コンクリートの動的, 静的圧縮試験を同一種類の供試体に対して行ない, 時間範囲を1に対して106にまで拡大した場合の破壊強度, ひずみ能力, 弾性率の統一的表現を試みた。この結果破壊強度については, その逆数値が破壊時間の対数値と直線関係にあると表現した方がよりよい精度を与えること, ひずみ能力, すなわち最大応力時のひずみは上述時間範囲では一定と考えてよいこと, 弾性率はその逆数値が破壊時間の対数値と直線関係にあるとした方が取扱いに便なることを示した。さらに破壊強度の逆数値が, 破壊時間の対数値と直線関係にあるという表現は, Taylor, N.W.がガラスの破壊について分子反応速度論から導いた理論式と興味ある一致を見たことを付記した。
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