北海道網走沖のオホーツク海から, ダンゴウオ科のヒゲダンゴ
Eumicrotremus barbatusが1個体得られた.本種はこれまで, アリューシャン列島のIgitkin島沿岸および千島列島のParamushir島沖から, それぞれ1個体ずつが知られているにすぎず, 本標本は第三番目の記録であり, また日本初記録である.
本種の特徴として, 体のほぼ全域に皮質突起が分布することがあげられていたが, 本標本では願, 第1背鰭および尾部にのみ認められた, この相違は個体変異と考えられる, しかしながら, 少なくとも皮質突起が存在すること, .第1背鰭が高いこと, 鼻孔および鯉蓋から下顎にかけての感覚孔は管状で, それらが非常に長いこと, また両眼間隔域に骨質瘤状突起を欠くことにより, 本種はイボダンゴ属の他種と容易に区別される.
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