目的:work-life balance(以下,WLB)への自己評価が高い中堅期保健師におけるWLBに関する認識,行動を明らかにし,WLBを良好に保つための示唆を得る.
方法:中堅期保健師へ無記名自記式質問紙による郵送調査を行った.WLBへの自己評価高値群において自由記載のあった全59件を質的帰納的に分析した.
結果:WLBに関する認識は,自分のWLBを組み立てる,仕事と生活のメリハリをつける,「今」のライフステージにおけるWLBを受け入れる,まわりの協力でWLBが成り立つ,充実感を糧にする,の5カテゴリであった.行動は,仕事の時間を管理する,WLBについて家族や同僚と話し合う,状況に合わせて自分で柔軟に調整する,の3カテゴリであった.認識している課題は,組織全体のWLBへの取り組み強化,子育てを支える資源の不足,時間の有効活用に関する葛藤,の3カテゴリであった.
考察:中堅期保健師のWLBには,長期的に自分のWLBを組み立てる,協力が得られる環境を自ら作り出す認識と行動が重要である.
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