芝草研究
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研究論文
  • Yoshiaki Ikemura, Douglas Karcher, Michael Richardson
    2023 年 51 巻 2 号 p. 143-148
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル オープンアクセス

    高品質な芝草を維持するためには,定期的な窒素施肥が必要である。窒素施肥の不足や過剰は,芝草の生育不良や病害の発生を招き,踏圧や環境ストレスへの耐性が低下する可能性がある。デジタルカメラによる葉身中の窒素測定は,グリーンキーパーが適切な窒素施肥量とタイミングを決定するのに有益な情報となる可能性がある。この研究は,‘クレンショー’クリーピングベントグラスの葉身中の窒素量を,デジタルカメラにより撮影した芝生の画像を色分析によって判断できるかどうかを検討した。7種類の窒素処理(0,1,2,3,4,5,6 g m−2)を各区0.6 m×2.5 mに施肥した。各処理区は完全無作為化して4反復させた。各区からの画像は,標準光源を備えた密閉容器に設置したデジタルカメラで撮影し,平均色相,彩度,明度の値を求めた。同時に,各区画から刈カスを採取し,標準的な分析方法を用いて葉身中の窒素含有量を測定した。 色相,彩度,明度,日付,土壌温度から実際の窒素量を予測したところ,r2=0.71だった。画像解析による葉身中の窒素量の予測値は,ほとんどの窒素量が実際の値と比較して測定値の0.5%以内の誤差で予測できたことから,葉身中の窒素量をモニタリングするフィールドツールとして有効である可能性が示唆された。

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