Medical Imaging Technology
Online ISSN : 2185-3193
Print ISSN : 0288-450X
ISSN-L : 0288-450X
37 巻, 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
特集/医療ビッグデータの利活用を目指した 医学系学会とAI画像解析研究者との連携
サーベイ論文
  • 原口 亮
    2019 年 37 巻 2 号 p. 95-106
    発行日: 2019/03/25
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー

    心臓の特徴は,自ら能動的に変形運動をし,かつその変形運動自体が全身への血液の拍出という機能に直結していることである.したがって,心疾患の診断には形態と機能の双方の情報が必要である.医用画像工学分野においても,動き続ける対象から空間情報・時間情報・機能情報を安定的に取得する取り組みが続けられた結果,臨床においてマルチモダリティーによる形態と機能の包括評価がなされるようになってきた.本稿では,心臓を対象としたイメージング技術と解析技術とを概観した上で,臨床応用と将来展望について述べる.

研究論文
  • 畠野 和裕, 村上 誠一, 植村 知規, 陸 慧敏, 金 亨燮, 青木 隆敏
    2019 年 37 巻 2 号 p. 107-115
    発行日: 2019/03/25
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー

    骨のおもな疾患として,骨粗しょう症が挙げられる.骨粗しょう症に対する画像診断は有効であるが,医師の負担増加や経験差による診断結果のばらつき,病変部の未検出等が懸念されている.そこで本稿では,指骨computed radiography(CR)画像から骨粗しょう症の識別を行い,医師に提示するための診断支援手法を提案する.提案手法では,畳み込みニューラルネットワークの一種である,Residual Network (ResNet)を用いた識別器を構築し,骨粗しょう症有無の識別を行う.ResNetへの入力画像には,CR画像から生成した画像を用いる.本稿では,3種類の入力画像を提案し,各画像で学習および,識別の評価を行う.実験では,101症例に対し提案手法を適用し,receiver operating characteristics(ROC)曲線上のarea under the curve(AUC)値を用いて評価したところ,最大で0.931という結果を得た.

講座
  • 増谷 佳孝
    2019 年 37 巻 2 号 p. 116-120
    発行日: 2019/03/25
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー

    生体内に豊富に含まれる水分子の拡散は,これを拘束する微細構造の特徴を反映している.拡散MRIは,単一あるいは異なる複数の撮像設定による拡散強調撮像手法およびそのデータの総称であり,特に脳神経領域の生体構造の可視化や定量化において必要不可欠である.よく知られた拡散テンソル撮像法のみならず,さまざまな撮像法により,生体構造の新たな情報がもたらされる.本稿は3回にわたる拡散MRI講座の第1回として,拡散強調像の基礎から信号値モデルとそのパラメーター推定を含む拡散MRIの概要を解説する.

編集後記
feedback
Top