可視化情報学会誌
Online ISSN : 1884-037X
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31 巻, 122 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 小野 綾子, 江連 俊樹
    2011 年 31 巻 122 号 p. 91
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
  • 古谷 正裕, 新井 崇洋, 金井 大造, 白川 健悦
    2011 年 31 巻 122 号 p. 92-97
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    大口径管内やバンドル流路などの複雑流路を対象として、液膜厚さ分布測定法や三次元界面速度測定法を開発した。
    (1)液膜厚さ分布を1ms毎に計測するセンサーとして、励起電極と計測電極の対を縦横1.8mm間隔で3層プリント基板に実装した。直径12mmの円筒状に曲げ加工し、円筒表面の液膜流動を可視化した。
    (2)広く使用されているワイヤメッシュセンサの計測値から気液構造の大きさ毎に三次元速度分布を推定する方法を考案した。旋回流に適用した結果、遠心力により液相が外側に移行し、気相が内側に向かう運動を可視化した。
    (3)10本×10本の円管バンドルの間隙に細線を縦に11本、横に11本挿入し、サブチャンネル中央121点を可視化した。さらに円管を励起電極に、細線を計測電極にすることで、円管ギャップの400点を可視化した。主流方向に8断面を521点ずつ1ms毎に計測するサブチャンネルボイドセンサーを開発した。
  • 光原 昌寿, 原田 絵梨香, 山崎 重人, 池田 賢一, 波多 聰, 中島 英治, 大塚 智史, 皆藤 威二
    2011 年 31 巻 122 号 p. 98-103
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    高速増殖炉内燃料被覆管の候補材料として研究開発が行われている酸化物分散強化(ODS)型9Crフェライト系耐熱鋼について,内部に生成するイットリア系酸化物の分散状態を電子線トモグラフィーにより3次元的に評価した.酸化物は,高密度な領域と低密度な領域が鋼管の押出し方向と平行になるように積層した分布を持っていた.それぞれの領域で,酸化物による変形への抵抗力を粒径や粒子間距離などから算出すると,700℃において,高密度領域では232~278MPa,低密度領域では154~184MPaであった.さらに,クリープ特性を評価したところ,約140MPaでクリープ変形機構の遷移が認められた.このしきい値は,低密度領域の酸化物による変形の抵抗力におおよそ一致している.すなわち,低密度に酸化物が分散した領域において転位の運動が速く,このことがODS鋼の高温強度や変形機構に強く影響を及ぼしていると示唆された.
  • 伊藤 貴之, 大島 宏之, 岡本 孝司
    2011 年 31 巻 122 号 p. 104-109
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    本稿では,原子力プラントの計測情報とシミュレーション結果に対して,階層型データおよび時系列データの可視化手法を適用したシステムを紹介する.本システムでは,数百,数千個の物理量が時系列データとして与えられることを仮定する.本システムでは,まずこれらの物理量を位置や単位系に基づいて階層的に分類し,「平安京ビュー」という階層型データ可視化手法を用いて可視化する.それと同時に,本システムでは「今昔物語」という時系列データ可視化手法を用いて,物理量の時系列変化も可視化する.本稿では,本システムによる可視化の例,およびユーザテスト結果を示し,本システムの有効性について議論する.
  • 染矢 聡, 岡本 孝司
    2011 年 31 巻 122 号 p. 110-115
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    情報可視化と物理現象の可視化に関する研究を実施している.
    本稿では一例として,高速度カメラを用いた物理現象の可視化と,膨大な原子力事象データを俯瞰するための情報可視化について,それぞれ紹介した.
    流れの可視化では,水―ナトリウム反応を模擬し,高圧窒素ガスを水中に噴出させた場合のガスジェットの拡散挙動,周囲流体の連行,連行された液体による微小水滴の飛散などについて調べた例を紹介した.
    実効的な情報可視化について検討するため,NUCIAデータを可視化し,2D/3D表示を行った.透明性を維持しつつ大量のトラブルデータの傾向を抽出し,一般の人々に認知負荷をあまりかけずに情報共有を図るツールとして一定の成果が期待できると考えられる.
  • 呉田 昌俊, 瀬川 麻里子, 高峰 潤
    2011 年 31 巻 122 号 p. 116-121
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    研究用原子炉や大型加速器で発生させた大強度の中性子を利用することにより,類似の技術では実現できなかった様々な可視化や計測が実現している.本稿では,中性子ビジュアルセンシングの基礎と特長,定常中性子源を用いた高速度連続可視化計測技術,高速スキャン3次元動体可視化技術,マルチビーム3次元速度計測技術,パルス中性子源を用いた中性子エネルギー選択型可視化計測技術に関して原子力分野への適用例を中心に体系的に紹介する.これらの技術は,非接触で金属容器内の動体の高時間分解能での可視化,3次元速度の計測,物質を識別した可視化や計測などが実現しており,原子力機器の研究開発や産業機器内の可視化などに利用されている.
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