Medical Imaging Technology
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34 巻, 1 号
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特集/認知症における画像モダリティ最前線
  • 木村 徳典
    2016 年 34 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
  • 山下 典生
    2016 年 34 巻 1 号 p. 3-7
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    Voxel-based morphometry(VBM)は近年盛んに行われているMRI構造画像を用いた脳体積解析手法である.従来のマニュアル操作による関心領域法に比して労力が少なく,全脳を客観的に評価できる点が大きな利点である.脳萎縮を伴う精神疾患や神経疾患での応用が先行したが,現在では脳科学研究にも広く用いられ,脳体積解析の代表的な手法のひとつとなっている.本稿ではVBMを支える技術的基盤である脳組織の自動分離抽出法(セグメンテーション)と解剖学的標準化を中心に,注意点や応用例についても解説する.
  • 松田 博史
    2016 年 34 巻 1 号 p. 8-12
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    認知症の早期診断や鑑別診断および予後予測には脳血流SPECTやMRIのarterial spin labeling(ASL)による脳血流イメージングが補助的な客観的バイオマーカーとして有用である.画像評価は視覚評価が基本であるが,微妙な血流変化を正確に再現性よく捉えるには,解剖学的標準化を行った上での統計学的評価が有用である.この統計学的評価に最も用いられている手法にstatistical parametric mapping(SPM)があり,研究のみならず臨床レベルにも用いられるようになった.さらに,最近では解剖学的標準化を行った像に対してグラフ解析法を用いた評価も行われている.グラフ解析法では,SPMでは評価できない,脳のネットワーク構造のスモールワールド性や頑健性などを評価することができ,認知症における病態評価や治療効果判定に有用性が高いと期待されている.
  • 花川 隆
    2016 年 34 巻 1 号 p. 13-17
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    安静時機能結合MRI(resting-stage functional connectivity MRI)は,安静時に機能ネットワークに生じる自発脳活動の相関を指標とし,脳機能結合の状態を評価するMRI技術である.時間的に相関する安静時BOLD信号の変動を示す脳領域のセットは安静時機能結合ネットワークとよばれる.安静時機能結合ネットワークのうち,特に内側前頭前野,後部帯状回と楔前部,側頭頭頂結合部および海馬が構成するネットワークは,安静時にもっとも高い活動を示すデフォルトモードネットワーク(DMN)として知られる.アルツハイマー型認知症ではDMNに機能結合の異常があり,さらに認知症の前段階と考えられる各種病態でもDMNに異常があることが示されており,認知症の早期診断バイオマーカーの測定手法として,安静時機能結合MRIに対する期待が高まっている.
  • 和田 昭彦, 阿部 修
    2016 年 34 巻 1 号 p. 18-21
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    MRトラクトグラフィーの神経線維追跡を基本原理として,脳領野を対象とした神経ネットワークの描出・解析を行う手法(structural connectivity analysis)が臨床応用可能となっている.グラフ理論を用いた隣接行列の解析で得られる特徴量からネットワークの全体および局所評価が可能である.近年,アルツハイマー病の発症・進行に認知機能関連の神経ネットワークの断裂・統合障害が関連するとの仮説が提唱されており,アルツハイマー病の診断・進行のバイオマーカーとして神経ネットワーク解析の貢献が期待される.
  • 丹羽 文俊, 島田 斉
    2016 年 34 巻 1 号 p. 22-25
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    アルツハイマー型認知症をはじめとする変性性認知症の診断法や重症度指標が求められる中,ポジトロン断層撮影PETを用いて病理学的変化を生体内で可視化する分子イメージング検査技術が開発されてきた.アルツハイマー型認知症の早期診断に有用とされ普及しつつあるアミロイドPETに加え,タウPETも非アルツハイマー型を含む多彩な認知症の重症度評価,病態解析においてバイオマーカーとして有用な可能性があり,大いに期待されている.
研究論文
  • 渋谷 萌音, 伊東 賢治, 伊藤 聡志, 山田 芳文
    2016 年 34 巻 1 号 p. 26-37
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    圧縮センシングをMRI(magnetic resonance imaging)に応用する場合に,MR画像は一般に位相をもつので画像再生ではプロトン密度分布と位相分布を求める必要がある.本研究では,eFREBAS 変換(enhanced Fresnel band-split transform)が複素変換であり位相画像をスパース化できる点,および画像展開のスケーリング係数を変更することにより観測行列との間のインコヒーレンス性を高く設定できる特徴を利用し,プロトン密度と位相を同時に求める方法について検討を行った.本法は位相をもたないプロトン密度像を求めるアルゴリズムと同形式なので,再構成時間はプロトン密度像を求める場合と同等であり,位相を求めるための追加の処理は必要としない.eFREBAS変換のスケーリング係数を8種類使用した再構成実験の結果,プロトン密度分布と位相分布を高い精度で求めることができた.
研究速報
  • 安倍 和弥, 武尾 英哉, 畠山 拓也, 黒木 嘉典 , 永井 優一
    2016 年 34 巻 1 号 p. 38-42
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/01/30
    ジャーナル フリー
    現在さまざまな部位においてコンピュータ画像支援診断(CAD)の研究・開発が行われているが,研究・開発を行う上での問題のひとつとして症例画像の入手が困難であるという点があげられる.そこで現在,病変の存在しない画像に症例陰影(がん腫瘍など)を埋め込み,人工的に症例画像を作成する取り組みが行われている.しかし,現状は医師による視覚評価により違和感のない画像が作成できているかどうかといった評価が行われているにすぎず,実際にCADへ適用した場合の有効性は充分に確認されていない.そこで本研究では,機械学習を用いた肝腫瘍の検出CADを開発し,人工症例画像を用いてその有効性の有無や実症例画像と混ぜ合わせた場合のCADの検出性能への影響の確認などの検討を行った.一個抜き交差検証法(leave-one-out cross-validation)を用いて評価を行い,一定割合ごとに実症例と人工症例画像を入れ替えて評価を行った結果,人工症例画像の割合が50%程度まではすべて,実症例で開発したCADと比較して検出性能はほぼ同等で,一定の割合で用いる場合には人工症例画像は有効であるという可能性が示唆された.
講座
研究室訪問
日本医用画像工学会
編集後記
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