日本健康教育学会誌
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23 巻 , 2 号
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巻頭言
総説
  • 衛藤 久美, 會退 友美
    23 巻 (2015) 2 号 p. 71-86
    公開日: 2015/06/05
    ジャーナル フリー
    目的:家族との共食行動と健康・栄養状態ならびに食物・栄養素摂取の関連についての研究の動向を把握することを目的とした.
    方法:MEDLINE(PubMed)及びEricを用い,検索式は“family meals” OR “family meal” OR “family dinner” OR “family mealtime”,2001~2011年に発行されたものを対象に,データベース検索を行った.共食行動に関する系統的レビュー論文3件の引用文献から論文を抽出した.表題,抄録,本文を精査し,採択基準を満たす50件を採択した.
    結果:共食行動に関する調査項目43項目中30項目は,単一項目の“家族との共食頻度”であり,“家族全員またはほとんどの人”と一緒の“1週間”あたりの頻度を尋ねるものが多かった.家族との共食頻度と子どもの健康・栄養状態との関連を検討した横断研究は24件,縦断研究は6件,食物・栄養素摂取との関連を検討した横断研究は10件,縦断研究は3件であった.共食頻度が高い子どもは,うつ症状得点が低い,野菜・果物摂取量が多い,食事の質スコアが高い等の報告が見られた.体格とは関連あり,関連なしの両方の報告があった.成人を対象とした研究は4件で,全て横断研究だった.
    結論:家族との共食頻度が高い学童・思春期の子どもは,野菜・果物摂取量が多い等食物摂取状況が良好であることが示唆された.
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原著
  • 林 芙美, 武見 ゆかり, 奥山 恵, 足達 淑子
    23 巻 (2015) 2 号 p. 87-98
    公開日: 2015/06/05
    ジャーナル フリー
    目的:行動変容指導スキルの向上を図る支援者用ツール「脱メタボリックシンドローム用食・生活支援ガイド(以下,食・生活支援ガイド)」について,特定保健指導の積極的支援における導入可能性を検討することを目的とした.
    方法:本研究は,ヒストリカルコントロールを用いた非ランダム化比較試験である.2011年9月から2013年3月までに埼玉県にある健診機関において初回面接を受け,翌年健診まで終了した者で基準に該当した35名(男性24名,女性11名)を介入群とした.また,2008年4月以降に初回面接を受け,2011年8月までに6か月後評価を終了し,介入群と性,年齢,初回面接時BMI,喫煙でマッチングさせた者を対照群(35名)とし,両群の身体測定及び検査データについて翌年健診までの変化を比較した.
    結果:初回面接から6か月後評価時までの体重及び腹囲変化量はいずれも有意差はなかった.一方,6か月後評価時から翌年健診までの体重変化量は,介入群-0.8 kg,対照群0.5 kgで有意差が認められ(p<0.001),健診から翌年健診までの体重変化量も,介入群-2.5 kg,対照群-0.8 kgで有意差があった(p<0.01).腹囲変化量も同様に有意差が認められた(p<0.001).
    結論:特定保健指導により得られた減量効果が,介入群のみで翌年健診まで維持促進されていたことから,「食・生活支援ガイド」に一定の効果が期待できることが示された.
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  • 伊藤 由紀, 篠田 邦彦
    23 巻 (2015) 2 号 p. 99-108
    公開日: 2015/06/05
    ジャーナル フリー
    目的:肥満傾向児と痩身傾向児の生活習慣を発達段階別に比較し,両者の共通点と相違点を特定することを目的とした.
    方法:平成25年度の新潟県内の小学校3年生から高校3年生男女を対象として実施した「生活実態調査」の結果を研究利用の許可を得たのち分析した.研究デザインは質問紙を用いた横断的研究である.有効回答者は7,395名であった.児童生徒の肥満度より「痩身傾向児」「標準児」「肥満傾向児」の3群に分類し,食事習慣,運動習慣,睡眠習慣,その他の習慣について比較検討を行った.
    結果:運動習慣について,男子の「週3日以上運動する」者の割合は,小学生では痩身傾向児(n=50, 58.8%)が肥満傾向児(n=147, 42.6%)よりも高かった(p=0.01).一方,高校生では肥満傾向児(n=89, 37.1%)が痩身傾向児(n=12, 25.0%)よりも高い傾向がみられた(p=0.001).他にも望ましい習慣と思われる「朝食を毎日食べる」「食事の際よく噛んで食べる」「家族(大人)と食べる」「TV視聴時間が2時間未満」の者の割合は,小中学生では男女ともに痩身傾向児に高い傾向であった.一方,高校生女子では標準児に高い傾向であった.
    結論:食習慣はすべての学校段階で痩身傾向児に望ましい習慣が形成されている傾向が示された.運動習慣,睡眠習慣については,肥満傾向児と痩身傾向児に望ましくない類似した傾向が認められた.また肥満度により同じ体型に判定されていても発達段階によってその実態は異なっていた.
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  • 西尾 素子, 串田 修, 澤田 樹美, 田中 恭子, 米倉 礼子
    23 巻 (2015) 2 号 p. 109-122
    公開日: 2015/06/05
    ジャーナル フリー
    目的:栄養表示利用行動と健康・栄養状態の関連を特定することを目的とした.
    方法:国内外の論文の系統的レビューを行った.海外文献はPubMed,国内文献は医中誌とCiNiiを用いてデータベース検索を行うとともにハンドサーチを行った.表題及び抄録の精査による1次スクリーニング,本文の精読による2次スクリーニングの結果,海外文献9件,国内文献9件を採用した.
    結果:国外では成人,国内では大学生を対象とした研究が多かった.栄養表示利用行動と健康・栄養状態との関連をみていた論文のうち,交絡因子を検討していたものは国外6件,国内2件であった.交絡因子を検討した研究においては,利用行動の把握方法が主観的(自己申告)である等の限界はあるが,国外においては,過体重者が標準体重者に比べ,表示をよく利用していた,心疾患と診断されたことがある者の方がコレステロールに関する表示を利用していた等,健康・栄養状態に問題のある者の方が栄養表示をよく利用していた研究がみられた.一方,国内においては,有意な関連がみられた研究はなかった.
    結論:国外の研究では,健康・栄養状態に問題がある者の方が栄養表示をよく利用することがあると示されていた.国内の研究は対象者が限定されており,健康・栄養状態と栄養表示の利用との有意な関連は認められなかったということを確認した.
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  • 神家 さおり, 角谷 雄哉, 住友 かほる, 麻見 直美
    23 巻 (2015) 2 号 p. 123-133
    公開日: 2015/06/05
    ジャーナル フリー
    目的:本研究は,小学校高学年におけるバランスのとれた食事に関する意思決定バランス尺度を開発し,信頼性と因子的妥当性を検討することを目的とした.
    方法:2013年4~5月の期間内に,茨城県A町の小学校全7校の5・6年生児童217名を対象にした自記式質問紙調査による横断研究を実施した.探索的因子分析により尺度の項目選定を行い,内的整合性および確証的因子分析における適合度の確認により,尺度の信頼性と因子的妥当性を検討した.また,得られた尺度から尺度得点を算出し,属性による尺度得点の比較を行った.
    結果:探索的因子分析により,恩恵7項目(α=0.86),負担6項目(α=0.80)からなる意思決定バランス尺度が得られた.また,確証的因子分析において,概ね許容できる適合度指標が得られた(GFI=0.91, AGFI=0.87, CFI=0.92, RMSEA=0.08).属性による尺度得点の比較においては,性別および肥満度で意思決定バランス得点に有意な差がみられた(p<0.05).
    結論:本研究では小学校高学年児童におけるバランスのとれた食事に関する意思決定バランス尺度を開発し,信頼性と因子的妥当性を確認した.
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短報
  • 池畠 千恵子, 古屋 美知, 森岡 美帆
    23 巻 (2015) 2 号 p. 134-142
    公開日: 2015/06/05
    ジャーナル フリー
    目的:早期離職につながる新人栄養士の業務遂行の思いを探索することを目的とした。
    方法:就労3カ月の栄養士10名(男性1名・女性9名)を対象に半構造化インタビューガイドに基づいてインタビューを行った.面接内容を録音したテープから逐語録を作成し,得られたデータについて質的記述的研究を行った.
    結果:新人栄養士の業務遂行に関する思いは5つのカテゴリーと18のサブカテゴリーが抽出された.『うまく出来ないことに対する不安』には調理技術の未熟さや時間に対する不安,指導者との感覚の違いからくる自信喪失等5つのサブカテゴリーが含まれていた.『業務内容に対する戸惑い』には資格を活かすことのできないジレンマや気持ちのコントロールの方法等3つのサブカテゴリーが含まれていた.『指導者に対する思い』には上司・先輩との人間関係や職場の栄養士の生き方からの学び等4つのサブカテゴリーが含まれていた.『仕事に対する喜び』には褒められ出来るようになったこと等3つのサブカテゴリーが含まれていた.『将来に対する希望』には実務経験の継続の意志や目指す栄養士像等3つのサブカテゴリーが含まれていた.
    結論:新人栄養士は専門職者としてうまく出来ないことに対する不安や栄養士としての資格を活かすことのできないジレンマをかかえていた.一方,患者・利用者や上司・先輩との人間関係を意識するとともに現状を受け入れながら,将来への希望を抱いていた.新人栄養士の早期離職を防ぐためには職場での指導者による指導のあり方を含めた栄養士の段階的・系統的な研修が重要であると示唆された.
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特別報告:提案書
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