日本デジタル教科書学会発表予稿集
Online ISSN : 2432-6127
日本デジタル教科書学会第6回年次大会
選択された号の論文の45件中1~45を表示しています
1G-3 一般研究発表
1G-3A
1G-3B
1G-3C
  • 岩山 直樹
    セッションID: 1G-3C-01
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

     本実践では、小学校学習指導要領社会科第5学年の内容(4)イ「情報化した社会の様子と国民生活との関わり」を扱う。ここでは、児童が情報の発信者として主体的に学習に取り組む実践がほとんど行われていない。それは、「児童に情報発信者としての経験があまりないこと」「一人一台端末の環境が整っていないこと」「事象に切実感をもちにくいこと」の3点が考えられる。そこで本発表では、児童が切実感をもって発信する情報に責任を持つことを理解できるようにするために、一人一台端末の環境のもと、架空のSNS上で情報をやり取りする疑似体験の場を設定した授業実践を提案する。

  • 塚本 伸一
    セッションID: 1G-3C-02
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    本研究では歌唱領域を中心に、タブレット利用学習事例を報告する。歌詞理解に関する授業展開では詩の学習として取り扱うために国語との合科的授業を行い、その際に意見を共有するため「ロイロノートスクール」を活用した。これは特定児童の意見や発言に偏ることなく、各自が興味を持ったり印象に残った歌詞を抽出したりしてその理由付けを行い、さまざまな考え方を共有してまとめ上げることによって、全員参加型の授業に変貌した。次に旋律の提示を行った。一般的な楽譜には、速度記号や発想記号、強弱記号等に見られる「楽譜上の指示」が随所にみられる。これらの指示に従って作詞作曲者が意図した楽曲を再現することが望ましいという考え方が主流であったが、従来は授業展開上どうしても提示したくないこれらの記号は修正液等で補正して児童に提示していた。その意図は、音楽の構造の理解や歌詞と旋律の関係性を「児童自身が気づき」、「児童自身の解釈」によって歌唱活動を行うことで楽曲に対する気持ちや思いが強まるからである。この活動でもタブレットを活用することで「旋律だけの提示」「旋律と歌詞の提示」など、授業展開に必要な要素だけを提示することが容易になった。児童が考える歌詞解釈による「歌唱の抑揚」は、必ずしも「旋律の高揚」と一致しない部分も多い。しかし、自分たちが意味づけした解釈によって再創作された「自分たちによる楽曲」では実際の歌唱表現において、より積極的かつ根拠を持った歌唱が見られ、児童全員がアクティブ・ラーナーになっていることが示された結果であろう。なお表題の無記号楽譜とは、筆者の造語である。

  • 渡辺 景子
    セッションID: 1G-3C-03
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    タブレット型端末を教具とした音楽創作授業のよさを明らかにするために、第3学年「主題に合う旋律をつくろう」の実践をタブレット型端末と箏を用いて行った。両実践を比較した結果、①題材の冒頭に演奏体験がなくても五線紙を使った様々な学習が活かされるという点、②再生機能を用いて何度も確かめられる点や自分のアイディアが演奏技能にかかわらず再現出来る点、③創作の思考で題材全体を貫くことができる点が、タブレット型端末を活用するよさと言える。

1T-4 課題研究
1T-4A 課題研究01「主体的・対話的で深い学びとICT活用」 コーディネーター:竹中章勝
1T-4B 課題研究02「特別支援教育とICT活用」 コーディネーター:稲田健実
1T-4C 課題研究03「小学校におけるプログラミング教育」 コーディネーター:長谷川春生
1T-4D 課題研究04「学び・指導を変えるビッグデータの可能性 ~学力低位層の意欲と学力の底上げが可能に~」 コーディネーター:久富望
1T-4E 課題研究05「デジタル教科書や教材に関連する技術動向と将来」 コーディネーター:石坂芳実
2G-1 一般研究発表
2G-1A
2G-1B
2P-3 ポスター発表
  • カレイラ松崎 順子, カン ヨンドン
    セッションID: 2P-3E-01
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    「スマートスクール」推進地区に指定されている世宗特別自治市では積極的にデジタル教科書をはじめとしたスマート教育を推進している。具体的には市内の小中学校のスマート教育を支援するため,Smart-アイというサイトを提供し,教科書の各単元にあわせた授業の資料(EBSなど)へのリンクや児童が自宅で学べるように,様々な有料の学習動画のコンテンツなどを無料で提供している。本研究ではスマート教育が学習意欲を促進するものであったかどうかを調べるために,世宗特別自治市の公立小学校に通う小学5・6年生85名にARCS動機づけモデルによる学習者評価を行った。その結果約8割の児童がスマート教育を「注意」,「関連性」,「自信」,および「満足感」の観点から高く評価しており,さらに,ほとんどの児童が紙での学習よりもスマート教育のほうがいいと回答していた。

  • 岩崎 日出夫
    セッションID: 2P-3E-02
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

     初心者向けプログラミング実習科目のデジタル教科書を作成し,それを用いて授業を行った。デジタル教科書を使用した授業と使用しなかった授業について,授業満足度(5点法)と期末試験の平均値を比較した。その結果,デジタル教科書を使用した授業は使用しなかった授業より授業満足度の平均値が上がった一方, 期末試験の結果には変化が見られなかった。更にデジタル教科書とMoodleの小テスト(多肢選択問題など)を併用した授業との比較を行った。その結果,Moodleの小テストを併用した授業では授業満足度においてよい評価を保ったまま,期末試験の平均値を上げることができた。

  • 渡邉 光輝
    セッションID: 2P-3E-03
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

     筆者は、2016年から中学校国語科の学習で学習者用デジタル教科書を活用した授業を実践している。学習者用デジタル教科書には、従来の紙の教科書にはない、多彩なデジタル資料やテキスト編集などの機能が含まれており、これまでの国語科の教授・学習パラダイムを転換する可能性がある。デジタル教科書を、学習者は学習プロセスにおいてどのように活用したのかを事例を通して明らかにし、これからの学習者用デジタル教科書のあり方について考察した。

  • 芳賀 高洋, 我妻 潤子, 臼井 洋子, 大谷 卓史, 工藤 紗貴子, 鈴木 二正, 高瀬 浩之, 塚本 初恵, 豊福 晋平, 中駄 康博, ...
    セッションID: 2P-3E-04
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    文化庁 文化審議会著作権分科会は2017年4月「文化審議会著作権分科会報告書」において「教育の情報化の推進等」を公表した。本ポスター発表では、こうした審議会等で討議される教育に関連した最新動向(権利制限の拡大案や公衆送信権に関わる補償金制度導入、学生からの著作権利用許諾料金の徴収、ライセンシング体制の整備ほか)の要点を解説し、著作者・著作権者と利用者(教員、児童生徒、保護者)との「対話」の促進のためのコミュニティの構築といった、今後求められる施策について提案する。

  • 竹生 秀之, 足助 武彦
    セッションID: 2P-3E-05
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    伊那市内の小中学校は全てネットワークがつながっている。それ故に離れていても学校間での通信が可能であり、データの送受信が可能である。市内では長野県最大という中学校もあれば過疎化により1学年で数人という学校もある。人数の違いにより同等の学習ができているかという課題もある。実験的に両校をネットワークを利用して双方の様子を見ながら、会話をしながら同じ課題の授業を実施する事を試みた。その実験授業をはじめに現在では市内の小中学校をネットワークで結び、多様な授業を展開している。また、昨年より、市内の小学校とカンボジアの日本語学校(ハイティーン)を接続し、こちらでは英語の学習、カンボジアでは日本語の学習ができるのではないかと考えている。まだ挨拶程度であるが、今後、日常的に会話をしていく事ができればと期待をしているし、また海外との交流という事でお互いを理解し、いずれは直接、会えるようになればとも考える。

  • 元木 環, 岩倉 正司, 永田 奈緒美, 古田 真里枝
    セッションID: 2P-3E-06
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    実証実験を通じて教育効果の検証と教材改善が予定される映像教材は,受講者の映像視聴における訴求性とも勘案し,多数の,ときには相反する項目に配慮した制作が必要となり,しばしば制作スタッフ間でも意識・情報共有が困難になる.本発表では,産後うつ予防に関する研究の一環として試作したビデオ教材の制作事例を通じて,このような制作に取り組むチーム間での情報共有に必要となる情報デザイン手法,および制作過程における資料について考察する.

  • 小林 祐紀, 藤原 晴佳, 中川 一史
    セッションID: 2P-3E-07
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    ここ数年,諸外国では初等教育段階からプログラミング教育が導入され始めている。日本においても,2020年度に改訂される小学校学習指導要領では,初等教育にプログラミング教育を導入することが必修化された。特別な教科を設定することはせず,既存の教科学習の中でプログラミング教育を行うことが求められている。しかし,大多数の小学校教師はプログラミングを指導した経験がなく,2020年前後に学校現場が混乱することが予想される。そこで,本報告では,先行して継続的にプログラミング教育に取り組んでいる小学校の,中でも,次期学習指導要領には例示の無い2年生・3年生といった低・中学年の授業事例を報告する。国語科,算数科,学活など多岐にわたる事例と共に,授業設計の思想,授業案,使用したアプリケーション,教師の配慮点,児童の様子などをできる限り詳細に報告したい。本報告の知見は,今後プログラミング教育に取り組む多くの小学校に有益な情報を提供することにつながると考える。

  • 曽我 聡起, 布施 泉, 中原 敬広, 川名 典人, 中村 泰之
    セッションID: 2P-3E-08
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    我々は,教師と学習者双方の側面から,ボトムアップから始めるデジタル教科書を用いた授業の実現を目指している。デジタル教材を用いたインタラクティブな授業を行うために,デジタル教科書とLMS(Moodle)を連携し,教師自身によるデジタル教科書作成のためのシステムを開発してきた。大学のBYOD(Bring Your Own Device)環境で,一般的な講義形式の授業において,LMS連携型デジタル教科書を作成し1セメスター用いた。BYODの授業では,学生が使用する様々な端末を配慮する必要があり,デジタル教科書の構成もそれに合わせて工夫する必要があった。アンケートによる調査の結果は,今後も継続してデジタル教科書を利用したい,という一定の評価が得られた。

  • 岩居 弘樹, 田川 千尋, 神田 麻衣子
    セッションID: 2P-3E-09
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/12/07
    会議録・要旨集 オープンアクセス

    留学生のサポートを得ながら15回の授業で3言語の導入を行う多言語演習クラスの取り組みを紹介する。このクラスではデジタルデバイスを活用して音声の記録と可視化を行い、学習成果をビデオで撮影し公開することで受講生の学習意欲を高め、伝統的な外国語授業では難しかった達成感と満足感のある学習を実現している。

2G-4 一般研究発表
2G-4B
2G-4C
feedback
Top