行動療法研究
Online ISSN : 2424-2594
Print ISSN : 0910-6529
39 巻, 2 号
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  • 巣山 晴菜, 横山 知加, 小松 智賀, 野口 恭子, 兼子 唯, 鈴木 伸一, 貝谷 久宣
    原稿種別: 本文
    2013 年39 巻2 号 p. 87-97
    発行日: 2013/05/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、「不安うつ病尺度(Anxious Depression Scale; ADS)」の開発であった。不安障害にうつ病を併発した患者114名、うつ病を併発していない不安障害患者153名、大うつ病患者80名、大学生97名を対象に質問紙調査を行った。ADSは「行動・情動症状」、「身体症状」、「攻撃的情動(動的情動)」、「非攻撃的情動(静的情動)」の4因子で構成され、内的整合性は高かった(α=0.72〜0.92)。また、ADSは他の対象者と比較して不安うつ病患者において有意に高得点であり、うつ症状評価尺度と中程度の正の相関関係にあった。以上の結果から、ADSは高い信頼性と妥当性を有することが明らかにされた。
  • 大月 友, 木下 奈緒子, 久保 絢子, 嶋田 洋徳
    原稿種別: 本文
    2013 年39 巻2 号 p. 99-110
    発行日: 2013/05/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    本研究は、Implicit Relational Assessment Procedure(IRAP)の信頼性と妥当性を、二つの観点から検討した。一つ目の観点は、言語関係の指標としてD_<IRAP>得点を用い、二つ目の観点は、心理的柔軟性の指標として反応潜時を用いた。32名の大学生を対象に、不安という言語刺激を対象とした不安IRAPを実施し、社会不安の顕在指標および潜在指標、心理的柔軟性の顕在指標、不安喚起場面での回避傾向との関連を検討した。また、信頼性の検討を目的として、24名を対象に1週間後に再度不安IRAPを実施した。その結果、不安IRAPに高い信頼性が確認された。また、言語関係の指標としてのD_<IRAP>得点は仮説どおりの結果が、心理的柔軟性の指標としての反応潜時は部分的に仮説を支持する結果が示された。これらの結果から、不安IRAPは二つの側面の指標として信頼性と妥当性を有していることが示唆された。
  • 小林 奈穂美, 五十嵐 透子
    原稿種別: 本文
    2013 年39 巻2 号 p. 111-120
    発行日: 2013/05/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    本事例では、治療に抵抗を示す思春期強迫性障害の17歳の女子高校生に対して、マーチ&ミュール(2008)の児童・思春期のCLに対する治療法を参考に、行動療法の曝露反応妨害法を用い、CL、母親、およびセラピストによる自宅訪問を含んだ"チーム"による治療を行い、4カ月半で症状が改善した。"チーム"治療の際の、治療導入時の働きかけ、治療過程における"チーム"の役割と家族を"チーム"に含めることの重要性およびCLの主要な生活の場である自宅での治療について考察し、思春期強迫性障害CLに対する"チーム"による治療の必要性を検討した。
  • 原稿種別: 付録等
    2013 年39 巻2 号 p. 133-
    発行日: 2013/05/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
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