された。統制条件の被験者は,何ら気紛らわしの教示を受けなかった。結果は,活動が楽しくなくなるまでの時間が長ければ,それだけ気紛らわし活動の効果は大きくなることを示した。
  • 荒木 光, 中井 康人
    原稿種別: 本文
    1990 年16 巻1 号 p. 27-36
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    過去に受けた治療的試みがいずれも無効に終わった,トレット症候群を患った26歳の独身女性に1週間の薬物療法を先行させた後に行動療法を適用し,その適用した時点より複合チック頻度に顕著な低減を認めたのでその治療過程を報告する。主なる行動療法の技法として負の集中練習,ハビット・リバーサルおよびセルフ・モニタリングを採択した。これら技法により患者のチック頻度は遅延した薬剤の効果とあいまって治療終結時には治療前の約1/19に低減し今もその頻度は維持されている。前2者の行動療法の技法はその操作において対立する印象を受けるが,患者の症状の成り立ちが強迫障害のそれと類似していたため,患者の葛藤に基づく緊張の緩和にも役立った。現在患者は日常性の支障からほぼ解放されているが,今なおチック頻度は完全な消去に至っているわけでなく,また薬剤の中断によりチック頻度に一時僅かな増大が認められたことから,やはり患者は脳内ドーパミソ系に機能障害を有し,そのため行動療法の治療的奏効に限界を来たしたことが示唆された。以上の治療過程を報告する中で,混在する個々の治療的変数の効果に分析を試みる。
  • 佐野 秀樹
    原稿種別: 本文
    1990 年16 巻1 号 p. 37-44
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    異文化での適応上の困難性を分析するため,日本で生活する3群(中国,台湾/韓国,非漢字圏)の留学生を対象に,異なる社会的場面に関する困難度が測定された。社会的揚面は正式場面,自己主張,友人関係,日常生活に区分され,その順に困難度が高い傾向があった。また,4っの社会的場面の困難度は留学生の日本語の学習期間の長さに応じて軽減されたのに対して,滞日期間は日常生活の困難度の軽減とのみ関係が見いだされた。さらに,全般的な適応の度合いと関連の高かったのは自己主張と友人関係場面であった。社会的困難度は非漢字圏群,台湾/韓国群,中国群の順に高い傾向があったが,友人関係揚面での困難度は,異なった傾向が見られた。
  • 佐々木 和義, 根建 金男, 小川 亮, 石川 利江, 福井 至, 市井 雅哉, 越川 房子
    原稿種別: 本文
    1990 年16 巻1 号 p. 45-65
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    本論文では,スピーチ不安とテスト不安を対象とした認知行動変容の研究動向,特に認知的技法の効果を総合的に検討することを目的とした。そのために,認知行動変容とは何かについて述べ,関連の研究動向を概観した。そして,それらをふまえて,いくつかの観点から研究の現状を分析し,今後の課題を提示した。今後の課題として,(1)認知的技法の効果を生理的な側面からも検討する,(2)これまでに確立された技法との比較を通して認知的技法の効果を明らかにする,(3)認知的技法と他の技法を組み合わせると逆効果になる場合の理由を解明する,(4)技法の構成成分の効果を体系的に明らかにする,などの必要があると指摘された。
  • 原稿種別: 付録等
    1990 年16 巻1 号 p. 66-68
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1990 年16 巻1 号 p. 69-73
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
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