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久保 敬, 横田 光司, 山本 真矢, 中平 敦
セッションID: 1G17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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陽極酸化法を用いて,種々のイオンをドーピングしたTiO2の合成に成功した.更に陽極酸化法で合成されるTiO2は,陽極酸化時に用いる溶液を選択することで, イオン種を変更することも可能であることを見出した.そこで,本研究では,さまざまな酸性溶液を用い,種々の条件でTi金属の陽極酸化処理を行い,陽極酸化法により合成したTiO2の合成条件の検討および得られたサンプル各種の評価を詳細に行った. 特に今回, ドーピングされたイオンの存在状態について考察を行ったので報告する.
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林 真大, 木村 禎一, 後藤 孝
セッションID: 1G18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ECRプラズマCVD法により、チタニア膜を合成した。ステージ温度、マイクロ波出力などの合成条件を変化させ、合成条件が膜の結晶相、微細構造および成膜速度に与える影響を調べた。
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門倉 歩久斗, 木村 禎一, 後藤 孝
セッションID: 1G19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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レーザCVD法を用い、高硬度相であるα-アルミナの合成を試みた。合成条件が膜の微細構造、結晶相、配向性に与える影響を調べ、α相の生成条件、α相の配向制御についての知見を得た。
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鈴木 隆幸, 塗 溶, 後藤 孝
セッションID: 1G20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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CeO
2は熱的に安定な蛍石構造を有し、Ce
4+とCe
3+の価数を容易に変化できることから、酸素吸放出能が高く、自動車排ガス浄化触媒材料などとして期待されている。CeO
2膜は一般にゾル-ゲルやCVD法により合成されているが、成膜速度が数μm/hと小さい問題点がある。また、触媒反応に大きな比表面積かつ(100)配向した膜が求められる。一方、本研究グループでは、高出力レーザーを用いたCVD法を開発し、ZrO
2、Al
2O
3などのセラミックス膜を数100μm/hの成膜速度で合成した。また、成膜条件の制御により、大きな比表面積を有する羽毛状組織の膜、および様々な結晶配向の膜が得られた。そこで、本研究では、レーザーCVD法によるCeO
2膜の合成を試みた。半導体レーザーの出力50 W、基板温度893 K、全圧800 Paのとき、(100)に強く配向した羽毛状組織を有するCeO
2膜が得られた。成膜速度は165μm/hであり、これまで報告されている最高値であった。
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塗 溶, 後藤 孝
セッションID: 1G21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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工具材料の表面に高硬度かつ熱伝導度の低いTiC、TiNなどを被覆することによって、工具の寿命が延ばされる。しかし、切削中に工具が高温になり、これらの被覆材は被削材と反応する問題がある。そこで、硬度の最も高い酸化物Al
2O
3をその上にコーティングすることが提案されている。Al
2O
3膜は一般にAlCl
3、H
2などを用いたCVD法により合成されているが、腐食性の塩化物が生成される。そこで、本研究では、β-ジケトナート錯体(Al(acac)
3)を用いてAl
2O
3膜の合成を試みた。1173 Kでは,緻密なκ- Al
2O
3膜が生成された。973~1073 Kでは,緻密なアモルファスの膜が生成された。成膜速度は基板温度の上昇につれて増大し、1173Kでは約10 μm/hであった。
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木村 禎一, 後藤 孝
セッションID: 1G22
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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プラズマCVD法によってRu-Cナノコンポジット膜を低温で合成し、そのナノ構造を調べた。
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泉 富士夫, 門馬 綱一
セッションID: 1H02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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多目的パターンフィッティング・システムRIETAN-2000の後継RIETAN-FPと三次元可視化プログラムVICS・VENDの後継VESTAを開発した。さらにRIETAN-FP、VESTA、MEM解析プログラムPRIMA、最大エントロピー・パターソン法プログラムALBA、ab initio構造解析システムEXPO2004などによる構造解析を支援するための統合GUI環境を構築した。
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岩田 知之, 西雪 健次朗, 福田 功一郎
セッションID: 1H04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Crystal structure, structural disorder and hydration behavior of Ca7ZrAl6O18 were investigated by laboratory X-ray powder diffraction (CuKα1) and conduction calorimetry. The initial structural model was determined using direct methods, and it was further modified to a split-atom model, in which the five types of Ca atoms and four types of AlO4 tetrahedra were, respectively, positionally and orientationally disordered. The crystal structure is orthorhombic (space group Pmn21, Z = 2) with lattice dimensions a = 1.08486(1) nm, b = 1.05913(1) nm, c = 0.766945(8) nm and V = 0.88123(1) nm3. The electron density distribution was determined by the maximum-entropy methods-based pattern fitting method.
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八島 正知, アリ ローション, 泉 富士夫
セッションID: 1H05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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高温中性子回折データのリートベルト解析、MEM解析、MPF解析により二重ペロブスカイト型構造を有するランタン二オブチタン酸塩の結晶構造と、酸化物イオンの拡散経路を解明した。
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小野寺 陽平, 伊藤 恵司, 森 一広, 杉山 正明, 大友 季哉, 福永 俊晴
セッションID: 1H06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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メカニカルアロイング法によって作製された(Li2S)70(P2S5)30ガラスは室温で高い電気伝導度を示す。さらにそのガラスを熱処理することにより得られる非平衡結晶は、ガラス状態より一桁高い電気伝導度を示す。本研究では、(Li2S)70(P2S5)30ガラスおよび非平衡結晶について、中性子およびX線回折により構造を観察した。
中性子およびX線回折によって得られた動径分布関数RDF(r)におkる配位数の計算結果から、P原子は4個のS原子に囲まれていることが分かった。さらに、Liイオンは、平均的に3個のS原子に囲まれていることが分かった。
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鶴井 隆雄, 勝又 哲裕, 稲熊 宜之
セッションID: 1H07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Aサイト欠陥ぺロブスカイト型Liイオン伝導体であるLa
2/3-xLi
3xTiO
3中のLiイオン伝導機構を微視的に明らかにする目的で、高分解能透過型電子顕微鏡(HREM)を用いて、単結晶試料、急冷試料そして炉冷試料のHREM像および電子線回折の解析を行った。単結晶試料においても、通常の炉冷試料と比較してドメインサイズは大きいが、炉冷試料と同様に90°ドメインが存在することが明らかとなった。急冷試料においては、通常の炉冷試料と比較してLa原子の規則配列に乱れが生じていることがわかった。本講演では、これらの試料のLa原子の規則配列の違いとドメイン構造との関連について考察した結果を報告する。
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稲垣 友美, 石澤 伸夫, 籠宮 功, 柿本 健一, 大里 齊, 島田 武司, 佐々木 勝寛, 黒田 光太郎
セッションID: 1H08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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LaAlO3-SrTiO3固溶体は、LaALO3の誘電損失が大きく改善できるため、高温超伝導フィルタの基板材料として応用できる可能性がある。FZ法によりLaAlO3-SrTiO3固溶体単結晶を育成し、X線回折によりその構造を調べたところ、この系が本当に固溶体を形成するのかについて疑問を生じてきた。単結晶、粉末X線回折の結果より、LaAlO3-SrTiO3固溶体単結晶は、端成分のLaAlO3単結晶(R-3c)とは異なる空間群(R-3)を有する可能性が示唆された。
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松本 章史, 弓削 是貴, 小山 幸典, 田中 功
セッションID: 1H09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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酸化ビスマスBi
2O
3は730℃でα相からδ相に相変態し,高いイオン伝導度をもつδ相は超イオン伝導体に位置づけられている.δ相は立方晶系で,Bi副格子が面心立方格子を作り,酸素原子がその四面体格子間位置にあるというホタル石型構造を基本とし,酸素原子サイトの1/4が欠損している.この酸素欠損の配置が,高いイオン伝導度と密接に関係していると予想できるが,それが規則配列しているのかなど,未解明な部分が多い.本研究では,種々の空孔配置を有する構造モデルに対して第一原理計算を行い,得られた全エネルギーからδ相の構造について議論した.
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世古 敦人, 大場 史康, 桑原 彰秀, 田中 功
セッションID: 1H13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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材料を開発する際,各温度・組成における相平衡挙動を把握することは極めて重要である.第一原理計算による相平衡挙動の予測は、計算技法と計算機性能などの飛躍的発展により、少しずつ可能となってきている.セラミックス系では,基本的な熱力学データが不足していることが多く,第一原理計算により状態図を計算することが要求されている.本研究は,セラミックス系おける相安定性を議論する一般的手法の確立を目指し,複合酸化物,不定比性酸化物において,第一原理計算により定量的な熱力学計算を行ったものである.
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松永 克志, 稲盛 弘毅, 田中 功
セッションID: 1H15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ハイドロキシアパタイト結晶における点欠陥の電子状態について第一原理バンド計算法による解析を行った。スーパーセルを用いた点欠陥の全エネルギー計算値から,点欠陥形成エネルギーを求め,そのpH依存性を調べた。また,酸性水溶液環境で重要と考えられる格子間プロトンについても検討した。その結果,プロトン導入によりカルシウムイオン空孔形成が安定化されることが判明し,pH低下にともないハイドロキシアパタイト結晶中のカルシウムイオン空孔濃度が急増する傾向が得られた。
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田畑 健一郎, 藤森 宏高
セッションID: 1H16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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水酸アパタイトの物理的、化学的性質は結晶構造と密接に関係している。化学量論比(Ca/P=1.67)の水酸アパタイトは高温、低水蒸気圧下でOH-サイトに欠陥が生じ、可逆的にオキシ・ハイドロキシアパタイトに変化する。また、OH基の存在量により生体親和性が異なると考えられている。そのため、OH基の存在量が異なる水酸アパタイトの構造を調べることは大変重要なことである。本研究では、水酸アパタイトおよびオキシ・ハイドロキシアパタイトに対し局所的な構造に敏感なリンの固体核磁気共鳴(31P MAS NMR)を用いて、リン原子周囲の構造の観察を行った。
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山田 浩志, 徐 超男
セッションID: 1H17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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応力発光体SrAl
2O
4:Eu
2+は外部からの機械的作用に応答して緑色の発光を示すインテリジェント・マテリアルであり、現在、応力センサとしての応用開発が進められている。しかしながら、その発光メカニズムに関してはいまだ不明な点が多く、特に弾性率やヤング率、ポアソン比などセンサの応力応答特性にとって重要となってくる機械的特性に関しては、実験的にも理論的にも全く報告されていない。本研究では、密度汎関数法による第一原理分子動力学計算を用いて母体であるSrAl
2O
4の機械的特性を理論的に導くことを試み、有限歪み法による計算から6×6マトリックスの弾性率、およびヤング率、ポアソン比を求めることに成功した。
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薛 献宇, 神崎 正美
セッションID: 1H18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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高圧delta-Al(OH)
3とdelta-AlOOH相及び同一構造型In(OH)
3とInOOH相中の水素分布並びに構造秩序度への制約を得るために、高分解能
1H CRAMPS NMRとRaman分光法測定を行った。delta-Al(OH)
3とIn(OH)
3の
1H CRAMPS NMRスペクトルではそれぞれ二つのピークが見られ、報告された結晶構造と調和する。delta-AlOOHとInOOHの
1H CRAMPS NMRスペクトルはそれぞれ一つのピークを与える。特にdelta-AlOOHの線幅(0.6 ppm)がシャープなことから、disorderの可能性が低いと推定できる。それぞれの
1H NMR化学シフト並びにOH伸縮振動数は報告された水素結合(O-H…O)距離とよく一致する。ただし、RamanのOH伸縮領域におけるバンドは全て独立したO-H結合の伸縮振動に限らず、Fermi resonanceやO-H振動子間のカップリングによるものもあると思われる。
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橋本 拓也, 木練 奈菜美, 杉本 隆之, 小形 曜一郎, 津田 健治
セッションID: 1H19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Al
2(WO
4)
3は斜方晶をとる酸化物であり室温以上で異方的な熱膨張挙動を示す。また多結晶焼結体は僅かに負の熱膨張を示すことが知られている。さらに本物質系は-22℃で急激な膨張を伴う一次相転移を示し、相転移温度以下ではノーマルな熱膨張を示す。両相の熱膨張挙動の相違の原因の解明には結晶構造の正確な解析が必要不可欠であるが、室温相、低温相ともに主として測定されているのは粉末の結晶構造解析であり、結晶構造について決定的な測定結果はない。本研究では収束電子回折を用いて両相の空間群を決定、さらに温度可変XRDにより熱膨張挙動を測定し、異常な熱膨張の原因を考察することを試みた。
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脇原 徹, 斉藤 由理, 多々見 純一, 米屋 勝利, 目黒 竹司, マッケンジー ケン
セッションID: 1H21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ゼオライトを出発原料とし、高純度サイアロンの合成に成功した。合成の際、炭素との混合物を窒素雰囲気中で焼成する炭素還元窒化法、アンモニアガス中で焼成するガス還元窒化法のいずれの方法でも高純度サイアロンの合成できることが分かった。本発表では、その生成メカニズムをNMR,強力X線回折により調べた結果を中心に報告する。
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岩尾 克, 奥野 正幸, 小矢野 幹夫, 片山 信一
セッションID: 1H22
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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電子部品材料として使用される粉末ガラスは製造コストの低いボールミルを使用し粉砕されている。そこで、本研究では、ボールミルをもちいてシリカガラスを粉砕し得られた粉末状シリカガラスの構造を赤外分光分析、ラマン分光分析を用いて調べた。その結果,粉砕時間の増加に伴いSi-O伸縮振動を示す赤外吸収スペクトルがシャープになっていくこととSi-O-Si偏角振動の吸収が小さくなっていくことを明らかにした。また、ラマン分光分析ではバックグラウンド(蛍光)の増大が確認された。これらの結果から、粉砕によりSi-O-Si結合が切断され、SiO
4四面体ネットワークが小さくなり、欠陥が増大することを明らかにした。
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藤森 宏高, 金 畿永, 大城 和宣, 山本 節夫, 吉村 昌弘
セッションID: 1H23
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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高温下における材料のラマンスペクトルを測定するために設計された連続波の紫外ラマン散乱装置を用いて、BaTa2O6の1573Kまでのラマンスペクトルを得た。室温から1573Kまでの範囲で、典型的な斜方相(Type I)のラマンスペクトルが観測された。本結果をグルーナイゼンパラメータと同様に定義された等圧下における温度変化に関連したパラメーターによって説明すると、250 cm-1 以上のラマンモードと169 cm-1のモードは、169 cm-1を除く250 cm-1 以下の低周波数モードよりもパラメーターの値は小さい。このことは高周波数モードと169 cm-1のモードが、TaO6内部振動モードに帰属されることを示唆している。
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町田 憲一, 朴 賢卿, 尹 奉九, 堀川 高志
セッションID: 1H24
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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演者らはこれまでに、炭素を還元剤とし酸化物を原料とする方法や金属、合金を直接原料とする方法で、一連の希土類イオン付活金属窒化物および酸窒化物蛍光体を、高品位でかつ量産規模で製造することに成功している。これらの結果に基づき、M2Si5N8:Eu2+, MAlSiN3:Eu2+, MSi2O2N2:Eu2+(M=アルカリ土類金属)などの一連の化合物の構造ユニットと発光輝度、スペクトル半値幅、温度消光との関連を明らかにし、高輝度蛍光体母結晶の設計指針を検討した。
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金近 幸博, 海渡 ゆり子, 東 正信, 福島 博
セッションID: 1H25
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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窒化アルミニウム(AlN)セラミックスは高い熱伝導率と電気絶縁性を有すると共に可視光領域における高い透光性を持っている。AlNは理論的には無色透明であるにもかかわらず、実際のAlNセラミックスは、その微構造や不純物、格子欠陥などの影響により着色している。本研究では、AlNセラミックスの特徴の一つである透光性に関してその機能発現のメカニズムを調査した。特に、非破壊でセラミックス中の格子欠陥を高感度に測定できる陽電子寿命測定法により透光性AlNセラミックスの欠陥評価を行い、光透過と格子欠陥の関係を分析・解析を行った。
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海渡 ゆり子, 金近 幸博, 東 正信, 福島 博
セッションID: 1H26
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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窒化アルミニウム(AlN)セラミックスは高い熱伝導率と電気絶縁性を有するとともに可視光領域における高い透光性をもっている。AlNは理論的には無色透明であるにもかかわらず、実際のAlNセラミックスはその微構造や不純物、格子欠陥などの影響により着色している。本研究ではAlNセラミックスの特徴のひとつである透光性に関してその機能発現のメカニズムを調査した。非破壊でセラミックス中の格子欠陥を高感度に測定できる陽電子寿命測定法により透光性AlNセラミックスの欠陥評価を行い、光透過率と格子欠陥の関係を分析・解析した。本報告では紫外線照射が透過率と欠陥に及ぼす影響について報告する。
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平野 正典, 伊藤 貴晴
セッションID: 1I02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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オキシ硫酸チタン水溶液から水熱法を用いてニオブとスカンジウムを含有したアナターゼ型TiO2ナノ粒子を合成し,その構造・相安定性・光触媒特性などの性質を調べた. 180度の水熱条件下でニオブとスカンジウムを含有したアナターゼ型TiO2ナノ粒子が直接的に合成した.ドープ量が増えるにしたがいアナターゼの格子定数は増大し、結晶子径も増大した.光触媒特性はメチレンブルーの分解を用いて評価した.アナターゼからルチル型への相転移は,ニオブとスカンジウムの添加により開始温度は高温側へシフトし,終了温度は低温側へシフトした.また5mol%のニオブとスカンジウムをドープしたアナターゼ型TiO2ナノ粒子は良好な光触媒能を示した.
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一ノ瀬 弘道, 釘島 裕洋, 古田 祥知子, 勝木 宏昭
セッションID: 1I03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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マイクロ波加熱によってペルオキソチタン錯体水溶液からアナタースゾルを合成した。100℃の処理で得られるアナタースが短径10nm長径20~30nmの異方性結晶であったのに対し、マイクロ波で急激に昇温させて140℃以上で処理した場合は短径長径共に約7nmの等方性結晶へ微細化した。そのアナタースゾル薄膜と紫外線によるアセトアルデヒドガスの酸化反応は、100℃処理の場合の2倍以上の速度であった。160℃までの昇温速度を約1/100とした場合、その反応速度は約1/2となった。また、ペルオキソチタン錯体が共存する場合、紫外線でペルオキソチタンから過剰酸素が徐々に放出され、酸化作用が補われると考えられた。
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冨田 恒之, 山本 和広, 瀬戸 智行, 藤田 一美, 小林 亮, ペトリキン ヴァレリー, 垣花 眞人
セッションID: 1I04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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チタンは多種多様の機能性セラミックス材料に利用されており、優れたポテンシャルを持つ元素として今後もその利用が拡大していくことが期待されている。我々の研究グループではチタンを親水性の錯体にすることで、水溶液プロセスによるチタン系セラミックス材料の合成を行っている。本発表では水溶性チタン錯体の作製とその構造及び安定性に関する考察を述べる。ならびに水溶性チタン錯体を原料とした、水溶液を媒体とすることを特徴とする手法、(1)錯体ゲル法による種々のチタン酸塩の合成、(2)水熱法による酸化チタンナノ粒子とそれを用いた光パターニング、(3)水熱法によるブルカイト型及びB型酸化チタンの生成とそのメカニズム、について述べる。
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小林 亮, ペトリキン ヴァレリー, 冨田 恒之, 垣花 眞人
セッションID: 1I05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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無害で安定な物質である酸化チタン(TiO
2)は白色顔料や光触媒として多岐に渡る分野で利用されている。その性能は酸化チタンの形状にも依存し、形態を変化させることで特異な機能が発現することが知られている。本発表では、水溶性チタン錯体の水熱処理により得られるルチル型酸化チタンの形態制御について報告する。開始水溶液に添加物として加える有機酸の種類や量、水熱処理時間や温度により得られるルチル型酸化チタンのサイズやアスペクト比の制御が可能であることが分かった。また、その生成機構の考察についても述べる。
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森嶋 勇介, 小林 亮, 岩村 正之, ペトリキン ヴァレリー, 冨田 恒之, 垣花 眞人
セッションID: 1I06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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酸化チタンは紫外線照射下で脱臭・抗菌・殺菌・空気中や水中の汚染物質の分解などといった光触媒作用を示すことから、各種分野への適用に大きな関心が持たれ一部では実用化されている。前回の報告では合成例の少ないブルカイト型酸化チタンを合成し、その光触媒活性を市販のアナターゼ型酸化チタンと比較しブルカイトがアナターゼと同様に高い活性を有することを示した。また同時に更なる高活性化の為には比表面積の増加すなわち微粒子化が必要であることを報告した。そこで、近年金属酸化物ナノ粒子の合成例が報告されているマイクロ波水熱法を用いブルカイト型酸化チタンの微粒子化を試み高活性化を目指した。
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小林 永康, 片桐 清文, 河本 邦仁
セッションID: 1I07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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TiO
2の溶液からの低温合成とその構造制御を目的に、前駆体としてペルオキソチタン酸錯体水溶液を用い、液相での反応条件(pH、反応時間など)を変化させた際のTiO
2の析出挙動について検討した。得られた粉末試料は、X線回折(XRD)測定、透過型電子顕微鏡(TEM)観察などで評価した。ペルオキソチタン酸錯体は、水酸化チタン(β-チタン酸)、過酸化水素水、アンモニア水を用いて合成した。XRD測定の結果、100℃以下の低温でTiO
2結晶が得られていることが分かった。さらに、条件を変化させることで結晶の多形(Anatase、Rutile)とその組成、試料の比表面積などが大きく変化することが分かった。
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上川 直文, 柿沼 亮太, 大澤 佑介, 小島 隆, 掛川 一幸
セッションID: 1I08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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TiO
2は代表的なn型酸化物半導体であり光伝導性・光触媒活性などを有し、その多様な物性はTi
4+と異なる原子価を有する陽イオンをドープすることにより制御する事が可能である。近年Nb
5+ドープがTiO
2の物性制御法として注目されている。本研究では、TiおよびNbのペルオキソ化合物水溶液を前駆体として用いる溶液法により低温焼成でのNbドープTiO
2の合成を検討した。ペルオキソ化合物水溶液を前駆体として用いることによって焼成温度が600℃においてNbドープが可能であることを見出した。また、大気中焼成条件下においてもペルオキソイオンが還元剤として作用することによって酸素欠陥を多く有するNbドープTiO
2が得られることを明らかにした。
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Masato Kakihana, Valery Petrykin, Kohtaro Yoshioka, Yoshihiro Ueda, Ko ...
セッションID: 1I09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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We prepared new water-soluble tantalum compound with lactic acid (NH
4)
4[Ta
2(C
3H
4O
3)
4(O
2)
2O]*3H
2O and determined its crystal structure using single crystal X-ray diffraction. The solid-state
13C-NMR data, Raman and IR-spectra were consistent with the established structure. Tight coordination and overall negative charge of the complex ion explain stability of this compound against hydrolysis. Indeed water solution of this tantalum complex was stable for more than six month and its crystalline powder did not show any trace of decomposition within the same time. Presence of ammonium as a counter ion makes this new complex an attractive precursor for synthesis of tantalum containing materials by solution methods. The water solution of the tantalum complex was successfully applied for synthesis of two photocatalytic materials NaTaO
3 and Sr
2Ta
2O
7 by Marcilly method [1].
[1] C. Marcilly et al.,
J. Am. Ceram. Soc. 53, 56 (1970).
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木島 剛
セッションID: 1I13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
演者らは、複合界面活性剤液晶を鋳型として白金ナノチューブ、ナノグルーブ、ナノワイヤを合成するとともに、界面活性剤系会合場を利用したレゾルシノール系高分子及びカーボンの形態制御法を開発し、これら新規素材の燃料電池等への応用に向けた研究を進めている。本講演では、演者らがこれまで、JST・CREST「エネルギー高度利用に向けたナノ構造材料・システムの創製」領域において行ってきた研究の成果を中心に紹介する。
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南家 泰三, 今村 毅, 小林 敏勝, 岩越 あや子
セッションID: 1I15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
われわれは液相還元法による高濃度金属ナノ粒子ペーストの作成を行ってきた。本反応系の特徴としては、_丸1_アミン類を還元剤に用いることで反応速度を容易に制御できること、_丸2_保護コロイドには櫛形のブロックポリマーを用いることで、安定性の高い粒子が作成できること、_丸3_ポリマー側鎖の極性を自由に変えることで、水から非極性溶媒まで幅広い溶媒に溶解可能な粒子が作成できることがある。このペーストを用いることにより、透明性の高いカラークリヤー塗料や金属調塗料など、新しい意匠をもった塗膜を作ることに成功した。また、これらの塗料において、金属ナノ粒子の粒子径を制御することで、塗膜の色調制御が可能になることも見出している。
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澤田 圭, 林 大和, 滝沢 博胤
セッションID: 1I16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
粒子の形状や結晶面、サイズは様々な特性に影響を与えることから、形態を制御することによって特性を制御することが可能となる。銀の形態を制御する手法として現在報告されている手法では、プロセスの煩雑さや有害な副生成物の生成などの問題が存在する。そこで、本研究では超音波によって生じる特異的な反応場を利用し、有害な副生成物を生成しない酸化物から銀に関して簡易に形態制御を行うことを試みた。超音波の周波数や照射時間を変化させることにより、炭酸銀や酢酸銀の針状結晶や銀の三角プレートが生成していることが確認されたことから、超音波照射条件を変化させることにより生成物や形態を変化させることが可能であることが示された。
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前川 英己, 岩谷 崇, 沈 杭燕, 河村 純一, 山村 力
セッションID: 1I17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
細孔径を制御したメソ多孔アルミナを共重合ポリマーを鋳型としたゾルーゲル法により合成し、これを用いたイオン伝導性のナノコンポジットを合成し、その物性について詳細に検討した。
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岩村 正之, 鈴木 義仁, ペトリキン ヴァレリー, 垣花 眞人
セッションID: 1I18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
マイクロゲル噴霧凍結乾燥法によりZnOの合成を行った。本手法は球形多孔質体が得られる手法であり、
今回は金属イオン濃度、有機酸の添加の効果について調べた。球形多孔質体を得るためには前回報告したゲル化剤の添加量だけでなく、金属イオン濃度が十分大きく、有機酸にカルボキシル基が2個以上あること必要であることがわかった。金属イオン濃度が大きく、ゲル化剤の骨格を十分に被覆できる場合は、ゲル化剤の燃焼後も形態を維持出来、カルボキシル基が2つ以上ある有機酸は、ゲル化剤同士を架橋し補強できるためだと考えられる。本手法は、ゲル化剤のみでなく、金属イオン、有機酸を変えることで、より幅広い形態制御が期待できる。
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酒井 剛, 宮崎 誠, 木島 剛
セッションID: 1I19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
水酸化ニッケルは、高出力二次電池の正極材料として用いられているが、高比表面積化や結晶性の向上などによるさらなる高出力化が求められている。本研究では、種々のニッケル塩を強アルカリ溶液であるテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に添加することによって急速な加水分解を起こさせれば、これまでに報告例のない高比表面積値を有する水酸化ニッケルが合成できることを明らかにした。さらに、得られた高比表面積水酸化ニッケルについて種々の方法でキャラクタリゼーションを行うとともに、正極材料としての特性を評価した。
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古南 圭一, 馮 旗
セッションID: 1I20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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本研究では、Ni(OH)6八面体から構成する層状構造を持つ水酸化ニッケル(Ni(OH)2)と有機酸を水熱反応させることで、層状構造を保ったまま水酸化ニッケルの水酸基の一部分をRCOO-(Rは炭素鎖)に置き換えた層状金属塩基性塩を合成した。合成した層状化合物をアルコール等の有機溶媒を用いて剥離処理を行い、金属水酸化物のナノシートを合成した。層間の有機酸基の種類により剥離挙動は異なり、用いた有機酸の中では安息香酸から合成した試料がもっとも剥離しやすいことが確認された。
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鈴木 孝臣
セッションID: 1J04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ウルフ関係式は100年前に理論的に導出され、一般によく受け入れられている。しかし、この関係式に関して、具体的に実験的な証明はほとんどなされていない、その主な原因は固体表面自由エネルギーの測定が困難であると考えられてきたからである。単結晶表面での液体の接触角を測定することにより、結晶の表面自由エネルギーを算出することを試みた。塩素アパタイト、ルビーの単結晶をフラックス法により合成し、結晶表面の自由エネルギーを導出した。結晶のモルフォロジーと比較することによりこれらがウルフの関係式を満たしていることを確認した。
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大里 齊
セッションID: 1J06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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結晶学は鉱物学から発生し、長い歴史を有している。結晶学は、現存する物質・材料を様々な側面から解析する実学である。材料を研究する我々にとって長い歴史の中で培われた解析技術は、改めて学ぶ多くのものを含んでいる。その技術の一端を利用して解析してきた私の研究の中から幾つかを紹介する。
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柳澤 和道
セッションID: 1J08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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有機酸のアンモニウム塩水溶液を鉱化剤として用い,温度差法によりカルサイト単結晶を水熱条件下で育成した。育成条件(鉱化剤の種類と濃度及びpH,育成温度,温度差)が成長速度や,不純物が結晶の完全性およぼす影響を検討した。また,比較的低温の水熱条件下で,陰イオン含有した亜鉛やイットリウムなどのオキシ水酸化物の形状を制御した結晶を合成した。これらの結晶を仮焼することにより,形状を維持したまま酸化物多結晶粒子に変換できることを見出した。
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藤原 航三, 宇佐美 徳隆, 東海林 雅俊, 前田 健作, 野村 明子, 宍戸 統悦, 中嶋 一雄
セッションID: 1J13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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太陽電池の低コスト化・高エネルギー変換効率化を実現するために、基板材料であるSiバルク多結晶の高品質化が希求されている。本研究グループでは、Siバルク多結晶の粒方位、粒サイズなどの多結晶組織を制御することの重要性を提唱している。本研究では、Siの融液成長過程のその場観察実験による基礎研究を通して、成長初期過程にファセットデンドライト結晶を成長させることにより、Siバルク多結晶インゴットの組織制御が可能であることを見出し、この知見をキャスト法に適用した「デンドライト利用キャスト成長法」を開発した。本講演では、Siの融液成長機構および「デンドライト利用キャスト成長法」により作製したSiバルク多結晶インゴットの結晶評価および太陽電池特性について報告する。
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大平 重男
セッションID: 1J15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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光FZ法を用いてβ-Ga
2O
3単結晶の育成を行い、電気的、光学的、結晶性の評価を行なった。作製条件を最適化することで、透明導電性を有する単結晶が得られ、Sn添加することで、抵抗率はさらに低下し、透明性と結晶性も両立した条件を見出すことができた。半導体膜成長用基板への応用を目的としてウエハ化した基板を熱処理した結果、特性に変化はなく熱的にも安定であることもわかった。この基板の応用として、窒化したβ-Ga
2O
3基板上にMBE法やPLD法でGaN膜を成長させた結果、およびβ-Ga
2O
3基板上にβ-Ga
2O
3膜を作製し、紫外線センサーに応用した結果についても紹介する。
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樋口 幹雄
セッションID: 1J17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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浮遊帯溶融(FZ)法による固体レーザー用バナデイト単結晶の育成とそのレーザー特性について紹介する.FZ法はるつぼが不要であるため,高酸素分圧化でのバナデイトの結晶育成が可能であり,結果として,包有物などの巨視的欠陥の生成が抑制される.また,温度勾配が急峻であることから,ドーパントを高濃度添加した結晶を10mm/h以上の高速で育成することもできる.FZ法によって育成されたNd:GdVO4およびNd:LuVO4単結晶を用いて,いずれも高スロープ効率ならびに低しきい値でのレーザー発振が実現されている.この結果はFZ育成バナデイト単結晶の品質が極めて優れていることを示している.
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吉川 彰
セッションID: 1J19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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シンチレータの応用分野は核医学、セキュリティチェック、核融合、資源探査、素粒子・宇宙物理等、多岐に渡り、それぞれ異なる要求特性を持っている。
近年の社会からの要請に応じて市場規模も単結晶の分野においてはシリコン、水晶に次いで大規模なものへと成長した。
しかしながら、社会の要求を全て満たす完璧なシンチレータ結晶の開発は達成されておらず、最近でもPET装置の高精度化や、高エネルギー物理の加速器など様々な応用のため、密度・応答速度・発光量などの点でこれまで以上の性能を持つシンチレータの開発に対して精力的な挑戦がなされている。
本発表では、国内外の新規シンチレータ開発の状況を我々の取り組みも交えて紹介し、単結晶シンチレータにおける問題点の中からセラミックスならば解決し得る項目などをピックアップして議論する。
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阿部 一智, 岡田 彩起子, 久住 克也, 北原 直人, 樋口 幹雄, 高橋 順一
セッションID: 1K02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
酸化物磁性体と酸化物誘電体を複合化する事により、磁気および誘電損失に起因する電磁波吸収体の広帯域化が期待される。これまでの研究において、Ni
0.3Zn
0.7Fe
2.0O
4-BaTiO
3系複合材料において、Ni
0.3Zn
0.7Fe
2.0O
4-BaTiO
3界面でBaTiFe
2O
6が生成し、それにともない誘電率が上昇する事を明らかにした。本研究では、粒子分散型複合材料において、焼結時のBaTiFe
2O
6の生成量と微構造変化に伴う比誘電率、比透磁率の変化を評価した。その結果をもとに、複合材料の組成比率を最適化し、電磁波吸収特性の広帯域化について検討した。
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久住 克也, 岡田 彩起子, 北原 直人, 阿部 一智, 樋口 幹雄, 高橋 順一
セッションID: 1K03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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無線情報通信に用いられる電磁波の帯域が高周波数化される中、GHz帯電磁波吸収体用素体として、Ni・Zn・Cuフェライト-SiO
2複合材料が有効であることが知られている。本研究では、更なる高周波数化を目指し、Ni
0.7Zn
0.1Cu
0.2Fe
2O
4に対して、SiO
2-Al
2O
3-CaO-BaO系ガラス粉を混合した複合材料の電磁気特性及び電磁波吸収特性を評価し、SiO
2仮焼粉砕粉を混合した場合と比較検討した。更に、これらの特性への焼結体微細構造の違いによる影響を検討した。
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岡田 彩起子, 久住 克也, 北原 直人, 阿部 一智, 樋口 幹雄, 高橋 順一
セッションID: 1K04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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無線帯域の高周波数化が進む中、電磁波環境対策を目的にした吸収体においても、高周波数化が望まれている。その方法として、フェライト焼結体を用いた10~1000MHz帯用と、フェライト-SiO
2複合焼結体によるGHz帯用吸収体の層状化が行われている。しかしながら、これを実現するためには、両者の焼結挙動を制御する必要がある。そこで、Ni・Zn・Cuフェライトを組成により低温焼結化し、Ni
0.3Zn
0.7Fe
2O
4仮焼粉砕粉を混合することにより焼結挙動を制御したNi
0.2Zn
0.6Cu
0.2Fe
2O
4-Ni
0.3Zn
0.7Fe
2O
4複合材料を試作した。そして、その電磁気特性と電磁波吸収特性を評価し、微細構造の影響を検討した。
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