目的:本研究の目的は,高齢者が中心の地域サロン参加者の組織コミットメントの実態と組織コミットメントに関連する要因を明らかにすることとする.
方法:地域サロン参加者に,無記名自記式質問紙調査を集合で行った.調査内容は,個人属性,参加状況,集団凝集性の意識,組織コミットメント(情緒的,規範的,集団同一視)とした.分析は,単変量解析及び多重ロジスティック回帰分析を用いた.
結果:有効回答は183部(有効回答率88.0%)であり,75歳以上54.6%,女性80.3%,役員35.7%であった.3つの組織コミットメントはいずれも年齢と関連を示した.さらに,情緒は課題凝集性,規範は成員凝集性,集団同一視は課題・成員凝集性と関連があり,加えて,集団同一視は会員よりも役員が有意に高かった.
考察:地域サロン参加者のコミットメントを高めるには,情緒的コミットメントを維持しながら,役員だけでなく多くの会員を交えた運営への支援が重要である.
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