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-オリジナル(本来的)な学びとしての高等学校通信教育-
二宮 徳次郎
2021 年 2021 巻 2 号 p.
1-8
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,大学院生のより詳細な教育状況・学修状況の把握を目的として,都内の私立X大学大学院生を対象に半構造的インタビューを行い,大学院生活の躓きと乗り越えを明らかにすることを目指す.本稿では大学院生17名に行った半構造化インタビューの結果について述べる.大学院生は不可避な研究生活における躓きを研究室・ゼミや指導教員以外のリソースからの支援を活用し乗り越えていることが明らかになった.
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長田 邦男, 永田 正樹
2021 年 2021 巻 2 号 p.
9-12
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
非正規雇用の拡大による企業内教育システムの変化,グローバル人材育成,リカレント教育等学生が就職後多様な課題に直面する.欧米は学生時から連続学習がされているが,日本は大学での学習と就職後の人材育成による学習が分断されていることが多い.本稿では学生が興味ある職務を入力することで将来のスキル要件を提示する仕組みを開発する.仕組みはAIを組込み個人の性格や特性等を活かす事で利用度を上げ改善を容易にする.大学教育と企業の期待の合致を計る.
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塩崎 雅基, 永田 正樹
2021 年 2021 巻 2 号 p.
13-16
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
現在,データを収集し分析・可視化できるエンジニアの育成が急務となっている.これらのスキルを持った人材をデータサイエンティストと呼ぶが,分野の対応領域が幅広く,明確な定義づけが難しい.そのため,教育手法も確立されておらず,就職した学生のミスマッチが発生している.本研究ではデータサイエンティストの教育手法開発及び,就職マッチングシステムの開発を目指す.
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横坂 真優, 松崎 邦守
2021 年 2021 巻 2 号 p.
17-23
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
小学校外国語科において課題となっている学習の意欲づけを促進するため,ADDIEモデルを援用し,ルーブリックを組み入れた学習単元を設計し実践した.ルーブリックは,学習目標・評価規準の一覧表,パフォーマンス課題の形成的自己評価,授業ガイドとして用いる3種類が考案された.協力児童から得た評価を分析した結果,同単元学習に対する協力児童の評価がARCSモデルの4側面の観点から肯定的であったことが示された.また「関連性」「満足」の2側面が「次への学習意欲」へ影響していること,さらに「ルーブリックの活用」が「エンゲージメント」「基本的心理欲求」を介して「次への学習意欲」へ影響していることが示唆された.
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森 玲奈, 村上 正行
2021 年 2021 巻 2 号 p.
24-31
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,大学院生のより詳細な教育状況・学修状況の把握を目的として,都内の私立X大学大学院生を対象に半構造的インタビューを行い,大学院生活の躓きと乗り越えを明らかにすることを目指す.本稿では大学院生17名に行った半構造化インタビューの結果について述べる.大学院生は不可避な研究生活における躓きを研究室・ゼミや指導教員以外のリソースからの支援を活用し乗り越えていることが明らかになった.
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加藤 奈穂子, 尾澤 重知
2021 年 2021 巻 2 号 p.
32-39
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究の目的は,大学入学後のどのような学習経験がアンラーニングを促し,学習観に影響を与えるかを明らかにすることであった.そのために,大学3年生7名を対象とし半構造化インタビューをおこないTEAによって分析した.その結果,本研究の対象となった学生は<一方向型>と<参加型>授業へのスパイラルな経験で,<一方向型>授業への批判的な問題意識が醸成され<強制的に知識を詰め込む必要はない>とアンラーニングが発生した.そして<学習とは社会で活躍するために行うこと>とする学習観が強化された.
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鈴木 健斗
2021 年 2021 巻 2 号 p.
40-45
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,SDGsゲーミフィケーション教材のアプリケーション開発およびユーザビリティの評価軸を作成,向上させることである.多くのユーザーに届けるためには,不自由なく利用できることが前提である.そこで,AppleのヒューマンインターフェイスガイドラインとWCAG2.0を参考にした評価軸を作成した.アンケートを実施した結果,「視覚性」「操作性」「理解性」の項目で,高い評価を得ることができた.紙媒体のコンテンツと同様の満足度と快適な操作性をタブレット端末で活用した対面形式とオンライン形式で考察する.
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Tomomi Kubota, Masami Yoshida
2021 年 2021 巻 2 号 p.
46-52
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
アクションリサーチの類型を挙げ,その中から様々な専門家が介在する事例に着目する.それぞれの専門家の意見を統合し,改善案を決定する過程にAHPを導入することを提案する.
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竹中 喜一, 中井 俊樹
2021 年 2021 巻 2 号 p.
53-58
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
2017年4月以降,大学では知識・技能の習得ならびに能力・資質向上をさせるための研修(スタッフ・ディベロップメント: SD)が義務化されている.組織が研修を行う目的は,職場での行動変容や業績向上である.こうした研修転移を促すためのSD担当者養成研修を設計し,その実践について研修から約3ヶ月後に実施した質問紙調査により評価した.その結果,研修中に取り組んだ組織の人材育成ビジョンやSDの企画案作成が行動変容や業績向上を促している可能性が示唆された.一方で,職場の組織文化や受講者の担当業務といった課題が研修転移の阻害要因となっていることも明らかになった.
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高橋B. 徹
2021 年 2021 巻 2 号 p.
59-63
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
大学でのキャリア教育において自己分析と業界・企業分析を深めさせることは新卒の離職率を抑える上で重要である.一方で,キャリアに対する前向きな態度も離職率を抑える上で寄与すると考えられる.本稿ではそれらが就職後の就職先への満足度にどの程度相関があるかの調査を行った.調査の結果,自己分析や業界・企業分析やキャリアに対する前向きな態度と就職先への満足度に相関が認められた.一方で,キャリアに対する前向きな態度があっても,自己分析や業界・企業分析ほど満足度には結び付かないことも分かった.また,そもそもキャリアに対して前向きな態度を持つものほど自己分析と業界・企業分析をしていることが明らかになった.
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青山 隼人, 三宅 美博, 野澤 孝之
2021 年 2021 巻 2 号 p.
64-71
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
コロナ禍の社会的状況などに伴い,遠隔授業で学習者の集中(エンゲージメント)度合いを把握することへのニーズが高まっている.本研究では遠隔授業中の学習者の身体活動と教師の身体・発話活動との関係性の指標を評価することで,エンゲージメント度合いの違いについての情報が教師-学習者間の関係性指標に含まれているという仮説を検証した.結果として,教師の発話に対する学習者の身体活動の同調が学習者のエンゲージメントに関する情報を含んでいることが示唆された.
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堀内 蓮太郎, 手塚 和佳奈, 三井 一希, 佐藤 和紀
2021 年 2021 巻 2 号 p.
72-77
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では1人1台端末の活用が,児童生徒の端末利用に対する意識に与える影響を調査することを目的として,公立小学校及び公立中学校に通う児童生徒を対象に,端末利用やクラウド学習ツールの扱いに関する質問紙調査を行った.調査の結果,日頃から1人1台端末を利用している児童生徒の方が,学校での学習のためや,関連資料を見るためにインターネットを閲覧していること,E-mailを使って学校での学習について他の児童生徒とより頻繁に連絡をとっているなど,授業外で端末を学習のために利用していることが示された.
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胡 啓慧, 野中 陽一
2021 年 2021 巻 2 号 p.
78-85
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本論文は中国における小中高の情報教育の歴史的経緯を整理し,これまでに発行されたカリキュラムの内容を比較し,カリキュラム体系の歴史と現状を明らかにした.中国の情報教育は1970年代末のコンピュータ教育から始まり,2000年から情報技術教育に変更され,2001年から小中学校は「総合実践活動」の中に位置づけられ,高校では単独の教科として行われている.そして,小中学校及び高校の内容はより高度になり,3D設計,プログラミング等が追加され,小中学校と高校の内容及び目標がより体系的になった.
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永原 健大郎, 松田 稔樹
2021 年 2021 巻 2 号 p.
86-93
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
2017年学習指導要領は,学びに向かう力の育成を1つの目標にしており,主体的・対話的で深い学びを実現するために学びの文脈を重視する.その方策として,松田は「総合的な学習の時間」から教科に向けた逆向き設計の手法を提案している.そこで鍵になるのは,教科の単元末に探究的活動を設定し,「総合的な学習の時間」で扱う課題のサブ課題に取り組ませることである.本稿では,中学校数学教科書に掲載されている課題学習テーマを分析しながら,適切なテーマ設定を検討し,改善策を考察する.
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牛田 啓太, 村田 真隆, 安部 芳絵, 陳 キュウ
2021 年 2021 巻 2 号 p.
94-99
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
筆者らは,子ども自身が紙芝居を制作・上演することに教育的意義があるという指摘に着目し,子どもでも制作・上演できる,タッチでおもに操作するディジタル紙芝居システムを開発してきた.使いやすさに留意したシンプルなシステムで,即興でアニメーションもできる.子ども向け学習イベントで本システムを用い,童話を紙芝居として表現するワークショップを実施した.参加した子どもたちは,テーマに沿って,工夫を凝らした表現でディジタル紙芝居を作成・上演していた.
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小泉 遥香, 若月 陸央, 三井 一希, 浅井 公太, 佐藤 和紀
2021 年 2021 巻 2 号 p.
100-105
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究は,1人1台端末環境の学級がGoogle Classroomを半年間使用した際の,教科別の使用用途の傾向を調査することを目的に,半年間の投稿を対象とし,①投稿文の内容,②各ツールを使用している活動の内容の傾向について分析を行った.調査の結果,①教科に関する投稿は手順やルーブリック,学級の運営に関する投稿は連絡事項等を示していること,②同じツールの使用でも教科によって活動内容が異なることが確認された.
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久川 慶貴, 佐藤 和紀, 高橋 純, 堀田 龍也
2021 年 2021 巻 2 号 p.
106-111
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,1人1台情報端末が整備され,日常的に活用している小学校高学年の児童を対象とし,彼らが実感している1人1台情報端末を活用する効果について調査した.その結果,1)協働的に活動するために,学習や生活に関する情報を共有すること,2)『まとめ・表現』の学習活動を行うために活用することに効果を実感している可能性が示唆された.特に,他者と協働しながら学ぶことができ,入力や修正がしやすいノートの代わりとして活用することに効果を実感している可能性が示唆された.
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炭村 紀子, 藤村 裕一
2021 年 2021 巻 2 号 p.
112-119
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
GIGAスクール構想が始まり,学校現場でのICT活用支援の重要性は高まっている.支援人材として,ICT支援員,GIGAスクールサポーターなどの役割の違いは明確であるが,現場では理解されておらず,多様な支援を求めている.実際に教職員が求める具体的支援に関する研究は不十分である.そこでICT支援の実態調査と実証研究を通じ,その問題点やあり方を検討した結果,授業支援を中心とした「ICT活用教育支援員」への制度変更の必要性が示唆された.
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山本 朋弘, 野上 俊一, 石田 靖弘, 小柳 和喜雄, 廣瀬 真琴
2021 年 2021 巻 2 号 p.
120-127
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,児童生徒一人1台の情報端末が整備された教室環境を想定した,教員養成課程の大学生に今後必要となるICT活用指導力に関する指標について検討した.海外のICTコンピテンシーを参考に検討した結果,教師の学びや新たな技術や方法への対応,授業のデザイン等,指標を定期的に更新する視点について整理した.また,授業でのICT活用や校務の情報化について,ICT活用指導力に関する具体的な場面と具体例を示す必要があるとともに,SNSやAI,VR・AR等の新たなテクノロジーや新たな方法への理解を加えることが必要であることを提案した.
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石川 奈保子, 牧野 遼作, 城 綾実, 宗政 由桐
2021 年 2021 巻 2 号 p.
128-135
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,子ども向け科学館の職員に焦点を当て,どのような動機・方略をもって科学館での展示物解説・科学教育に携わっているかについてインタビュー調査を実施した.その結果,以下の2点が明らかになった.(1)子どものときから科学に親しんできた職員は,自分が経験してきた科学の魅力や,科学を通した人生の広がりを来館者に伝えたいと考えている.そのために長年培ってきた科学の知識や経験を手段として来館者を楽しませようとしていた.(2)子どものとき科学が苦手だった職員は,科学に関する知識や経験の不足を引目に感じながらも,自分が苦手であったからこそ科学が好きではない来館者に寄り添おうとしていた.
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後藤 壮史, 小柳 和喜雄
2021 年 2021 巻 2 号 p.
136-143
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
昨今のCOVID-19の影響により,学校現場における授業および教員研修のオンライン化が進んでいる.とりわけ学習内容を体験的に伝える演習型授業のオンライン化においては,遠隔授業ならではの教師の授業力量が必要になると考えられる.そこで本稿では,オンラインで実施された演習型授業における教師行動を分析し,授業力量の抽出,および受講した教員はそのどの工夫に関心を示し学んだかを明らかにすることを目的とした.結果,オンライン授業において様々な機材やソフトウェアを活用することにより,「従来の教授行動の変容」が見られ,「画面提示」や「画面効果」を充実させることで,より効果的な授業が実施できるということが示唆された.
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萩原 ほのみ, 手塚 和佳奈, 三井 一希, 佐藤 和紀
2021 年 2021 巻 2 号 p.
144-151
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究は,1人1台端末の活用が,児童生徒の学習に対する保護者の意識に与える影響を検討することを目的として,保護者を対象とした質問紙調査を実施し,1人1台端末の活用の有無により比較を行った.調査の結果,1人1台端末を活用している学校の保護者は,活用していない学校の保護者と比較すると,児童生徒の学習が充実していると捉えており,端末を活用した学習を肯定的に捉えていることが示唆された.
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廣瀬 三枝子, 藤村 裕一
2021 年 2021 巻 2 号 p.
152-157
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
幼稚園教育要領に,ICTの活用が示されたが,各園では活用が進んでおらず,学術研究も不十分である.ICT活用実態調査の結果,「直接的な体験を補完・促進・充実させる効果的活用」が促進要因であることが明らかとなった.また,そのようなICT活用には,保育者の活用,幼児の活用それぞれに,複数のタイプが存在していることが明らかとなった.その分析から直接体験に対してICT活用の果たす役割を明確に意識して活用することの重要性が示唆された.
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小林 美緒
2021 年 2021 巻 2 号 p.
158-161
発行日: 2021/07/03
公開日: 2021/07/05
研究報告書・技術報告書
フリー
近年,IoTの社会へ浸透は目覚ましく,IoT技術者の育成は,教育工学における重要な課題である.本稿では,IoT技術習得を目的とした初学者向けの実験実習コンテンツを構築し,高専4年生を対象として実施した結果について報告する.実験実習ではArduinoと互換性のある小型WiFiモジュールの基本的な使用方法を学び,各種センサから取得される情報をMQTTプロトコルによりサーバに送信する.データ可視化専用Webアプリケーションにより取得データを可視化するプロセスを学ぶ.
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