日本看護技術学会誌
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最新号
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原著
  • 宮脇 健介, 松村 千鶴, 深井 喜代子
    2021 年 20 巻 p. 1-10
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    ジャーナル フリー
     本研究の目的は, 化繊タオルの含有化学成分の有無が全身清拭の保温・保湿性に及ぼす影響を比較することである. 男子学生16名を対象に, 異なる日に同じ方法で, 成分含有タオルと成分除去タオルを用いて全身清拭を行った. 評価指標は深部温, 皮膚温, 心拍変動, 皮膚の水分量・油分量・pH, 血圧, POMS-J短縮版, VAS (覚醒度とリラックス度), 素材の肌触りのリッカートスケールを用いた. その結果, 両者ともに清拭前後において覚醒度の低下とリラックス度の増大, POMS-J短縮版の3項目の評点の低下, 最終的な深部温と前胸部の皮膚温の上昇に, それぞれ有意差がみられた. 成分含有タオルでは, 終了直前に右前腕の皮膚温の一時的な低下がみられたが, その時点の群間に有意差はなく, 保温性については両者ともほぼ同等であった. 成分含有タオルは成分除去タオルにくらべ, 終了直後の水分量の有意な上昇がみられたため, 一時的な保湿効果が認められた.
その他
  • 中野 元, 堀 悦郎
    2021 年 20 巻 p. 11-19
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    ジャーナル フリー
     手浴による自律神経活動のバランス調節効果を検証するために, 実験的に交感神経活動が亢進している状態および副交感神経活動が亢進している状態を誘発し, それぞれの状態に対する手浴の効果を検討した. 健康ボランティア23名を対象にした試験では, 暗算負荷による交感神経賦活状態において, 手浴では対照にくらべて交感神経の賦活を有意に抑制していた. 一方, 安静閉眼による副交感神経賦活状態においては, 対照にくらべて手浴では交感神経活動の有意な上昇を認めた. 以上から, 手浴は交感神経優位な状態では交感神経活動の上昇を抑制し, 副交感神経優位な状態では交感神経活動を亢進させ, 自律神経のバランスを調節する効果を有することが示された.
  • 田中 美智子, 江上 千代美, 松山 美幸, 津田 智子, 野末 明希, 長坂 猛
    2021 年 20 巻 p. 20-28
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    ジャーナル フリー
     日常生活下での高齢者における睡眠状態と入眠前後の自律神経反応を明らかにするとともに, これら睡眠に対する主観的評価との関係について検討することを目的とした. 対象は地域で自立して生活している65歳以上の8名 (男性3名, 女性5名) で, 自宅での睡眠をセンサーマット型睡眠計で測定し, 睡眠中には心拍計を装着した. 心拍計でRR間隔を計測し, 心拍変動により自律神経系の反応を分析した. 入眠後にRR間隔の延長, 自律神経系の活性の指標であるSDNNや交感神経系の指標としてのL/Tの低下が認められ, 高齢者は睡眠により交感神経系が抑制されることが示された. 睡眠に対する主観的評価との関連では, 睡眠時間, 在床時間が長いと睡眠の評価も上昇した. 自律神経と主観的評価の関係では, 入眠前と入眠後で関連が認められた. これらの結果より, 入眠前と入眠後の早い段階の自律神経反応が睡眠評価に影響していると考えられ, 高齢者の睡眠援助に入眠前から副交感神経系を高め, 交感神経系を抑制する自律神経系を調整するケアが必要であるといえる.
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