この研究は, 回分消化および半連続投入消化実験によって, 消化温度と滞留時間の影響を研究するために始められたし尿の嫌気性消化実験の一部である。
第1章は緒論であり, 第2章は回分消化実験である。この章では主として, ガス発生総量, 相対的消化時間, および動力学的考察を行なった。第3章は, ガス発生量, 脱離液の化学的, 生物化学的示標, 微生物学的考察, および汚泥の増加量とその脱水性等が消化槽の滞留時間によっていかに影響されるかを検討し, 消化槽操作上の諸問題, 単槽および2段消化の消化日数とその配分, および撹拌の問題等について若干の説明を加えた。また, これらの実験結果にもとついて, 消化機能を判断するための二, 三の実験式を誘導した。
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