水利科学
Online ISSN : 2432-4671
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61 巻 , 4 号
No357
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
一般論文
  • 三塚 牧夫
    2017 年 61 巻 4 号 p. 1-37
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2019/01/15
    ジャーナル フリー
  • 和田 一範
    2017 年 61 巻 4 号 p. 38-72
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2019/01/15
    ジャーナル フリー

    平成28年(2016年)10月30日(日),有吉堤竣工百年の碑が建立された。 竣工百年の碑建立は,新たなスタートである。この碑を前に,昔年の多摩川の水害の大きさ,これに対峙した一連の事件と一大プロジェクトを,後世に語り継いでゆく防災教育の継続的な展開が重要である。

     アミガサ事件(大正3 年〈1914年〉9 月16日)から有吉堤完成(大正5 年 〈1916年〉9 月)までは 2 年間の出来事である。それからさらに 2 年後には,内務省直轄による多摩川の抜本改修が着工(大正 7 年〈1918年〉)となる。 このわが国近代治水事業の創始期において,洪水の被害に毎年悩まされてきた地域の住民とその指導者たち,公的な機関との連携,あるいは確執には,現代の防災にかかる多くの教訓が見いだされる。

     そしてこれら一連の展開を語るにあたっては,やはりアミガサ事件を引き起こした当時の,多摩川の状況をしっかり理解しておく必要がある。 アミガサ事件の直後,大正 3 年(1914年)10月29日付で,御幸村ほか10ケ町村の総代から内務大臣大隈重信に宛てた多摩川沿岸新堤塘築造陳情書には,地域住民の視点からの近年の洪水の原因の分析として, 一.下流ニ架設セル三橋カ一原因 一.(対岸の)築堤及上置腹附カ二原因 一.堤外地ニ果樹密埴カ三原因 一.砂利採掘カ四原因 の記載がなされ,的確な分析で多摩川の洪水の原因を述べ,その分析力は技術者顔負けの内容である。当時の地元住民には,それだけの災害リスクに対する分析力,技術力があったことも大きな驚きである。

     本論文は,この多摩川沿岸新堤塘築造陳情書に記された 4 つの原因に着目をして,アミガサ事件の背景を考察したものである。 この論文は,既報, ・多摩川近代改修にみる,防災の主役,自助・共助と,公助との連携について,2016年 4 月,水利科学 No. 348(第60巻第 1 号) ・有吉堤竣工100年・郡道改良事業を検証する,2016年12月,水利科学 No. 352(第60巻第 5 号) の続編である。

  • 佐山 公一, 小倉 紀雄, 加藤 裕之, 橋本 翼
    2017 年 61 巻 4 号 p. 73-85
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2019/01/15
    ジャーナル フリー
  • 安田 陽一
    2017 年 61 巻 4 号 p. 86-108
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2019/01/15
    ジャーナル フリー
「後世に伝えるべき治山」60選シリーズ
連載
  • 山口 晴幸
    2017 年 61 巻 4 号 p. 116-156
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2019/01/15
    ジャーナル フリー

    金沢地区は神奈川県横浜市の南端部に位置し,鎌倉市と近接する東京湾に面した地域である。鎌倉幕府開設を機に,鎌倉への陸路・海路の要所となり,人物・物資の往来はもとより,幕府武将らが館を構えるなど,一気に賑わいをみせ,中世鎌倉時代から歴史的に発展してきた地域である。鎌倉〜江戸〜明治時期には,殊に,平潟湾の千変万化する風光明媚な海風景が旅人・墨客らを魅了し,全国的に人気の観光スポットとして名を馳せてきた。また,近代の戦前期頃までは,金沢の海風景をこよなく愛した政治家・文化人などが別荘・別邸などを建てて住み着き,海浜保養地としても知られていた。 このような時代的背景と変遷の下,金沢地区では,中世鎌倉時代からの貴重な歴史的構築物や遺跡・文化財などが数多く保全・伝承されてきた。その中でも主に,ここでは,歴史的な人物や遺産・遺構などと関連し,伝説・逸話・口碑などを秘めた古水や史跡水(水場や水辺も含む)にスポットを当てた探索調査を試みている。 本稿では,古き時代からの変遷と共に,地域の生活・習俗・文化等の発展史に深く係わってきた古水・史跡水・水場を「時代水」と称して着目し,先代人に纏わる利水的な遺構や関連する遺物などを中心に取り上げ,関係する人物や歴史的な時代背景などを織り交ぜて,その来歴・変遷・現状などを解説している。殊に,先代人の利水や水工に纏わる「水」への思いや発想・構想における英知・苦難などに触れることで,今後に継承すべき事柄に光を照らし,利水技術や水工物の古事来歴を顧み,再考する機会になればと願っている。

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