可視化情報学会誌
Online ISSN : 1884-037X
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31 巻, 123 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 山内 慎, 船谷 俊平
    2011 年 31 巻 123 号 p. 133
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
  • ―水移送特性とMEA性能―
    福永 明彦, 鈴木 修一
    2011 年 31 巻 123 号 p. 134-138
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    近年、エネルギーの有効活用及び二酸化炭素排出量低減の観点から家庭用燃料電池システムへの注目が高まり、2008年から「エネファーム」として商品化されている。その燃料電池システムの心臓部である、固体高分子形燃料電池(PEFC)は、燃料水素と空気中の酸素との化学反応により発電を行てっいる。その特性上、生成水の電極間の移動が性能を大きく左右する。本研究では、運転条件の違いによる、アノード極、カソード極への水移送の変化を求めた。その結果、燃料電池特性は、極間の水移送と関連することを示した。また、連続運転においては、面内の電流分布が偏りを見せ、電圧低下を生じる例を示した。このように、電極内部の水分布は、燃料電池性能と関連が深く、その状態を視覚的掴むことが、燃料電池特性を理解するために有用である。
  • 竹中 信幸
    2011 年 31 巻 123 号 p. 139-143
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    燃料電池では、発電により生成される水挙動の理解が性能向上に重要である。中性子線は多くの金属を遺品し水で減衰されることから、中性子ラジオグラフィを用いた電池内部の水挙動の観察に適している。燃料電池研究のために新たに開発されて中性子ラジオグラフィ技術を発電中の燃料電池に適用し、得られた可視化と計測結果の紹介を行った。JARI標準電池のセルを用いて電池内部の水の水厚さの分布の時間変化を計測し、その結果をもとに雷也内の気流と圧力分布のネットワークモデルによる解析を行う手法を開発した。JARI標準電池に準拠した3セルスタックに対し、15秒唱のCT再構成を時間的に連続して行うことにより、スタック内の水の3次元動的挙動を可視化した。ボアスコープを利用した高分解能撮像系を用いて、小型燃料電池の膜圧方向の水分布を可視化・計測し、MEA,GDLにける水分布の時間変化を計測した。
  • 津島 将司, 平井 秀一郎
    2011 年 31 巻 123 号 p. 144-148
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    固体高分子形燃料電池(PEFC)内の水分をin situ(「その場」)で可視化する手法として磁気共鳴イメージング(MRI)と軟X線イメージングについて述べた. MRIを用いた電解質膜内水分布計測について示し, 相対湿度ならびに出力電流密度が及ぼす影響を明らかにした. 低加湿条件では膜内水分拡散が支配的であり, 膜内含水量の増加とともに電気浸透が支配的となることを示した. 高加湿条件では, 膜内に高含水かつ均一な水分布が形成されることを示した. 軟X線によるPEFC水分可視化においては, 軟X線がPEFC内の液体水に十分な計測感度を有することを示し, PEFC電極内水分可視化に適用した. 軟X線による時系列可晩化により, 生成した水分が電極面方向にミクロスケールで不均一性を示すことを明らかにした. 画趣厚さ方向には, リブとチャネルで水分滞留が異なり,微細孔層のマイクロクラックが水分輸送に影響を及ぼすことを明らかにした.
  • 犬飼 潤治, 渡辺 政廣
    2011 年 31 巻 123 号 p. 149-154
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    国体両分子形燃料電池内部の反応を実時間・実空間で理論草するために,燃料電池内部を可視化できる装置を開発した. 燃料電池発電中の酸素分圧および水滴を個別に可視化するとともに,水滴と酸素分圧の同時可視化にも成功した本稿においては,ガス拡散層における伏流の影響について考察した.
  • 江尻 英治
    2011 年 31 巻 123 号 p. 155-160
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/02/23
    ジャーナル フリー
    パッシブ形PEFCは, 常温, 無加湿, 超低圧で水素を供給し, 大気から直接酸素を取り込むものであり, システム全体の大幅な簡素化を図ることができる. したがって, 低コストのモバイル機器電源, アウトドア電源, 非常用バックアップ電源など,数W~数十W程度の比較的小出力レンジの機器への適用を考えた研究開発が行われている. パッシブ形燃料電池は, ある条件下で出力低下, 出力停止などを起こす課題も指摘されている. 本解説は, その課題に対し主に流体工学的な手法でトラブルシューティングを目的として行った実験調査について述べたものである. パッシブ形PEFCの単セルまたはモジュールを用いて, 水分, 温度, 酸素濃度, 気流速度を計測した例を示した. 燃料電池の性能に影響を与えるパラメータとして, 大気の圧力, 湿度, 湿度などの他に, 伝熱に関わる本体部の材質や構造などもあり, 実用化に向けて今後さらに検討が必要である.
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