地下ダム本体である地中止水壁の構築技術は,水源確保が難しい環境において発展してきた。地形を利用し,地下水を効率よく集水することがその共通した目的であった。国内外に現存する地下の遮水壁や堰堤の規模・形状は異なるが,何百年,何千年と稼働し続ける古来の地下ダムは,現在でもかんがいに用いられる貴重な農業遺産である。 本稿では,この地下ダムの源流を探るべく,国内外における地中の古い遮水壁・止水壁についての調査報告を行う。
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