日本イオン交換学会誌
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12 巻, 1 号
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  • 大井 健太, 槇田 洋二, 加納 博文, 苑田 晃成, 廣津 孝弘, 後藤 雅宏
    2001 年 12 巻 1 号 p. 2-5
    発行日: 2001/05/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    イオン交換型抽出剤は, リチウム溶媒抽出反応において, イオン選択性に依存してリチウム同位体分別作用を示した。ナトリウムイオン選択性を示すカリックス [4] アレーン誘導体, モネンシンが高いリチウム同位体分離係数 (それぞれ1.030, 1.022) を示した。
  • 佐田 俊勝
    2001 年 12 巻 1 号 p. 6-15
    発行日: 2001/05/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    荷電膜の応用は広く研究されているけれども, イオン交換膜そのものの主要な用途の一つは電位勾配の存在下でイオンを膜透過させることである。そのときイオン交換膜本来の特性である異符号イオン間選択透過性を更に改良する必要があるとき, 或いは本来の特性の他に新しい特性が求められる場合, 膜の改質が行われてきた。前者は初期のイオン交換膜食塩電解に用いられた膜の場合であり, 後者の一つが膜への同符号イオン間選択透過性の賦与である。特に後者の場合, 種々の研究が行れており, 例えば, 陽イオン交換膜では陽イオン交換基とは反対電荷の薄層の形成, ホスホン酸基の膜, キレート形成能のある試薬の存在下での電気透析などがあり, 陰イオン交換膜でも同様にイオン交換基とは反対電荷の薄層の形成及び膜の親水性度と透過する陰イオンの水和エネルギーとのバランスの制御による選択透過性のコントロールなどがある。本稿ではこれらの研究について概略述べた。
  • 宮原 成佳
    2001 年 12 巻 1 号 p. 16-19
    発行日: 2001/05/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    イオン交換樹脂は, 水処理など様々な分野で使用されている。従来のイオン交換樹脂は, その製法上粒径範囲を有するものが多かったが, 最近では粒径が均一な製品が市販されている。弊社の特許に基く新しい技術によって製造された均一粒径イオン交換樹脂は, 粒径が均一であることに加え, ポリマー構造を改良したことによりプラスαの特性を有している。本稿では, この新世代の均一粒径イオン交換樹脂の特徴を紹介する。
  • 阿部 光雄
    2001 年 12 巻 1 号 p. 20-29
    発行日: 2001/05/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    イオン交換現象は2相間に存在するイオン相互の交換反応で吸着現象のうち, はっきりした化学現象である。また, 溶媒抽出や吸収の2相間の分配とは別に固体―液相間の化学反応が主体である特徴をもっている。最近は無機イオン交換体に関する研究が多くなっており, 溶液化学と固体化学の境界化学として新しい化学として期待されている。若い研究者に有用な実験例を上げ, 明確な解釈を行い, 更に研究の発展の方向付けになればと考えて, 原稿を書いてみた。
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