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有光 直樹, 中島 章, 亀島 欣一, 岡田 清
セッションID: 1D22
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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酸化チタン表面では紫外光照射によって、有機物の分解や水分子吸着等のミクロなレベルでの変化が生じることが、様々な手法によって明らかになっている。本研究では、原子間力顕微鏡のモードの一つである摩擦力顕微鏡を用いて、雰囲気制御した状態での光照射による表面摩擦力の測定を行った。大気中では紫外光照射とともに摩擦力が減少し、その後増加する傾向が見られた。また、ドライエア中では大気中に比べてゆっくり増加する傾向が見られた。しかし、ドライ窒素中ではほとんど変化が見られなかった。以上のことから、酸化チタン表面の光誘起表面摩擦力変化は、大気中からの水分子吸着と表面吸着した有機物の酸化分解に関係していることが示唆された。
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粟津 浩一, 藤巻 真, カーステン ロックスチュール, 富永 淳二, 村上 裕隆, 大木 義路, 吉田 直也, 渡部 俊也
セッションID: 1D23
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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掛井 隆一郎, 永井 正幸
セッションID: 1D24
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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太陽光などの光エネルギーを利用し、薬品などを使用しても分解されにくい化学物質を安全かつ容易に分解することができる光触媒として、層間にイオンや分子のインターカレーションが可能である層状チタン酸(H2Ti4O9)が注目されている。そこで、この層状チタン酸の層を剥離させ、WO3微粒子を加え、また層状構造を再構築させることでWO3をインターカレートし、可視光吸収、励起電子の移動による電荷再結合の抑制、また夜間でも使用できるエネルギー貯蔵型光触媒を作製した。この作製した物質は、吸収波長が可視光側にシフトし、剥離した層とWO3微粒子の2つの物質の相互作用を利用できる可能性が確認された。
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山田 知明, 永井 正幸, 高 彦峰
セッションID: 1D25
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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高い光触媒能力を有するTiO2が有機物の分解などに関して広く利用されている。しかしながらTiO2の光触媒の活性は紫外光のみしか機能しない。近年、太陽光の主である可視光が利用可能な光触媒の研究がなされおり、特にイオンドーピングが注目されている。これまでにNイオンドーピング、Cイオンドーピング、Sイオンドーピングなどが報告されている。しかし、それらのドーピングは主に高温下で行われており、結晶成長を抑制するためにより低温下でのドーピング方法が求められている。そこで本研究では、チタニア前駆体をアンモニア水中で水熱合成処理を行うことで、低温下でドーピングを行い、可視光応答型TiO2を作製し評価を行った。
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加藤 薫一
セッションID: 1D26
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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国内を出発点に、世界に広がりを拡大している二酸化チタン光触媒について、欧
州圏、アジア圏における進展状況を報告すると共に光触媒の国際標準化に向けた取組
を紹介する。
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森田 孝治, 鈴木 達, 吉田 英弘, 金 炳男, 平賀 啓二郎, 目 義雄
セッションID: 1E02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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多結晶材料の諸特性は、これを構成する結晶粒の配向性の影響を強く受ける。特に、α-Al2O3などのように結晶構造に異方性を有する材料ではその傾向は強く、個々の結晶粒の方位を揃える(配向させる)ことによりその諸特性の改善を図ることも期待できる。近年、強磁場中でスリップキャストすることにより、Al2O3のようなセラミックスでも配向組織を高度に制御できることが報告されている。本研究では、鈴木ら[1]により開発された新規組織制御手法(コロイドプロセスと強磁場の併用)を用いて配向組織を高度に制御した多結晶Al2O3を作製し、高温引張特性に対する配向組織の影響・効果について検討する。
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高橋 伸彬, 中川 翼, 柴田 直哉, 坂口 勲, 溝口 照康, 山本 剛久, 大橋 直樹, 羽田 肇, 幾原 雄一
セッションID: 1E03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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アルミナセラミックスに微量添加された希土類元素は、結晶粒界に偏析し高温クリープ変形を大幅に抑制することが知られている。アルミナセラミックスの高温クリープ変形は、粒界拡散に起因する粒界すべりにより進行するものと考えられていることから、偏析した添加元素は粒界拡散に影響を及ぼすものと考えられる。今回、我々は代表的希土類元素であるルテチウム(Lu)を添加したアルミナΣ13{10-14}粒界を有する双結晶を作製し、粒界におけるカチオン(クロム)及びアニオン(酸素)の拡散挙動を二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて直接評価し、添加元素の効果を検証した。その結果、Lu偏析は粒界拡散挙動に非常に大きな効果を持つことが実験的に直接明らかとなった。
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西村 芳孝, 相川 賢一郎, 雀 成珉, 橋本 忍, 淡路 英夫, 本多 沢雄, 岩本 雄二
セッションID: 1E04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ナノ複合材料は破壊靭性と破壊強度のtrade-offを大幅に改善する事から、世界中に注目になった.しかしながら,破壊靱性の向上に関する報告はそれ程ではない. また、ナノ複合材料の高靭化機構においては、いまだに懐疑的な意見がある。最近の研究では、機械的特性だけではなく機能的特性も同時に付与する研究もなされている。我々は数年前にマトリックス粒子内における転位と残留応力の関係から新たなナノ複合材料の高強度・高靭性化メカニズムを提案している。
本研究では、そのメカニズムに基づいてナノサイズのNiを添加したアルミナ材質の機械的特性や熱特性や電気的特性を評価した.その結果より高強度・高靭性化に及ぼすナノサイズのNi添加量の影響について試みた。
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淡路 英夫, 崔 成みん
セッションID: 1E05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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材料物性の多くは組織敏感性を示すが,強度と靱性の組織敏感性は大きく異なる.強度は最弱き裂に強く依存し,顕著な寸法効果を示すのに対し,靱性は微細組織に依存し,寸法効果を示さない.ここでは,Griffith-Irwinの式とlocal fracture criterionから試験片寸法に依存しない強度である臨界局所応力を定め,臨界局所応力と靱性の関係を導く.また靱性は,強度と(損傷域寸法)
1/2の積に比例すること,従ってセラミックスの高靱化には,強度と損傷域寸法を大きくする必要があることを示す.
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楠瀬 尚史, 坂柳 伸彰, 関野 徹, 新原 晧一, 安藤 陽一
セッションID: 1E08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ホウ酸、アルミナ、カーボン粉末を出発原料として用い、窒素雰囲気中で熱処理を行うことにより、AlN/BNナノ複合粉末の合成を行った。まず、800℃でホウ酸とアルミナが反応し、ホウ酸アルミが生成する。このホウ酸アルミは、1550℃以上で炭素還元窒化され、AlN/BNナノ複合粉末が合成される。得られたナノ複合粉末を常圧焼結して作製したAlN/BNナノ複合材料は優れた熱伝導と快削性を示した。
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大澤 和弘, 鍛代 俊介, 大石 克嘉
セッションID: 1E09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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従来の研究から,AlNに3mass%Y2O3-1mass%CaO + ホウ化物を添加して低温焼結を行うと,焼結性の良いAlNセラミックスが得られる事が明らかにされている。今回我々は,従来のホウ化物の代わりに,ホウ素の単体を選択して添加し,AlNの焼結挙動と熱伝導率について調べた。
AlNの焼結は,カーボン炉内,窒素気流中,流量1ℓ/ minでの熱処理で行なった。得られた焼結体について収縮率測定,質量減少率測定,アルキメデス法による密度測定,SEMによる微細構造の観察,粉末X線回折実験(XRD)による粒界相の同定,及びAlNの結晶格子の格子定数c軸を算出,レーザーフラッシュ装置により熱伝導率の算出を行った。
測定は対温度,及び対時間について行い,それらの結果からAlNの焼結挙動について考察を行った。
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小島 隆, 野呂 俊平, 大理 伸哉, 原 拓也, 上川 直文, 掛川 一幸
セッションID: 1E13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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セリア安定化正方晶ジルコニア粒子の焼結進行過程において、第二相成分としてBaヘキサアルミネートまたはBaヘキサフェライトをin-situ生成させることにより、コンポジットの作製を試みた。得られたコンポジットには、各種マグネトプランバイト型化合物が均一に分散していた。この際、反応性の異なる第二相の原料粉末を用いてマグネトプランバイト相のin-situ生成を試みることにより、第二相の生成温度、粒径を変化させることが可能となり、緻密な焼結体を比較的低温で作製することが出来た。また、マトリックス相であるジルコニアの粒成長も、ジルコニア単独で焼結を行う場合に比べて押さえられていた。
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水野 哲, 本多 沢雄, 橋本 忍, 岩本 雄二, 淡路 英夫, 嶋野 純, 鵜飼 健司, 水谷 安伸
セッションID: 1E14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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固体酸化物型燃料電池(SOFC)の電解質の熱負荷による強度の変化を解析しています.近年のSOFCの適用性を拡大していく上で最大の課題として,起動停止への対応が挙げられます.つまり起動停止時の熱応力によりセルやスタックが劣化するため急速起動時の非定常熱応力に耐える堅牢なセル、スタックを開発することを目的とします.そのためセル構成材料の強度の向上に注目し高強度化したスカンジア安定化ジルコニア電解質材料について,強度について評価を行います.そして以下の手法により電解質の材料強度を高めることを検討しています.(1)スカンジア添加量および焼成温度の検討,(2)電解質焼結体のポストHIP処理の適用.
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本多 沢雄, 水野 哲, 橋本 忍, 岩本 雄二, 淡路 英夫, 嶋野 純, 鵜飼 健司, 水谷 安伸
セッションID: 1E15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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小型固体酸化物型燃料電池(SOFC)では,頻繁かつ急速なシステムの起動停止が要求され,発電可能な温度まで急速に昇温する必要がある.本研究では,スカンジア部分安定化ジルコニア電解質について,実体セル厚さ(0.15mm)試験片での熱機械的評価を行い,急速昇温時に問題となる耐熱衝撃性の評価を赤外線放射加熱法により行った.Sc量を変化させたScSZを円板状にシート成型し,1350℃にて常圧焼結したものを使用した.熱衝撃試験は赤外線放射加熱法を使用し,熱衝撃強度を実験により求めることで,これらの試験片の耐熱衝撃性を定量評価した.ScSZの熱衝撃強度はSc量の増加に伴って低下した.HIP処理時間の増加に伴って熱衝撃強度が向上する傾向が見られたが,4Scにおいては一部に単斜晶への相変態が確認され,強度が低下していることが考えられる.10Sc1Ceでは大幅に低下した.
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平賀 啓二郎, 金 炳男, 森田 孝治, 吉田 英弘
セッションID: 1E16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ジルコニアセラミックスを常圧下で極微細粒・緻密化させるための条件について検討した。高純度正方晶ジルコニア(3Y)に2~4価の陽イオンを少量添加した粉体を作製し、成形およびCIPの後に大気中で通常ならびに2段焼結し、緻密化挙動を追跡した。これより、密度-粒径関係の変化に対する陽イオン添加効果について検討した結果について報告する。
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松尾 孟, 佐々木 昭成, 井 誠一郎, 池田 賢一, 中島 英治, 工藤 高裕
セッションID: 1E17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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CeO
2添加正方晶ZrO
2多結晶体は、応力下において正方晶(tetragonal)から単斜晶(monoclinic)に体積膨張を伴ったマルテンサイト変態(応力誘起相変態:t→m変態)が起きる。t→m変態が起こると、亀裂先端部での弾性ひずみエネルギーが低くなり、破壊靱性が向上する。本研究では、t→m変態により生じた正方晶と単斜晶の結晶方位関係(t-m方位関係)を特定するために、EBSP法による結晶方位解析を行った。また、微細構造解析や理論的解析を行うことで、t-m方位関係が生じた原因を解明した。その結果、正方晶に負荷された応力方向がt-m方位関係を決定する要因であることが明らかとなった。
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周 游, 朱 新文, 吉澤 友一, 平尾 喜代司
セッションID: 1E18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Sintered reaction-bonded silicon nitride (SRBSN) materials were prepared from a high purity Si powder doped with yttria and magnesia as sintering additives by nitriding and subsequently post-sintering. Microstructure, phase composition, four-point bending strength and thermal conductivity at room temperature of the sintered materials were characterized. The materials attained thermal conductivities of 100 - 133 W/(mK) and four-point bending strength of 516 - 843 MPa. This study indicates that the SRBSN route is a promising way of fabricating silicon nitride materials with high thermal conductivity and high strength.
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堀川 大介, 多々見 純一, 脇原 徹, 米屋 勝利, 目黒 竹司
セッションID: 1E19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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HfO2はY2O3、Al2O3等を固溶しながら結晶化するという特性を持っている。
この性質を利用しSi3N4の焼結助剤として用いる事で、
Si3N4の粒界を結晶化し、粒界を強化することが可能になると考えられている。
しかしSi3N4-Y2O3-Al2O3-HfO2-AlN系においてHfO2添加がSi3N4の
特性に与える影響については研究が不十分である。
そこで本研究ではSi3N4-Y2O3-Al2O3-HfO2-AlN系の焼結挙動及び機械的特性を調査し、
HfO2の影響を解析することを目的とした。
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宮崎 広行, 兼松 渉, 日向 秀樹, 吉澤 友一, 平尾 喜代司, 大司 達樹
セッションID: 1E20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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転動部材用として用途が拡大している窒化ケイ素においては転動疲労特性を評価することが不可欠である。転動疲労特性は、破壊靱性とも相関を持つことが予想されるが、上昇型R曲線挙動を示す場合、破壊靱性はき裂長さとともに上昇するので、どのき裂長さの破壊靱性が、転動疲労特性と関係するかを明らかにする必要がある。そこで、IF法による短いき裂での破壊靱性と、SEPB法による長いき裂での破壊靱性を種類の異なる幾つかの窒化ケイ素を用いて測定し、転動疲労特性との相関を調べた。そして、破壊靱性から転動疲労特性の予測が可能かを検討した。
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浅越 啓, 多々見 純一, 脇原 徹, 米屋 勝利, 目黒 竹司, 横内 正洋
セッションID: 1E21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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a-およびb-SiAlONはそれぞれa-Si3N4、b-Si3N4のSi、Nの一部がAl、Oに置換固溶し固溶体である。また、a-SiAlONはLi、Ca、Mg、Yや希土類などが固溶している。SiAlONセラミックスは強度、硬度、耐食性に優れた物質であることが知られている。SiAlONセラミックスは一般的に高純度かつ微細なSi3N4、AlNなど高価な原料粉末に用いて作製されている。そこで本研究では,直接窒化法により合成した安価なb-SiAlON粉末と希土類酸化物を用い、部分的にa-SiAlONに相変化させることで複合サイアロンの作製を試み、焼結体の機械的特性における希土類酸化物の影響を考察した。
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堀田 幹則, 後藤 孝
セッションID: 1E22
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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放電プラズマ焼結法による昇温速度と保持時間の焼結条件を変化させて、得られたβサイアロン-cBNコンポジットの相変態と機械的特性に及ぼす影響を調べた。昇温速度を増加させるにつれて、cBNからhBNの相変態が抑制された。保持を短時間で行うことで、cBNの相変態が抑制された。また、相変態が進行するとともに、コンポジットのビッカース硬さは顕著に低下した。焼成時間を短くすることで、cBNの相変態が抑制され、硬さが増加することがわかった。
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清野 肇, 嶋田 志郎
セッションID: 1E23
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
Si
3N
4およびTiO
2粉末にY
2O
3とAl
2O
3を焼結助剤として加えホットプレスで焼結した.得られ試料に対して生成相の確認と微細構造観察を行い,硬度,強度,靭性を評価した.1800℃以上で焼結するとSi
3N
4,TiN,Si
2N
2O相が生成したが,焼結温度および時間が短いとSiO
2成分の残存が見られた.TiNが3-7vol%の組成の試料で,強度および靭性に優れることがわかった.
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日向 秀樹, 吉田 克己, 近藤 直樹, 北 英紀
セッションID: 1E24
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ケイ素を原料とした反応焼結法によってジルコニア及びイットリア添加ジルコニ
アを添加したβサイアロン(Z=1,2,3)の作製を行った。イットリアを添加したジルコニアを使用しても、ジルコニアの場合と同様に窒化促進効果が確認された。いずれのジルコニアを添加してもほぼ望み通りの組成のβサイアロンが得られた。また、添加するジルコニアの種類によって、機械的特性が異なり、イットリア添加ジルコニアを用いた場合に高強度なものが得られた。
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郭 樹啓, 西村 聡之, 香川 豊, 田中 英彦
セッションID: 1E25
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
ホットプレスしたZrB2-ZrSi2複合材料の力学特性および物理的な特性に及ぼすZrSi2の添加量の影響を調べた。測定の結果によって、複合材料の弾性率、電気伝導率と熱伝導率はZrSi2の含有量に依存したことがわかった。複合材料の弾性率はZrSiの増加に伴い、低下した。また、ZrSi2の含有量は30vol.%以下時、曲げ強度は殆ど低下しなかったが、ZrSi2の含有量は40vol.%の時、曲げ強度は明らかに低下したことが明らかになった。一方、熱伝導率はZrSi2の増加につれて、低下した。また、電気伝導率は、ZrSi2の含有量は30vol.%以下時、殆ど低下しなかったが、ZrSi2の含有量は40vol.%の場合、電気伝導率には顕著的に低下したことが観察された。
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柳楽 知也, 吉田 健太郎, 安田 秀幸, 吉矢 真人, 加藤 丈晴
セッションID: 1E26
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
近年、一方向凝固Al
2O
3-YAG共晶材が、融点直下まで優れた高温力学特性を示すことが報告され、鋳造プロセスによるセラミックスの開発が注目されている。Al
2O
3-Y
2O
3系にはAl
2O
3-YAP準安定共晶とAl
2O
3-YAG平衡共晶の二つの共晶反応が存在し、融液の最高保持温度により二つの共晶系の選択が可能である。我々は、Al
2O
3-YAP準安定共晶系を準安定共晶温度以上に加熱すると、過冷融液が形成され、Al
2O
3-YAG平衡共晶系で凝固することを見出した。本講演では、準安定系から平衡系への相変態を利用したAl
2O
3-YAG成形体の組織制御および3点曲げ強度の高温特性について報告する。
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嶋津 季朗, 三浦 正嗣, 井須 紀文, 小河 俊哉, 市川 明博, 前田 浩孝, 石田 秀輝
セッションID: 1E27
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
精密機械加工や電子顕微鏡分野において、現在のレベル以上の微細な制御や観察をするための阻害要因として、系内の構造材料に生ずる振動が考えられる。この問題には、構造材料自体に優れた制振性を持たせることが有効である。我々は基材としてAl2TiO5-MgTi2O5固溶体系セラミックスを選択し、その内部摩擦を高め、高分子と複合化することで、ヤング率50~60GPa、内部摩擦0.01~0.03と、剛性と制振性を併せ持つ材料を開発してきた。複合材料のヤング率と内部摩擦は含浸する高分子の特性に大きく影響されることがこれまでの研究により分かっているが、今回は外部応力に対して発生する内部応力の状態が高分子の特性によりどのように変化するかラマン分光による応力分布測定により評価した結果について報告する。
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西堀 麻衣子, ウレ リオネル, 申 ウソク, 伊藤 敏雄, 伊豆 典哉, 松原 一郎
セッションID: 1F03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
熱電式水素センサの長期安定性は主にその燃焼触媒の長期耐久性による。本研究では、エージング前後の燃焼触媒の微細構造を透過電子顕微鏡で観察し、エージングの効果について検討した。また、エージングプロセスによるセンサの長期安定性と触媒の微細構造への影響についても考察する。
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三好 実人, 倉岡 義孝, 浅井 圭一郎, 柴田 智彦, 田中 光浩, 江川 孝志
セッションID: 1F04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
窒化物半導体は、発光素子や電子デバイスへの応用のほか、広いバンドギャップを有することから、高温でも使用できるセンサー用材料としても注目されている。今回、窒化物半導体の水素センサーへの応用を検討する事を目的に、当社保有基板であるAlNテンプレート上にAlGaN/GaNへテロ構造膜をMOCVD成長し、Ptショットキー電極を有するショットキーダイオード(SBD)素子を作製した。作製したSBD素子の電流―電圧特性からショットキー接合の電流輸送機構を解析し、ほぼ理想特性に近い特性が得られていることを確認した。作製したSBD素子を用いて、水素検知実験を行ったところ濃度50ppmという極微量濃度の水素雰囲気下においても有為な電流出力が得られることを確認した。
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土屋 哲男, 渡邊 昭雄, 中島 智彦, 熊谷 敏弥
セッションID: 1F05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
近年、酸化スズ薄膜を用いたマイクロセンサの開発が進められている。塗布光照射法は、低温かつ高速に酸化物薄膜の結晶成長が可能であることに加え、フォトマスクを用いて基板に塗布した有機膜にレーザ光を照射することでパターニングができるため、マイクロガスセンサやセンサアレイの作製が期待できる。本研究では、塗布光照射法を用いて各種基板上に酸化スズ薄膜の作製を行い、生成膜の結晶性や配向性の違い、膜の形状制御、パターニング及び結晶成長機構について報告する。
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坂井 雄一, 角崎 雅博, 田村 幾夫, 横山 義之, 釣谷 浩之, 松原 一郎, 伊藤 敏雄
セッションID: 1F06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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揮発性有機化合物(VOC)の室内空気質への影響の問題が注目されている。我々は、VOCの総量が検出できる総揮発性有機化合物(T-VOC)用のガスセンサの開発を目指している。SnO2をセンサ材料として用いた場合、ハロゲン化炭化水素、脂肪族に対する感度が高いとは言えない。そこでSnO2に貴金属を添加した材料を用いてセンサを作製、T-VOCガスの候補となりうる代表的なガスに対して感度測定を行った。その結果、ハロゲン化炭化水素系のガスではPd、脂肪族のガスではPtをぞれぞれ添加することで感度の向上が見られた。
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林 正裕, 兵頭 健生, 清水 康博, 江頭 誠
セッションID: 1F07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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界面活性剤およびスズ原料として、それぞれC
20H
37O
7SNa (AOT) およびSnCl
4·5H
2Oを用いることにより、メソポーラス酸化スズ (m-SnO
2) を調製した。この試料は、セチルピリジニウムクロリド (C
16PyCl) およびNa
2SnO
3·3H
2Oを用いて調製したm-SnO
2と比較して、表面積および細孔容積が小さかった。しかし、後者は粉砕によりメソ細孔が崩壊し比表面積が著しく小さくなるのに対して、前者は粉砕の影響をあまり受けなかった。また2次粒子は微細で、センサ材料として用いた場合、抵抗値が低く、低温で良好なH
2検知特性を示した。
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湯浅 雅賀, 眞崎 貴則, 木田 徹也, 島ノ江 憲剛, 山添 曻
セッションID: 1F08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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SnO
2を用いた半導体ガスセンサにおいて、我々はこれまでにSnO
2粒子を水熱処理法によってナノ粒子化することで高感度なガスセンサの構築に成功している。これらナノサイズのSnO
2粒子個々にレセプター粒子を微細に担持することができれば、高感度化のみならず高選択性も期待できる。これまでに、イオン交換法によりμmオーダーのSnO
2粒子にレセプターとしてPdナノ粒子を担持することに成功しているが、SnO
2ナノ粒子へのレセプター担持は具体的な検討はなされていない。そこで本研究では、直径数nmの反応場である逆ミセル内部でSnO
2、PdOを調製することで、PdO-SnO
2ナノ複合体の調製を行い、SnO
2ナノ粒子上へのPdOの担持状態とガス検知特性との関係について調べた。
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山添 曻, 澤田 千佳, 島ノ江 憲剛
セッションID: 1F09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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我々は、酸化スズを用いたセンサ素子について、その電気抵抗の温度依存性を調べ、センサ膜の調製方法により異なり、スピンコート法などのように外部から圧力を加えずに作製した膜では温度変化に対して電気抵抗が変化しない領域が存在することを見出した。このような特性は粒子間のトンネル効果によるものと考えられ、その可能性についてモデル計算を行った結果、ギャップ間が0.01nmよりも小さければ、そのようなトンネル効果は起こりうることが明らかになった。このような特性は、スピイコートあるいはマイクロドロップ法によるマイクロガスセンサなどに見られると考えられ、今後のセンサ作製上の重要な点となると思われる。
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板生 清
セッションID: 1F16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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センシング技術は環境計測、社会インフラ状況計測、人体計測など多くの分野での活躍が見込まれており、地球・人工物・人間、それぞれのヘルスケアのための不可欠な技術である。本講演では筆者が1990年から提唱し続けているNature Interfaceという概念をまず紹介する。これは人間及び人工物と自然など「万物が情報を発信する」ととらえ、これらの情報をセンサでキャッチし、ワイヤレスでやり取りして三者の融合をはかるという概念である。これを実現する技術が統合センサネットワーク技術である。本講演ではネイチャーインタフェイスの概念からセンサネットワーク技術、さらにはサービス、特に生体センサによる健康サービスまでを紹介する。
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定岡 よしひこ
セッションID: 1F18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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1970年代に、化学センサが提案されて以来、地球環境の変化、公害、化学物質拡散など、社会的問題の拡大の中、この分野の研究が急速に展開されている。大気雰囲気における、化学物質の簡易モニター(ガスセンサ)に用いられている物質は、無機●有機化合物のみならず、生体関連物質も対象になっている。 現在まで、膨大な研究結果が報告され、セラミックを用いたセンサがいくつか実用化されている。以前は、警報的な機能でセンサの役割は十分価値あるとされてきたが、最近は、さらに、定量化、選択制、再現性、安定性、微量検出、小型化、省エネルギー化、などが要求されており、センサの高安定性、高度機能化が、以前にも増して必要となってきた。
センサの展開・実用化に必要な研究は、初期特性ではなく、実装環境ならびに耐用年数に対して如何にセンサ素子が有する特性を保証するかである。センサの特性にあった材料の精密合成の確立、時定数の長い複雑な物理的,化学的、熱機械的変化の原因解明とともに、これらをいかに抑制●制御するかである。
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張 琳, 山田 浩志, 徐 超男
セッションID: 1F20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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応力発光体とは外部からの機械的な応力に対して、弾性変形領域内で繰り返し発光する性質を有する材料のことを指し、その微粒子一つ一つがセンサ素子として機能できることから、ごく微細な異常を広範囲にわたって検出可能なセンシング材料として多面から注目されている。本研究ではカルシウムアルミノケイ酸塩を母体とする新規応力発光体の開発に成功した。開発した応力発光体は強い青色発光を示し耐水性、熱安定性が優れていることがわかった。さらにカルシウムアルミノケイ酸塩の応力発光強度の向上を目指して、希土類イオン(La, Nd, Sm, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Lu)の共添加がカルシウムアルミノケイ酸塩に与える効果についても報告する。
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鳥井 岳人, 山田 浩志, 今井 祐介, 寺崎 正, 安達 芳雄, 西久保 桂子, 徐 超男
セッションID: 1F21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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一般に発光体は電子線や紫外線等が励起源となって発光するのに対し、応力発光体では外部からの圧縮や引っ張り、捩れ等の機械的エネルギーにより励起され発光する。すなわち応力発光体とは、機械的エネルギーを直接光エネルギーに変換することが可能な新機能性材料である。現在応力発光体を利用した新しい応力センシング技術への応用展開が進行中であり、多様な用途に応えるために更なる高輝度化・多色化が必要である。
最近本研究グループによりZnS:Mn,Teの赤色応力発光性を見出したが、複数の不純物相(ZnO,MnO等)が存在するため発光相が不明であり、発光強度も弱い問題があった。本研究では湿式法によるZnS:Mn,Te単相試料の合成を試みた。その結果、ZnS:Mn,Teの単相試料の合成に成功し、応力発光強度の大幅な増大を達成した。
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秋山 守人, 諸藤 ゆかり, 西久保 桂子, 椿井 正義, 福田 修, 上野 直広, 蒲原 敏浩
セッションID: 1F22
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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フレキシブル圧電センサには、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの高分子圧電体フィルムが一般的に使用されている。しかし、PVDFの使用温度の上限は80~100℃程度である。また、耐久性などにおいても十分とは言えない。そこで、著者らは圧電体にセラミックスである配向性窒化アルミニウム(AlN)薄膜を使用し、基板には耐熱性および耐薬品性に優れているポリイミドフィルム(PI)を使用し、Pt/PI/AlN/Pt(Metal-Polymer-Ceramic-Metal; MPCM)構造によって、耐熱性および耐久性、絶縁性を高めた新しいフレキシブル圧電センサを開発した。このセンサは0.01~40MPaの広い範囲の測定が可能であり、300℃まで温度特性が安定である。更に、人間の脈波および拍動、呼吸などの生体情報の測定にも応用できることを実証した。
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奥原 芳樹, 松原 秀彰
セッションID: 1F23
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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歪に応答する物理センサとして、導電性粒子であるカーボンブラックをマトリックス高分子中に分散させたガラス繊維強化複合材料を合成した。このカーボンブラックによって形成されるパーコレーション構造が作用する歪に応じて導電性変化を示す。この複合材料において、マトリックス高分子を高温不活性雰囲気中において炭素化させることにより、歪に対する導電性変化が不可逆的となり、与えられた歪の最大値に応じて抵抗変化が残留する現象を見出した。この残留抵抗現象と炭素化温度の関係より、炭素化によってマトリックスに発生した残留応力がパーコレーション構造変化に不可逆性を与えたものと考えられる。この残留抵抗現象により、与えられた最大歪を記憶するスマート機能を実現でき、地震時の構造体変形などを電源フリーでセンサに記憶できる。
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川瀬 園子, 右近 咲希子, 村井 俊介, 藤田 晃司, 田中 勝久
セッションID: 1G01
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Ag
+含有テルライトガラスをNa
+含有カバーガラスで挟み熱ポーリングを施すと、試料のアノード側表面付近のみにAgナノ粒子が析出した。一方、Na
+を含まないカバーガラスを用い同様の処理を施した際には変化は見られなかった。表面組成分析により、Agナノ粒子が析出したアノード側表面ではNa
+の濃度が増加することがわかった。試料に高電圧を印加すると、Na+などの移動しやすいカチオンがカソード側に移動する結果、アノード電極近傍に負電荷を帯びた層が形成される。負電荷を補償するため、Na
+がカバーガラスからアノード側試料表面に浸入しNa
+リッチ相を形成する。その結果、アノード表面付近のTeO4ネットワークが断片化し、Agナノ粒子が析出したと考えられる。
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右近 咲希子, 川瀬 園子, 村井 俊介, 藤田 晃司, 田中 勝久
セッションID: 1G02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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熱ポーリングにより銀微粒子が析出したNa
2O-ZnO-TeO
2で第二高調波発生(SHG)が観測された。Ag
2O-Na
2O-ZnO-TeO
2ガラスに300℃,3kVで熱ポーリングを施した。熱ポーリング後、アノード近傍にて銀微粒子の析出が観測された。特に300℃,3 kV, 60 min という条件で熱ポーリングを行った場合、最もSH強度が大きくなり、二次非線形光学特性のパラメータである
d33は0.29 pm/Vと過去のテルライトガラスの
d33値 (= 0.25 pm/V) と同程度となった。また、これまでに報告されているテルライトガラスではガラス転移点 (T
g) 付近での熱ポーリングではSHGは得られておらず、今回、300℃ (T
g = 307℃) の熱ポーリングでSHGが得られた現象は非常に興味深い結果である。
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打越 哲郎, 鈴木 達, 目 義雄
セッションID: 1G03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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酸化亜鉛はc軸を磁化困難軸とする物質であり、c軸配向体の作製には回転磁場の印加が有効であることが報告されている。本研究では、水平方向に設置した12T超電導マグネット中でサスペンションを入れたビーカーを回転し、そのサスペンションの中でEPD法による固化成形を行って、配向状態の良否に及ぼすパラメータについて検討した。酸化亜鉛粒子は、電場の印加だけで配向する挙動を示し、さらに磁場に対する電場の印加方向(粒子の泳動方向)によりローレンツ力も受ける。そのため、成形体の配向度は、電場強度、電場方向、回転速度、回転方向により変化する複雑な挙動を示した。
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大岡 健太, 林 大和, 滝沢 博胤
セッションID: 1G04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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マイクロ波加熱法とは物質とマイクロ波の相互作用による物質内部の自己発熱を利用した方法であり、選択加熱,プロセス時間の短縮,低環境負荷といった特長がある。マイクロ波交番電磁界中での反応においてはこのほかにも非常に興味深い現象がいくつか報告されており、その中の一つとして周波数28 GHzのマイクロ波を用いた大気中における遷移金属窒化物の合成が知られている。遷移金属窒化物は硬度や耐食性に優れており、工具材料をはじめとして様々な材料への応用が期待されている。そこで本研究では周波数2.45 GHzのマイクロ波をチタン粉末,鉄粉末に大気中照射し、窒化チタン,窒化鉄の合成を行った。
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青柳 拓也, 林 大和, 滝沢 博胤
セッションID: 1G05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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マイクロ波は内部加熱や急速加熱、選択加熱といった自己発熱現象に特徴をもち、その効果として反応速度・収率の著しい向上などが挙げられる。これらの特徴は、低環境負荷プロセスとして有効である。また、反応系においては物質によりマイクロ波吸収特性が異なるため、熱的に非平衡な反応場が形成される。このためマイクロ波照射下では、従来の平衡反応では作製し得ない革新的なナノ・メソスケールの非平衡組織・構造を有する物質の創製が期待できる。本研究ではこのことに着目し、マイクロ波プロセスでの簡易な微細組織構築を目的として、酸化物系にマイクロ波を照射することで、その特異的な反応場による微細構造制御の検討を行った。
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鈴木 達, 打越 哲郎, 目 義雄
セッションID: 1G06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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セラミックス材料作製プロセスにおいて、磁場が物質に及ぼす作用を利用して配向を制御しようという試みが盛んになってきている。我々のグループではアナターゼとルチルの混合チタニアの強磁場中配向において、最終焼結体ではルチル配向体となることを確認してきている。この場合、アナターゼ相の配向性は焼結途中でのルチルへの相転移時に引き継がれるのか、または、原料粉末に含まれていたルチルの成形時での配向でのみ最終配向が決まるのかが興味深い点である。そこで、アナターゼとルチルの磁場中成形試料の配向発達過程を検討した。
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武藤 浩行, 木股 幸司, 大幸 裕介, 松田 厚範, 逆井 基次
セッションID: 1G07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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二次元、三次元稠密集積体の作製において、多くの優れた手法が提案されているが、実用に耐えうるような大寸法のサンプルを作製するにはまだまだ改良の余地がある。本研究では、外部力学場を利用して集積体内部に生成してしまう欠陥を有効に除去するための手法を開発し、その機構に関して個別要素法を用いた理論的な考察を行う。
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大幸 裕介, 片桐 清文, 松田 厚範
セッションID: 1G08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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電荷の異なる物質を静電相互作用を利用して交互に堆積させる交互積層(LBL)法は、ナノメートルオーダーで均一な多層膜の作製法として知られている。我々はLBL法によりプロトン伝導体超薄膜を積層した新規電解質膜の作製とその燃料電池への応用について検討を行っている。これまでに、ゾル-ゲル法によって作製したフェニルシルセスキオキサン(PhSiO3/2)粒子の表面をLBL法によりプロトン伝導体で修飾し、その後加圧によって粒子を圧着することで、粒子界面にプロトン伝導体が濃縮された電解質膜の作製と燃料電池特性などについて報告してきた[1]。LBL法によってもたらされる積層膜構造を制御することができれば、超薄膜化による大幅な伝導体使用量の削減などが期待される。本研究ではプロトン伝導体として全フッ化スルホン酸高分子(Nafion)を用いて積層膜を作製し、LBL条件とNafionの積層量およびそのプロトン伝導性との関係について検討を行った。
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赤松 貴文, 春日 敏宏
セッションID: 1G09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Al
2O
3-MgO-P
2O
5系ガラスハイドロゲルは多量のP-OH基と水分子を含有し、室温で10
-3 S/cm程度の高い電導度を有する。このハイドロゲルは時間の経過、加熱による経時変化がなく、性能劣化が起こりにくいことがわかっている。本研究では、このハイドロゲルを電気二重層キャパシタ(EDLC)用電解質に応用することを考え、その最適な構造について検討する。
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小松 高行
セッションID: 1G13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ガラスは光ファイバー、光学レンズ、ディスプレイなど21世紀のフォト二クス時代を支えるキーマテリアルである。一方、パッシブなガラスに二次光非線形性、強誘電性、超伝導性などのアクティブな機能を発現し、ガラスをベースとする新たな機能材料設計と創製が強く求められている。そのためには、等方的ガラス構造の中に異方的構造を導入する必要があり、その手法としてガラス/結晶融合材料(結晶化ガラス)に大きな期待がかけられている。本講演では、レーザー照射(局所的な温度勾配:温度場)および強磁場下でガラスの結晶化を行い、ガラス表面での単結晶ラインパターニングや結晶配向に関する材料設計の考え方を議論すると共に、得られたガラス/結晶融合材料の機能を紹介する。
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松田 厚範, 伊勢谷 匠吾, 大幸 裕介, 片桐 清文, 武藤 浩行, 逆井 基次
セッションID: 1G16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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正電荷を有する物質と負電荷を有する物質を静電相互作用を利用して交互に堆積させる交互吸着法を用いて、ナノメートルオーダーの均一な多層膜を種々の基板に作製することができる。高分子電解質、酸化物、金属ナノ粒子、DNA、酵素など様々な物質の積層が試みられている。我々は、交互吸着法を用いて得られる中空粒子のシェル部を、酸化物ナノ粒子で修飾した機能性無機-有機複合体中空カプセルの作製と、それらを電解質やドラッグキャリアに応用することを検討している。今回は、光触媒活性を有するTiO2や高いプロトン伝導性を示すリンタングステン酸(WPA:H3PW12O40)を高分子電解質との交互堆積によって表面に固定化した中空カプセルの合成と機能性評価を行った。
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