日本菌学会会報
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38 巻, 4 号
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追悼文
論文
  • 森本 信吾, 衣川 堅二郎, 種坂 英次, 小川 眞
    1997 年 38 巻 4 号 論文ID: jjom.H08-237
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/03/31
    ジャーナル フリー

     日本産,タイ国産,および両国菌株間F1雑種ヒラタケについて,菌糸体培養は22℃で,子実体形成は22℃と15℃の2つの温度下でおこない,培地内CO2濃度変化と子実体形成パターン,及び子実体の形態的特徴を比較した.培地内CO2濃度は日本産,タイ国産とも菌糸体培養期間中は同じパターンで変化した.しかし,タイ国産菌株は22℃でも15℃でも日本産菌株より早く子実体を形成し,培地内のCO2濃度も早く上昇した.22℃栽培区で,タイ国産菌株は子実体を正常に収穫できたが,日本産菌株は正常に発生しなかった.F1菌株群において,培地内CO2濃度変化と子実体形成パターンには親菌株のパターンが分離して現れた.そして,その多くはタイ国産型の栽培特性を示した.

短報
資料
  • 松本 美和子, 菅原 龍幸
    1997 年 38 巻 4 号 論文ID: jjom.H08-251
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/03/31
    ジャーナル フリー

     2-octeno-δ-lactone産生菌である,Lasiodiplodia theobromae GK-7の培養条件と2-octeno-δ-lactoneの産生について検討した.PDA培地,麦芽寒天培地,サブロー寒天培地,CZA培地のうちでは,2-octeno-δ-lactoneの産生が良好なのは,PDA培地のみであった.2-octeno-δ-lactone産生に対する光の影響は,寒天培地と液体培地では大きく異なり寒天培地では影響は無いようであった.しかし液体培地では光を照射しないと2-octeno-δ-lactoneはほとんど産生されなかった.空気の流通については,液体培地でも寒天培地と同様に制限される方が良く,アルミホイルを輪ゴムで巻いて密栓したほうが良いようであった.14日間の培養後,2-octeno-δ-lactoneは菌体内だけでなく培地全体に存在していた.

研究レポート
菌類実験技術講座I
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