本稿では、滋賀県守山市において水環境保全に取り組むNPO法人「びわこ豊穣の郷」を事例として、社会関係資本の類型による会員構成の変化について検討を行う。
「びわこ豊穣の郷」の会員への1999年と2007年のアンケート調査の分析・比較を行った結果、「びわこ豊穣の郷」においては、第1に、社会関係資本の四類型による会員構成に変化が生じており、第2に、社会関係資本の類型によって、会員の「参加の様態」は異なるものとなっていた。「びわこ豊穣の郷」においては、活動の変化に応じて会員構成は変化し、また、会員構成の変化に応じて活動は変化しているものと考えられよう。地域環境NPOの会員構成については、固定的なものではなく、動的なものとして捉えていくことが必要であろう。
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