Medical Imaging Technology
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41 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
特集/がん治療におけるMR リニアックとレディオゲノミクス
  • 有村 秀孝
    原稿種別: 序文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 53-54
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル 認証あり
  • 角谷 倫之, 星野 大地, 戸塚 凌太, 神宮 啓一
    原稿種別: 特集論文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 55-60
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル 認証あり

    MR 画像は画像診断においてCT 画像とともに広く利用される画像であり,軟部組織の描写能力に優れている.近年,そのMR 画像を取得できるMR 装置と放射線治療装置(Linac)が融合した放射線治療装置であるMR-Linac が国内でも臨床稼働し始めている.本稿では,このシステムの紹介とわれわれが取り組む関連研究を紹介する.

  • 有村 秀孝, 金 煜, 二宮 健太
    原稿種別: 特集論文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 61-66
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル 認証あり

    肺がんのレディオゲノミクスは,ドライな生検と考えることができ,通常のウェットな生検を支援できる可能性がある.つまり,通常の生検を施行できない患者や,空間的に不均一な腫瘍をもつ患者に関する遺伝子関連情報を医師に提供できるかもしれない.本稿では,われわれが研究した肺がんにおける画像特徴量と関連遺伝子の探索,その結果見つけたHOPX の予測モデル,EGFR 遺伝子変異とそのサブタイプの予測モデルを中心に基本的な流れと結果を紹介する.

  • 内山 良一
    原稿種別: 特集論文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 67-72
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル 認証あり

    ポストゲノム研究の進展によって,がんの分子・遺伝的性質が明らかになってきた.それらの知識を活用した分子標的薬も開発され,がんの遺伝型を用いた分子分類とセットになった治療を行うPrecision Medicine が行われている.Radiogenomics は,がんの表現型から遺伝型を推定する研究であり,その目的は,がんゲノム医療において画像診断の競争優位性を持続するためのイノベーションを創造し,画像検査が担う役割を拡大することである.本稿では,乳がんのRadiogenomics として,(1) 乳がんのサブタイプ分類,(2) 良悪性鑑別のCAD との違い,(3) 血液検査との関係性,(4)術前薬物療法の効果予測,(5)予防画像医学への応用,について述べる.

  • 木下 学
    原稿種別: 特集論文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 73-77
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル 認証あり

    脳腫瘍,特に神経膠腫のradiomics や深層学習による遺伝子変異型予測を主題とした研究開発が盛んに発表されている.Radiomics や深層学習は定性的にしか評価できなかった放射線画像を定量的に評価できる技術として注目され,放射線画像と腫瘍内の遺伝子変異型を直結する新たな概念として期待された.その一方で,「過学習」や「ドメインシフト」というradiomics や深層学習が抱える特有の技術的問題を解決する必要に迫られている.また,本技術を実臨床に応用できるようになるためには,きわめて高い診断精度を達成する必要があったり,非腫瘍性病変も含めたコホートでも正しい診断に至ることができる必要があったりと,多くの課題が浮き彫りになっている.本稿では,神経膠腫の遺伝子変異型予測に対するradiomics や深層学習のこれまでと現状,そしてこの研究分野が抱えている問題についてまとめる.

研究論文
  • 石原 千鶴枝, 金子 幸生, 白猪 亨, 野口 喜実, 尾藤 良孝, 荻野 昌宏
    原稿種別: 研究論文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 78-87
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル フリー

    核磁気共鳴画像法(MRI)では,パラレルイメージング(PI)法とよばれる高速撮像技術を利用して撮像時間の短縮が図られている.しかしPI 法では,再構成画像にさまざまなレベルのノイズが空間的に不均一に発生するため,ノイズレベルに応じた領域ごとに適切なノイズ低減が求められる.本研究は,訓練データが少ないケースにおいてノイズレベルに適応的に画質改善することを目的とし,撮像領域のノイズ分布の特徴を反映するg-factor マップに基づいて学習データを分割して,それぞれによる複数の学習済の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を推定に用いる方式を提案する.微細構造のぼやけ度(Blur)指標を定義し,3 倍高速PI 画像を入力とする提案方式の画質改善性能の評価を行った.その結果,単一のCNN を用いるよりも低いBlur を維持し,フルサンプリング画像に相当する信号対雑音比+70%を超える性能を確認した.

功績賞受賞記念論文
  • 田中 利恵, 真田 茂, 谷 徹, 米山 努
    原稿種別: 功績賞受賞記念論文
    2023 年 41 巻 2 号 p. 88-91
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2024/01/31
    ジャーナル 認証あり

    日本医用画像工学会功績賞の受賞対象となった「広視野X 線動画撮影・解析システム」は,動画対応フラットパネルディテクター(flat-panel detector: FPD)を用いて,呼吸状態を連続的に撮影し,得られた胸部X 線動画像を対象に,横隔膜・胸郭・肺内構造物の動きや,呼吸や肺血流による肺野内の濃度変化を定量化・可視化するものである.産学官共同研究による動物実験や初期臨床研究を経て,2018 年11 月に実用化された.2023 年2 月現在,国内約70 施設で稼働しており,各種機能診断における有用性が数多く報告されている.本稿では,一般撮影室での肺機能評価を実現した「広視野X 線動画撮影・解析システム」の概要と今後の展望を示す.

日本医用画像工学会
編集後記
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