目的:福祉部門に配置された保健師(以下,福祉部門保健師)が重要と思う支援,保健師の業務に対する意見と工夫について把握し,保健師による自由記述から捉えた福祉部門での業務の特徴と,目指す役割機能について検討することを目的とする.
方法:全国市役所791の福祉担当課保健師に質問紙調査した.539名より回答があり,うち福祉部門保健師の業務で1)重要と思う支援,2)意見と工夫の質問に回答した370名の記載内容を分析した.
結果:福祉部門保健師として重要と思う支援に【支援の目的が明確なハイリスクアプローチで関わる】等があった.業務に対する意見に【対象の援助ニーズが複雑で緊急度が高い】等があり,業務遂行のために【対象理解と尊重,関わり方と程度,タイミングを見極める】等の工夫があった.
考察:福祉部門保健師は,多職種連携等で専門性の高い技術・調整能力が求められると自認し,当事者・家族が地域で生活できる支援と地域づくりを志向していることを確認した.
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