これまでの環境汚染では、汚染濃度として考慮に入らない低い10億分の1(ナノグラム:ng)や1兆分の1(ピコグラム:pg)の濃度で動物の生殖機能や行動に影響の出る可能性が心配されている内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)がある。この環境ホルモンの疑いのある物質のうち水環境で魚類への影響が疑われている、アルキルフェノール類について調査した。また建設省の調査結果との比較も行った。調査の結果、自治体(久留米市)の一般廃棄物最終処分場からあふれた、ゴミに触れた雨水から、久留米市内(瀬の下地点)の筑後川での検出濃度に比べて6,000倍レベルの高濃度のビスフェノールAが検出された。
また、筑後川のコイとフナで、雄のメス化を示す指標であるビテロゲニンが検出されている。
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