可視化情報学会誌
Online ISSN : 1884-037X
Print ISSN : 0916-4731
ISSN-L : 0916-4731
31 巻, 121 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 横野 泰之, 小山田 耕二
    2011 年 31 巻 121 号 p. 1
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/04/14
    ジャーナル フリー
  • 大林 茂
    2011 年 31 巻 121 号 p. 02
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/04/14
    ジャーナル フリー
    本稿では,設計の「見える化」をテーマに,「多目的設計探査(MODE)」で用いられている自己組織化マップ(SOM)を利用した設計空間の可視化について,航空機設計の実例をもとに議論した.MODEから得られるSOMは,設計の機能の可視化になっている.設計空間にはどのようなトレードオフがあるのか,すべての目的関数を改善するような領域があるのかどうか,そのような領域があるとするとそこに属する設計解はどのような特徴を持っているのか,これらが可視化とデータマイニング技術の応用によって解析できる.もちろん設計空間にスイートスポットが必ずあるわけではない.多くの設計問題では,目的関数間のトレードオフ情報を個別に丁寧に見ていく必要があろう.しかし,このような考察によって設計空間の知識がより詳細に得られ,設計空間の「見える化」が進展すると考えられる.設計の分野においても,「見える化」の一層の活用が重要である。
  • 鈴木 敦, 高野 靖, 本多 武史, 堀内 敬介, 安田 陽介
    2011 年 31 巻 121 号 p. 8
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/04/14
    ジャーナル フリー
    モノづくり企業で研究開発に従事する立場から,熱・流体・音分野で「現場・現物」の見える化に取り組む事例を紹介した.はじめに,表面温度分布に関して,感温塗装を用いたマシンビジョンシステムを利用して,水冷ヒートシンクや透明アクリルダクト内の置かれた発熱体など,赤外線サーモグラフィでは計測できない条件で表面温度分布を可視化した事例を説明した.次に,内部流れに関して,掃除機の機能向上につながる知見の取得を目的に,PIVシステムを用いて掃除機に組み込まれる送風機内の流れの計測事例を述べた.最後に,機器から発生する音源探査に関して,スペクトログラムを活用した問題となる音の見える化,マイクロホンアレイを用いた音源の見える化,さらに移動物体の音源の見える化について,それぞれの計測原理と適用事例を説明した.
  • 宮澤 明弘
    2011 年 31 巻 121 号 p. 14
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/04/14
    ジャーナル フリー
    高機能化と低価格化という市場要求に応えるべく,複写機・プリンター製品を確実かつ効率的に開発し続けるためには,設計プロセスにおいて不要な試行錯誤を徹底的に排除しなければならない.しかし,これまでの設計問題の分析結果から,設計問題の半数は過去のノウハウを活用しきれていないことによる「既知問題の再発」であることが判明している.弊社では,このような問題の発生防止を目的として,製品開発のノウハウを「見える化」し,設計者が意識しなくても,必要な過去のノウハウを必要なときに活用できるシステム「EAST(Engineering Assisting System)」の展開を進めている.本稿では,EASTの利用によって解決される課題として,設計手順の統一・設計ナレッジの効率的な参照・設計ナレッジの蓄積・設計過程の参照の4点について説明し,実際にEASTを利用して設計を行った結果明らかになった効果として,活用事例および約80%の工数削減実績を紹介する.
  • 木野 泰伸
    2011 年 31 巻 121 号 p. 19
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/04/14
    ジャーナル フリー
    プロジェクトの状況が途中で把握できるかどうかは、プロジェクトに直接参画している人たちだけでなく、プロジェクト・オーナーやプロジェクト完了後にその成果物を利用するエンドユーザーにとっても重要である。ところが、ソフトウェア開発プロジェクトでは、途中で作成する成果物が、設計図やソースコードであり、紙やコンピュータの記憶装置に格納される。そのため、プロジェクトの進捗状況が第三者から見えにくいという特徴がある。そこで、プロジェクトでは、少しでも状況を客観的に見られるようにいくつもの工夫をしている。本稿では、それらの中から、作業の見える化、進捗の見える化、リスクの見える化について紹介する。
  • 梶田 将司
    2011 年 31 巻 121 号 p. 25
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/04/14
    ジャーナル フリー
    本稿では,ある特定の教育学習活動をビジュアルに見せることを目的とした「可視化」ではなく,全学的な「情報化」の観点から教育学習活動を「見える」ように工夫することで,教室というクローズドな空間においてなされ,なかなか伺い知ることができなかった大学における教育学習活動が徐々に「見える化」している現状を整理する.そして,コース管理システム・eポートフォリオシステム・教務システムが「仮想世界における教育学習メディア」を形成しながら物理世界・仮想世界双方の教育学習活動の「見える化」が進み,最終的には,大学にある様々な情報システムとの間でデータ連携が行われる「教育学習環境としての大学」の深化に向けた展望を,名古屋大学における知見・戦略に基づいて見通す.
feedback
Top