環境ホルモン(外因性内分泌攪乱物質)汚染問題は,従来見過ごされてきた化学物質の人と生態系への影響を示している。化学物質の毒性影響は,今まで個体の「死」,あるいは発ガン確率で考えられてきた。外因性内分泌攪乱物質は,生殖毒性を問題にしている。これは,子孫が生まれてこない危険性,生まれても奇形等障害を受けている問題を提起している。化学物質の使用量と物質数は増加する一方である。どのように化学物質を利用するか? 我々は,正しい解答を出せていない。環境ホルモンの中で最強と思われるダイオキシンについてその毒性レベルを,標的理論で検討する。環境ホルモンの水質汚染,下水処理の問題について も検討する。