Neurologia medico-chirurgica
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38 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 渡辺 美喜雄, Mamoru DOI, Kazuhiko SASAKI, Akira OGAWA
    1998 年38 巻2 号 p. 75-82
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    ウシ中大脳動脈ring状標本を用いて等尺性収縮実験を行った。protein tymsine kinase(PTK)inhibitorのgenisteinとtyrphostinはhigh K+ 又はcaffeineによる収縮をほとんど抑制しなかったが、receptorを介する5-HT、PGF2α、ET1、TXA2の収縮や、直接PKCを活性化するPDAやOAGによる収縮を用量依存性に抑制した。一方、phospho-tyrosineの脱リン酸化を抑制するpervanadateは、5-HTやPGF2αの収縮を著しく増強した。以上の結果、受容体刺激やPKCの活性化で起る収縮はPTKによるリン酸化により著しく増強されている事が示唆された。
  • 佐々木 尚, Satoru KADOYA, Hideaki IIZUKA
    1998 年38 巻2 号 p. 83-89
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    本邦正常成人における頚椎脊柱管の前後径をフィルム一焦点間距離1.5mで撮影した頚椎側面像で計測した。対象は男性505例(15-84歳、平均46歳)、女性492例(15-80歳、平均45歳)である。平均値は第4頚椎レベルで最小で、15.2±1.5mmであったが、第4、第5頚椎間には優位差を認めなかった。下限値は第4、第5頚椎レベルで12.2、12.3mmで、この値以下では頚髄症が発症する危険性が高いと考えた。男女差は男性が女性より平均0.8mm優位に広かった。年齢別に比較すると性差は無く、若年者で広かった。頚椎症性変化は50代で40.1%、60代57.7%、70代76.6%に認められ、男性に高頻度であった。後縦靭帯骨化症は2.1%に見られた。
  • 若林 礼浩, Mitsuo ISONO, Shigeaki HORI, Kazunari OKA
    1998 年38 巻2 号 p. 90-94
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    症例は、47歳女性。3年前より感情の起伏がはげしくなり、徐々に増悪してきたため当科受診。来院時、頭重感、感情失禁、そううつ状態みられたが、神経学的異常はみられなかった。CT、MRIでは、第3脳室にcystがみられ、水頭症をきたしていた。このため、入院し、脳室鏡によるcyst開放術を施行。cystは、視床間橋から発生したneuroepithelial cystであった。術後、症状改善し、2週間後に退院した。
    視床間橋から発生したcystは例がなく、文献的考察を加え報告する。
  • 山田 正三, Yuzo ENDO, Takanori HIROSE, Koji TAKADA, Masaaki USUI, Mitsuru ...
    1998 年38 巻2 号 p. 95-99
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    術後5年以上生存する多形神経膠芽腫は極めて希で、またこれら長期生存例の死亡時の病理組織学的所見に関する報告も希である。今回我々は、術後6.5年後に頭部外傷で死亡し剖検を施行した多形神経膠芽腫の一例を文献的考察を加え報告した。症例は左片麻痺を主訴とした54歳男性。頭部CTで右前頭葉に嚢胞性病変が認められたため、嚢胞壁を含め肉眼的全摘出術を施行。病理所見は多形神経膠芽腫。術後は頭部照射とインターフェロンーβ療法が行われた。その後照射によると思われる痴呆が進行、階段より転倒し死亡。剖検脳は外傷による脳出血と浮腫を認め、腫瘍切除部周囲は照射によると思われる壊死細胞と血管の硝子化のみで腫瘍細胞は認められなかった。
  • 高野 晋吾, Tooru MARUNO, Shizuo SHIRAI, Tadao NOSE
    1998 年38 巻2 号 p. 100-103
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    症例は59歳の女性。3年来の左顔面痙撃と耳鳴を主訴に来院した。MRIでは左小脳橋角部にクモ膜嚢胞を認め、嚢胞により左前下小脳動脈の正中部への偏位を認めた。左後頭下開頭によりクモ膜嚢胞の開放および第7、8神経と前下小脳動脈の神経血管減圧術を施行し、顔面痙撃および耳鳴は消失した。顔面痙撃の原因として小脳橋角部のクモ膜嚢胞の報告は稀であるが、嚢胞により第7神経と前小脳動脈が偏位することにより、間接的に第7神経が圧迫を受けることが原因で、嚢胞の開放に加えて神経血管減圧が症状の消失には重要であると考えられた。
  • 渡辺 明良, Ryoji ISHII, Hironari OKAMURA, Teruo SHIRABE
    1998 年38 巻2 号 p. 104-106
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    頭蓋底の骨髄内に発生した比較的稀な非特異的慢性炎症性肉芽腫の2症例を経験し、その病理所見とMRI所見とを比較検討したので報告した。症例1の経過は短く、病変はMRIのT2強調画像で等信号を示し、比較的軽度の繊維性組織の中に多数の炎症性細胞の浸潤を認める病理所見であった。一方、症例2の経過は長く、病変はMRIのT2強調画像で低信号を示し、組織は繊維芽細胞が多数認めらる中に軽度の細胞浸潤を認めるのみであった。肉芽腫内の繊維成分の増加がT2強調画像での低信号化の原因と考えられた。よって肉芽腫の場合、臨床経過に従いMRIの信号強度が多様になることを念頭に置き、他の悪性腫瘍を鑑別する必要があると思われた。
  • 古田 茂, Takao HATAKEYAMA, Osamu NISHIZAKI, Shinya FUKUMOTO
    1998 年38 巻2 号 p. 107-109
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    Supracollicular arachnoid cystの一例を経験し、治療に際し神経内視鏡が有用であったので報告した。症例は12歳女児、早朝に増悪する頭痛を主訴に来院。両側うっ血乳頭を認めた。CTでは四丘体上部に髄液と同等なdeusityで、造影剤によるenhanceを受けないcystic lesionを認めた。MRIでもcystは髄液と同等な信号強度を示した。Supracollicular arachnoid cystの診断で定位的cyst穿刺によるcystperitoneal shuntを計画した。術中、定位的手技のみではcyst wallが解放できず、神経内視鏡を用いてcyst wallを開放した。術直後より頭痛は消失し、cystの大きさも縮小した。
  • 守山 英二, Hiroichi BECK, Keiichi ISEDA, Nobuyuki SAITOH, Masaru SAKURAI, ...
    1998 年38 巻2 号 p. 110-115
    発行日: 1998年
    公開日: 2006/03/30
    ジャーナル フリー
    3例の三角頭蓋患者の手術例を報告し、本症に対する手術治療の理論的背景と、実際の手術手技について考察した。三角頭蓋児は前額部の突出が特徴的であるが、前頭縫合のみならず前頭蓋底の縫合にも早期融合が存在し、前頭蓋底の形成不全も伴っている。従って、治療に際しては前頭縫合の離断のみでは不十分であり、前頭蓋底の拡大を図る必要がある。諸家によって考案、改良されたlateral canthal advancementとradical forehead remodelingがこの目的に適しており、今回の3例でも満足すべき結果を得た。年長児の方が手術の安全性は高いが、頭蓋形状の正常化、さらに眼窩変形による視機能異常の予防などを勘案し、生後3~6ケ月の手術が望ましい。
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