1994年4月,鹿児島市で,ハヤトミツバツツジ(Rhododendron dilatatum var. satsumense)の葉に裏白もち病の発生が初めて確認された.病原菌について菌学的検討を行った.病徴,菌の形態,胞子の発芽法,培養的性質等を調査し,本菌をコバノミツバツツジの裏白もち病菌Exobasidium otanianum Ezukaの1新変種と見なし,E. otanianum var. satsumense var. nov. と命名記載した.
1994年9月,青森県できのこによる食中毒が発生した.調査の結果原因菌をウスムラサキシメジLepista graveolensと同定した.本種は従来日本では北海道から報告されている.青森産標本の形態学的特徴ならびに中毒の症状について記述した.