水資源・環境研究
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34 巻, 1 号
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論説
  • 水耕リーフレタスおよびコマツナの生育・品質に及ぼす消化液硝酸化処理の影響
    畑 直樹, 金本 良成, 刘 鑫, 藤原 正明, 戸田 龍樹, 伴 修平
    2021 年 34 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル フリー
    水草を野菜残渣および食品廃棄物と共発酵した消化液の希釈液を用いて、リーフレタスおよびコマツナを水耕栽培した。園試処方50% 濃度の培養液を対照とし、硝酸化処理を行う前の消化液(硝酸化前液)および処理を行った消化液(硝酸化後液)の肥料特性を調査した。水草にはMn が多く含まれているため、消化液のMn が過剰濃度となり生理障害の原因となるが、共発酵することで消化液のMn 濃度は低下した。そのため、コマツナではMn 過剰障害が発生したが、リーフレタスではMn 過剰障害が発生せず、硝酸化後液区のほうが、園試処方区よりも生育が促進され、硝酸化前液区でも園試処方区と同等の生育量となった。さらに硝酸化前液区では葉の硝酸塩含量が低下した。以上のことから、リーフレタスでは水草を主原料として共発酵した消化液を水耕栽培に用いてもMn 過剰障害は発生せず、品質が向上する点では硝酸化前液も利用できる可能性が示された。一方、コマツナではMn 過剰障害が発生したことから、共発酵した消化液を多数の植物種で培養液利用するためには、消化液中のMn 濃度をさらに下げる必要があることが示された。
研究ノート
  • 地域環境NPOの活動の持続性をめぐって
    山添 史郎, 塚本 利幸, 霜浦 森平, 野田 浩資
    2021 年 34 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル フリー
    滋賀県守山市のNPO法人「びわこ豊穣の郷」においては、自治会との連携を重視してきた一方で、コアメンバーが世代移行の時期を迎えており、活動をどのように持続していくかが課題となっている。本稿では、会員の行政・自治会との関係志向の分析結果から、会員の世代移行と活動の持続性について検討を行う。  行政との関係志向(「対抗志向」の(高)(低))および自治会との関係志向(「連携志向」の(高)(低))の相違により、四類型を構成し、会員アンケート調査について分析を行った結果、Ⅰ「行政対抗(高)/自治会連携(高)」では、「会議への出席の程度」が高く、活動をけん引するリーダー層となっていたが、一方で高年齢層の割合も高くなっていた。「びわこ豊穣の郷」においては、Ⅰ「行政対抗(高)/自治会連携(高)」の後継を担う人たちとして、Ⅱ「行政対抗(高)/自治会連携(低)」とⅢ「行政対抗(低)/自治会連携(高)」が想定できる。
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