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中村 馨, 柴田 直哉, 松永 克志, 山本 剛久, 幾原 雄一
セッションID: 1C34
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
本研究では任意に粒界性格を制御できるアルミナ双結晶を用いた実験と理論計算を併用し、高温クリープ特性を最も効果的に抑制するドーパントであるLuの粒界偏析挙動の解析を行った。アルミナ双結晶は拡散接合(1500℃,10時間,大気中)により作製した。今回はCSL対応粒界のΣ13に分類されるpyramidal twin粒界を作製し、高分解能電子顕微鏡観察及び第一原理計算により構造を決定した。また格子静力学法によりLu粒界偏析挙動を評価した所、Luは粒界コアの特定のサイトに優先的に偏析する事が示唆された。
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柴田 直哉, ペインター ゲイル, ペニークック ステファン, ベッカー ポール
セッションID: 1C35
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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窒化珪素セラミックスの特性は、焼結助剤として添加する添加物(主に希土類元素)の種類により大きく変化することが経験的に知られているが、添加物効果の原子レベルの起源は未だ明らかとなっていない。そこで本研究では走査型透過電子顕微鏡法(STEM)を用いて、粒界アモルファス層中の添加元素位置を直接観察し、その効果の原子メカニズムを解明することを目的とした。 STEM Z-contrast法による粒界構造観察により、La原子は結晶/アモルファス層界面に優先的に偏析することが明らかとなった。詳細に偏析サイトを解析したところ、第一原理計算により予測された表面吸着サイトと本観察結果は良い一致を示した。このようなLa原子の結晶粒表面での挙動が、特定の結晶面の成長を著しく阻害し、非常に異方性の強い結晶粒成長挙動を引き起こす起源であると考えられる。
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溝口 照康, 佐々木 健夫, 田中 真悟, 松永 克志, 山本 剛久, 香山 正憲, 幾原 雄一
セッションID: 1C36
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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Cu/Al2O3(0001)界面の強度,化学結合およびO-K ELNESの第一原理バンド計算を行った.界面原子配置の違いに起因した界面強度の違いを化学結合の視点から解析した.ELNESの計算を行い,O-K端前部に現れるピーク形状が化学結合と密接に関係していることを明らかにした.
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高橋 明賢, 青木 由紀彦, 平野 孝之, 大石 克嘉
セッションID: 1D17
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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Ca12Al14O33組成となる比率をもつY2O3-CaOを焼結助剤として添加して焼結させたAlNセラミックスの焼結挙動と熱伝導率を,収縮率,密度,XRD,SEM観察とレーザーフラッシュ法により調べた。AlNの収縮率は,熱処理温度の上昇に伴い大きくなる傾向うを示したが,Ca12Al14O33の融点と推定される温度において急激に上昇する傾向も示した。しかし,この温度では完全な緻密化にはほど遠い結果であった。また,この温度領域では,AlNの格子定数c軸は,温度の上昇にともない減少する傾向のみを示した。
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李 鋭星, 唐 清, 殷 シュウ, 佐藤 次雄
セッションID: 1D18
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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According to both the first principle and materials chemistry, an innovative method for fabricating of the Ca1-xSrxTiO3 ceramics was investigated. Ca1-xSrxTiO3 was sintered at temperatures as low as 980 Degree C by adding 1.0 wt % Li2Si2O5 without forming a grain boundary phase. It was considered that the sintering was promoted by self-accelerated diffusion due to the formation of point defects caused by doping with Li2Si2O5. Consequently, a new concept of non-stoichiometrically activated sintering, which is enhanced by point defects without the help of a grain boundary phase, is systematically studied for the first time in the Ca1-xSrxTiO3- Li2Si2O5 system.
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安岡 正喜, 白井 孝, 西村 ゆつき, 長岡 孝明, 渡利 広司
セッションID: 1D19
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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本研究ではチタン酸バリウム/ホウ酸バリウム系を用いて液相焼結を行ったときに、大きなエネルギーを時間制御して試料に投入し加熱条件を制御する方法とマイクロ波の投入エネルギー量を電圧、電流を制御することによって出力を制御して試料に投入し、加熱条件を制御する方法の2種類の方法で昇温条件等の加熱条件を同じにして試料の焼成を行い、使用エネルギーの効率について検討を行った。その結果、両者の間で液相生成温度付近を境に焼結挙動に違いが認められた。
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杵鞭 義明, 石黒 裕之, 渡利 広司
セッションID: 1D20
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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チタン酸バリウムの緻密厚膜(膜厚30μm)を1000g(g:重力加速度)を加えながら遠心焼結により成膜した。チタン酸バリウム微粉末(粒径1μm)を原料とし、フッ化リチウムを粒成長促進剤として添加した。厚膜は、スクリーン印刷により基板にパターニングし、その後焼結させた。フラックス添加量の増大により、粒成長は著しく促進されることを確認したが、通常の焼結では、粗大な気孔を除去することが困難であった。一方、遠心焼結では、非常に緻密な膜を成膜することが可能であり、その表面も比較的スムースで、三重点等でのフラックス偏析も少なかった。これらの遠心焼結膜の特徴は、加熱中の粒子再配列の促進に起因しているものと考えられた。
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梅本 歩, 加賀田 元, 松原 信次, 原 一雄, 中島 邦彦
セッションID: 1D21A
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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導電性を有する金属(Mo)から徐々に非導電性のSiO2へと変化する傾斜機能材料(FGM)の材料プロセス解明を行い、導電性と耐熱性の双方が要求される小型高輝度放電灯に応用する試みを行なった。さらにFGMが発光体構造に与える影響度を評価し、FGMの素材に求められる特性を調査した。完成した放電灯の評価結果として、FGMを用いて構成された放電灯は、ランプ点灯による100Kの急峻なヒートサイクルを繰返し受けてもその気密性を維持し、金属とガラス界面の熱膨張差に起因するトラブルを一掃する結果となった。これは、傾斜機能材料がシール機能と導通機能を果たしながら、同時に金属とSiO2の熱膨張差による応力を緩和した結果であり、本研究におけるFGMが機能材料として効果的に作用していることが確認された。
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牧谷 敦, 田中 諭, 加藤 善二, 内田 希, 木村 恒久, 北澤 宏一, 植松 敬三
セッションID: 1D23
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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これまで我々は回転磁場を用いることで、c軸配向酸化亜鉛セラミックスの作製に成功し、報告してきた。一般に成形体段階での微小な粒子配向が、焼成に伴い発達し、高配向焼結体が作製可能である事が知られている。本発表では種々の条件で作製した成形体を焼成し、XRDを用いて評価する事により、成形体の配向度が焼結体の配向度に及ぼす影響を報告する。
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花尾 昌昭, 浅岡 裕史, 林 秀考, 岸本 昭
セッションID: 1D24
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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セラミックスの製造において異常粒成長は、焼結の際の緻密化や焼結体の構造特性に悪影響を及ぼす。そのため、異常粒成長を抑制するのに、不純物を添加する方法や焼結時の温度や保持時間の制御による方法などがある。今回の実験では、初期粒径が異なる2つのMgO粉末A(初期粒径:0.05μm)とB(初期粒径:0.2μm)を種々の割合で混合し、その混合MgO粉末の成形体の常圧焼結時とHIP時の粒径の違いを光学顕微鏡により観察し、粒径分布を比較した。その結果、常圧焼結した状態では、B粉末の混合割合が増加するにつれて試料の平均粒径が増加した。一方、常圧焼結した試料にHIP処理(195MPa)を施すと、B粉末が全く含まれていない試料が最も粒成長していた。このことから、初期粒径が異なる2つの粉末の混合試料にHIP処理を行うことによって粒成長抑制効果があるのではないかと考えられる。
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横田 耕三, 山本 高広, 品川 一成
セッションID: 1D25
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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不純物を微量含有するアルミナ粉末の焼結特性に及ぼす粉末粒子径分布の影響を調査した。対数正規分布において、平均粒子径を0.53μmで一定とし、幾何学標準偏差σ=1.2_から_2.0で整理した粒子径分布を有する高純度アルミナ粉末にSi/Al=500ppm、Ca/Al=50ppmを添加し、焼結体の緻密化及びin-situ板状粒成長挙動について検討した。緻密化はσが大きくなるとともに低下した。板状粒子は、σ=1.2以下での生成は認められなかったが、σ>1.2ではσが大きくなるにしたがって生成数及び粒子径は増加した。粉末粒子径分布は緻密化だけでなく、板状粒子の生成及び成長にも影響を及ぼすことが明らかになった。
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田中 諭
セッションID: 1D27
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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磯部 敏宏, 亀島 欣一, 中島 章, 岡田 清
セッションID: 1D29
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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押出成形のような収縮流れでは,流体が流れ方向に大きく伸長する現象が知られている.このとき流体中に第二相が存在する場合,第二相も押出方向に大きく伸張する.この現象を利用し,アルミナペーストに可塑性の造孔材を混合し押出成形することで,一方向に配向した気孔を有する多孔質アルミナを作製した.得られた多孔体の気孔率は造孔材の添加量に比例し増加した.押出前のペーストには0.1 – 150μmの造孔材がランダムに分散していたが,得られた多孔体は直径0.4μmと70μmの気孔が押出方向に配向して存在した.多孔体は従来の多孔体に比較して高い流体透過性を有していた.
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高原 将人, 東和田 剛司, 浅岡 裕史, 林 秀考, 岸本 昭
セッションID: 1D30
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
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超塑性発泡体の閉気孔を分散させ、複数の閉気孔をもつセラミックス発泡体を作製する。気孔の微細化により、高強度かつ低熱伝導率を合わせもつセラミックスが期待できる。母体に3YSZ、発泡剤としてβ-SiCを使用した。メチルセルロース溶液(有機バインダー)にβ-SiC粉末を混合、攪拌し、薄く引き伸ばし、SiC分散シートを作製した。あらかじめ型取りをした銅板上で引き伸ばすことで型通りの形状をもつシートが作製可能となり、このシートのパターンにより気孔の位置や大きさを制御する。SiC分散シートを母体に入れ、成形後に焼結させ発泡体を作製した。
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松澤 菜々子, 小林 亮太, 多々見 純一, 脇原 徹, 米屋 勝利, 目黒 竹司
セッションID: 1D31
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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押出成形法によって作製されたSiC多孔体の焼結収縮挙動をレーザー変位計で測定した。その結果、1700℃まで熱膨張以外の膨張が確認され、その後、わずかに収縮した。また、SiC多孔体の焼結収縮挙動は雰囲気に依存した。これは、SiO2の揮散やSiCの蒸発凝縮過程の差異によるものと考えられる。微構造も焼成雰囲気に依存して変化する様子が確認された。
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平田 好洋, 田畑 周平, 日高 宣浩, 中本 健介, 鮫島 宗一郎
セッションID: 1D32
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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pH 5の0.05-0.6 M-R(NO3)3(R=Yb, Y, Gd, Sm, Nd, La)水溶液中で、800 nmのα-SiC粉体と30 nmのβ-SiC、焼結助剤の200 nmのアルミナ粒子を混合した。得られた成形体を、アルゴン中、39 MPa、1950℃で加圧焼結した。イオン半径の小さいYb, Y, Gdの添加がSiCの緻密化と微細組織の実現に有効であった。30 nm SiCを15 vol%以上含む焼結体(Al2O3-Y2O3系助剤)の曲げ強度は1GPaに達した。これらの結果をSiC成形体とSiO2-R2O3系液相の化学反応性及び生成する欠陥サイズに基づいて考察した。
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前川 拓哉, 中村 絵美, 白井 健士郎, 山本 武志, 大柳 満之
セッションID: 1D33
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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これまでの研究において、積層無秩序構造を有するSiCナノ粉末をパルス通電焼結した場合、構造の秩序化に伴って、焼結・緻密化が進行することがわかっている。また、少量の窒化アルミニウム(AlN)が含まれる場合に、無添加のものに比べて秩序化が促進されることも解ってきた。一般的に、AlNはSiCと広い組成域で固溶体を形成し、AlNの量によっては、生成物の物性に大きく影響を与える。そこで本研究では、メカニカルアロイング(MA)法によって積層無秩序構造を有するSiC-AlN粉末を作製し、AlNがSiCの焼結に及ぼす影響を検討すると共に、SiC-AlN固溶体の電気及び熱的特性を評価した。
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風木 仁志, 三木 俊克, 甲斐 綾子
セッションID: 1D34
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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我々は放電プラズマ(SPS)焼結法を用いることにより窒化アルミニウム(AlN)を1200℃という低温で焼結できることをすでに報告したが、AlN焼結体の諸性質とSPS焼結条件との関係には未解明の点が多かった。そこで今回、AlN粉末を1100_から_1300℃の温度範囲でSPS焼結し、AlN焼結体の諸性質とSPS焼結条件との関係を調べた。特に、SPS焼結に特有なパルス電流が焼結体の諸特性に及ぼす効果について詳しく検討したので報告する。講演では、パルス電流と焼結プロセスの関係などをもとに、AlNの低温SPS焼結の機構などについても議論したい。
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西村 聡之, XU Xin, 廣崎 尚登, 山本 吉信, 田中 英彦
セッションID: 1D35
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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市販のサブミクロン窒化ケイ素粉末に焼結助剤としてイットリアを混合した粉末に、粉砕助剤として金属アルミニウムを添加し、高エネルギー粉砕処理を行ったところ、粉砕が進行し、微粉末が得られた。この粉末を、大気中熱処理することにより、金属アルミニウムを酸化した後、放電プラズマ焼結法を用いて、窒素雰囲気中で焼結を行った。低温・短時間で焼結を行うことにより、ナノレベルの粒子からなる焼結体を作製することができた。
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xin xu, Toshiyuki Nishimura, Naoto Hirosaki, Rong-Jun Xie, Yoshinobu Y ...
セッションID: 1D36
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
Si3N4/5-wt% carbon nano/nano-composite was successfully fabricated for the first time by high-energy mechanical milling followed by spark plasma sintering. The milling promoted the amorphization of starting powders; most of the carbon particles were transformed into nano-size and embedded in the amorphous phase. This, combined with low sintering temperature and rapid densification rate, prevented the reactions between carbon and other starting powders, leading to a nano/nano composite microstructure. The nano-sized carbon grains with average diameter of about 10 nm were homogeneously dispersed in nano-sized (about 70 nm) silicon nitride grain boundaries. The hardness of obtained nano-ceramics is comparable with that of conventional silicon nitride, whereas Youngs modulus is significantly decreased.
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吉川 英見, 櫻井 修, 大澤 栄也
セッションID: 1E21
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
学術研究において、文献調査は非常に重要である。学生実験においても同様で、レポートの考察などを書く際には欠かせないものである。これまで参考となる資料は教科書や図書館などにある本が主であった。しかし最近はインターネットの発達により、web上の情報検索が容易になったため、そこから情報を得る学生が多くなった。本や論文などは通常信頼のおけるものとして扱うが、web上の内容は出典や著者があいまいな場合が多く必ずしもそうはいかない。そのため、なんでも鵜呑みにしてしまう多くの学生にそのことを教育する必要性が生じた。そこで、学部3年生に対して「インターネットを用いた情報検索」と題した講義を行った。この内容と反省点について発表する。
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樽田 誠一, 清野 竜太郎, 榊 和彦, 佐藤 敏郎, 高瀬 達夫, 土田 暎子, 錦織 広昌, 榮岩 哲二, 番場 教子, 辺見 信彦, ...
セッションID: 1E22
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
大学などの高等教育機関での環境教育・研究は、重要な社会貢献の一つである。これを大学の組織全体で行うには、ISO14001の認証取得が有効な手段である。現在、約40大学で、ISO14001認証取得しており、それぞれの大学が独自の活動を行っている。そこで本調査はISO14001認証取得してEMS活動に実績のある20大学(本学含む)の取り組みや成果あるいは実情を実地調査し、大学における環境教育の現状と課題についてまとめた。この調査を通して、各大学でさまざまな工夫をこらしてEMS活動を行い、学生への環境教育に努力してきていることがわかった。そのなかからみえてきたのは、学生への教育的効果,特に環境マインドの向上・育成,に非常に有効なのは、座学的な講義ではなく、学生自ら参加しておこなう実践活動であった。
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櫻井 修, 大澤 栄也, 吉川 英見
セッションID: 1E23
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
我々はこれまでに、創造実験と呼ぶ創造性育成を目指す学生実験に取り組み、学生が自ら問題発見し、解決する能力の育成に取り組んできた。具体的には最初に取り組む基本的な実験を通じて、様々な現象や問題点を明らかにし、これを解決するための創造実験を実施し、得られた成果の発表を行った。また、学生実験を通して、学生の知的好奇心を刺激し、自己学習意欲を向上させ、達成感が得られる様に試みた。しかし、好奇心に基づいた自由な問題設定では、必ずしも十分な達成感が得られないことがわかった。そこで、実験目標を具体的に明示し、問題解決に競争的要素を導入することにより、より効果的な問題解決のための取り組みと達成感が得られることが明らかとなった。
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大柿 久美子
セッションID: 1E24
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
近年、社会における環境意識は高まりを見せているが、どの程度個人の行動に反映されているかという解析は必ずしも進んでいない。
本研究は主婦及び大学院生等への環境意識教育を行なった過程で、セラミック材料のリサイクルについて一般に提供されている情報も乏しく、市民の環境意識の中で低い地位にあることに言及する。さらに循環型社会を構築する上で、セラミック業界および一般市民の意識と行動の改革を目指した教育が必要であることを提言する。
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篠崎 和夫, 桜井 修
セッションID: 1E25
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
創成科目あるいは創造性育成科目という名称が社会的に一般化する前から、東京工業大学では学生の創造性を育むことを意識した授業科目を設置してきた。この流れは、広義にとらえると、明治14年の建学の理念に遡るし、エポック的な例としては、ロボコンの前身となった森政弘東工大名誉教授の授業(昭和56年)などがある。最近では、新入生が実際に研究室に出かけて先生と手を動かす研究室体験型授業(Fゼミ:平成7年)など、様々な授業があるが、その全貌は明らかではなかった。我々は、平成15年7月に、東工大全教官を対象に創造性育成科目の実施状況やその授業の特徴、受講学生の評価等を問う大規模なアンケート調査を実施した。本報告では、この調査の結果をもとに、東工大における創造性育成科目の実績や、現状について報告するとともに、無機材料工学科の創造性育成科目と機械系の創造性育成科目の比較を試みる。
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竹上 弘彰, 藤 正督, 高橋 実
セッションID: 1E26L
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
ゲルキャスティングによるその場固化を用いたセラミックス成形は、成形の自由度が高くニアネットシェーピングが可能である等の利点がある。さらに、固化過程でスラリー中に気泡を導入することにより、その場固化法の利点を生かしたまま、多孔体化する技術を開発した。多孔体の特性の一つに断熱効果があり、ヒートアイランド対策としての利用が期待されている。本研究では、その場固化法で作製した多孔体の気孔の状態を観察し、断熱効果との関係を調査した。また、有限要素法を用いて、モデル化した箱型試験体において外気温変化に対する内部温度の変化を計算し、多孔体による断熱効果を評価することを試みた。
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一木 智康, 川上 克博, 町田 光義, 林 浩一
セッションID: 1E27F
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
近年の清潔指向の高まりや家事軽減の流れの中で、衛生陶器においても水垢や便の付着、微生物汚れなどの水回り環境でみられる汚れに対して、その防汚性能の更なる向上が強く求められている。そこで、通常の釉薬表面に施す、長期使用における表面劣化の極めて少ない防汚性に優れたガラスコーティング技術を開発した。その結果、従来のそのものより表面エネルギーを著しく小さくすることでき、かつ衛生陶器において重要な水およびアルカリ洗剤に対する化学耐久性も著しく改善された。該技術を搭載した洋風大便器を1999年7月に上市して以来、各方面で好評を得ており、現在では大便器、小便器、洗面器などの新商品の全てに本技術が採用されている。
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末廣 英明, 岡野 聡, 西川 崇, 田中 寿郎
セッションID: 1E29
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
積層構造を持った陶磁器を作成し、焼成時に導入される表面歪を用いた陶磁器の強化について研究を行っている。試料は商用坏土にAl2O3、SiO2を様々な比率で添加し、焼成温度を変化させず熱膨張係数を変化させたスラリーを作成した。これを順番に石膏型で鋳込むことにより積層構造とした。また、比較のため表面の釉薬による強度変化も測定した。その結果、熱膨張係数が商用坏土に比較し5%大きいAl2O3、SiO2を添加した坏土を表面層に用いると、釉薬を用いたものに比べ、40%曲げ強度が増加した。
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増井 敏行, 小薮 和彦, 真山 裕平, 今中 信人
セッションID: 1F17
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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NASICON型構造を有する新規な青色蛍光体を固相反応法により合成した。この蛍光体はPO4四面体とZrO6 八面体が頂点を共有した三次元網目構造を有する菱面体構造の結晶で、編目構造内のすき間にEu2+が入っている。Na+イオン超イオン伝導体(Na Super Ionic Conductor) が同構造をとることから、この構造は一般にNASICON型構造と呼ばれている。走査型電子顕微鏡観察により、この蛍光体は平均粒径0.76 µmの微粒子であり、その発光特性を評価したところ、Eu2+の4f(6)5d(1)→4f(7)遷移に基づく典型的な青色発光を示すことがわかった。
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戸田 健司, 伊藤 豊, 上松 和義, 佐藤 峰夫, 米野 憲
セッションID: 1F18
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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更なる白色LEDの高効率化を考えた場合に、新規なLED用蛍光体の合成が不可欠である。最近、多くの窒化物蛍光体が報告されているが、高圧炉等の高価な製造設備を必要とする。そこで、多様な構造をとるアルカリ土類ケイ酸塩を中心とする新規な希土類イオンを賦活した蛍光体を合成し、LED用蛍光体としての特性の評価を行った。歪んだ発光イオンサイトを持つ共有結合性の高い酸化物母体を選択するという設計指針により、青色LEDの励起によって黄色、緑色、赤色に発光する酸化物蛍光体の開発に成功した。
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町田 憲一, 朴 賢卿, 堀川 高志, 半沢 弘昌
セッションID: 1F19
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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M2Si5N8:Eu2+(M=Ca,Sr)蛍光体を、グラファイト粉末を還元剤に用いた炭素還元窒化法で合成し、これらの青色LEDによる励起、発光特性について調べた。その結果、これらは青色LED(400-470nmの波長の光)により効率良く励起され、600nm前後に強い発光を示すことが明らかになった。これより、安価な炭素粉末を還元剤として、M2Si5N8:Eu2+をより安価に合成できると共に、酸素不純物の低減により、青色LEDを光源とする白色LED用蛍光体として有望であることが明らかになった。
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杉原 洋亮, 早川 知克, 野上 正行
セッションID: 1F20
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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Eu
2+イオンを含有するガラスは可視域でファラデー回転(FR)効果を示すことが知られており、大きなファラデー効果を得るためにEu
2+イオンの高濃度化が課題となっている。本研究では、赤外線集光加熱炉と双ローラーを組み合わせた装置を用いて、Ar雰囲気中溶融と超急冷法によって30mol%以上のEu
2+イオンを含有したAl
2O
3-SiO
2系ガラスを作製した。評価としてXANES解析によるガラス中のEu
2+イオンの定量化と、SQUID磁束計による磁化特性の測定を行った。単位体積当たりのEu
2+イオン数および磁化率について、SiO
2成分による影響を調べた。また、ファラデー回転特性についても報告する。イオン1個当たりの回転角は、これまでに我々が得ている高濃度Tbイオン含有ガラス(V=-166.9 rad./T/m)の約1.2倍高い。
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大木 智晴, 田原 俊介, 中村 淳, 並木 恵一, 大塩 茂夫, 西野 純一, 南部 信義, 齋藤 秀俊
セッションID: 1F21
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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六方晶系
P3に属するSr
7Al
12O
25:Eu
2+蛍光体は波長410 nmの青色発光を示す。Sr
7Al
12O
25:Eu
2+結晶においてSr原子の一部を他元素に置換することで結晶形を維持したまま新しい結晶場が提供され、Sr
7Al
12O
25:Eu
2+蛍光体の青色発光純度を向上させることが可能であると考えられる。本研究では、Sr
xAE
7-xAl
12O
25:Eu
2+(AE=Mg, Ca, Ba)蛍光体を作製し、結晶構造および蛍光スペクトルを調査した。Mg, Ca, Baで一部置換した試料を波長260 nmで励起したところ、それぞれ412 nm、410 nm、406 nmに最大強度を持つ青色発光を得た。
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田原 俊介, 大木 智晴, 中村 淳, 並木 恵一, 大塩 茂夫, 西野 純一, 南部 信義, 齋藤 秀俊
セッションID: 1F22
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
フリー
スプレードライ混合法により作製されたEDTA金属錯体よりAl
2O
3基板上にSr
7Al
12O
25:Eu青色蛍光体を作製することができる。Sr-Al-O:Eu系蛍光体はSr原子に対して原子半径の大きいZr原子を拡散させることで発光波長が短波長側にシフトすることがわかっている。本実験では、発光波長を長波長側にシフトさせることを目的とした。原料中のSr原子に対して原子半径の小さいMg原子を拡散させるために、MgO基板を用いてSr-Al-O:Eu系蛍光体を作製した。作製した蛍光体の蛍光特性を調査した結果、励起波長325 nmにおいて波長460 nm付近にピークを持つ青色発光を示した。
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堀口 治子, 田部 勢津久
セッションID: 1F23
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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蛍光灯、CRT、PDP用蛍光体において、Eu
3+蛍光体は赤色成分を構成するのに必要とされ、広く使われてきた。固体照明デバイスである白色LEDは青色LED+Ce
3+:YAG蛍光体型が主流であるが、赤色演色性が良くないという問題点がある。そこで赤色成分を補う方法として赤色発光を示すEu
3+蛍光体を添加することが考えられる。Eu
3+イオンは波長400nm、460nm、520nmに励起バンドがあり、これはそれぞれ市販の紫LD、青色LED、緑色LEDの中心波長と等しい。そこでこれらLD、LED、積分球を用いて、簡単かつ安価な量子収率の測定が可能であると考えた。青色LED励起で求められた量子収率は50-70%程度であった。
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中屋敷 建介, 山下 尚宏, 後藤 克彦, 植田 和茂
セッションID: 1F24
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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フラットディスプレイなどで使用されている蛍光体は高輝度で発光するRGBの三色が必要不可欠である。またそれに加え、劣化しにくい物質の使用も重要になっており、化学的に安定な酸化物蛍光体に注目した。最近では、ペロブスカイト関連構造を持つ酸化物は希土類や遷移金属を添加した蛍光体が報告されている。今回本研究では同じペロブスカイト関連構造を持つSr
3Sn
2O
7へ希土類のSmを添加することで高輝度発光する新規赤色蛍光体を見出した。そこで、その蛍光特性について報告する。
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後藤 克彦, 山下 尚宏, 中屋敷 建介, 植田 和茂
セッションID: 1F25
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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一般にTbイオンは緑色の発光中心になるということが知られている。ペロブスカイト構造をとるSrSnO3にTbを添加すると緑色発光を示すがその強度はかなり小さい。そこで、{(Sr
1-yMg
y)
1-xTb
x}SnO
3 (x=0.001-0.1、y=0.01-0.4)を作製し、その蛍光評価を行った。
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前田 剛志, 山下 尚宏, 後藤 克彦, 中屋敷 建介, 植田 和茂
セッションID: 1F26
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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酸化物蛍光体であるEu添加Sr
2SnO
4は赤色の蛍光を示すが、その蛍光強度は極めて弱い。われわれは、このEu添加Sr
2SnO
4に対してさらにTiを添加することで蛍光強度が強くなることを見出した。そこで本研究では(Sr
1-xEu
x)
2Sn
1-yTi
yO
4を合成し、その蛍光特性について調べた。実験の結果、Eu
3+とTi
4+を同時に添加したサンプルに関しては、Ti関連の欠陥によるブロードな蛍光が410nm付近に現れ、Eu
3+イオンの
5D
J-
7F
J遷移による鋭い蛍光が590nm付近に観察された。一方、Eu
3+のみを添加したサンプルは、Eu
3+とTi
4+を同時に添加したサンプルと比べ、Eu
3+の蛍光を明瞭に示さなかった。
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Chii-Shyang HWANG, Chih-Chin YAO, Li-Te CHENG, Kuo-Chang YU
セッションID: 1F28
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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The development of white-light LED in near-UV region with phosphors is one of the significant topics recently. However, the efficiency improvement at red interval is specially emphasized. In this study, SiO3-based phosphors doped by Eu3+ was synthesized via sol-gel method. Effects of calcinations conditions, contents of Eu3+ on microstructure and photoluminescence ( PL ) properties by 383nm pmping source of synthesized phosphors were investigated. The results shows the absorption or exaction wavelength of MgSiO3:Eu3+ phosphors is between 350~420nm as the emission peak is at 613nm. Relative emission intensity of MgSiO3:Eu3+ phosphors increased with the increase of the holding time for calcinations and the contents of Eu3+ doped, decreased after grinding process.
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大塚 雄一, 藤原 忍
セッションID: 1F29
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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希土類ドープ蛍光体の研究において,励起スペクトルの制御が注目されている。その際,ホスト結晶の選択が重要となる。本研究では,オキシアパタイト型結晶において励起波長の長波長化を目指して実験を行った。粉体およびゾル_-_ゲル薄膜を作製し,XRD,分光透過率,発光及び励起スペクトルにより評価を行った。ランタンオキシアパタイトをホストとした場合,Eu(III)の赤色発光(613nm)における最強励起波長は270nmであることがわかった。さらに,Laよりも小さい金属イオンを含むオキシアパタイトの発光特性を検討した。
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徳毛 一晃, 藤原 忍
セッションID: 1F30
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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ゾル_-_ゲル法により,Eu(III)イオンをドープしたパイロクロア型Y
2Sn
2O
7薄膜を作製し,そのフォトルミネセンス挙動を調べた。XRD,HRTEMおよびXPS分析から,前駆体膜を1000℃で熱処理すると高い結晶性を有する単相のY
2Sn
2O
7薄膜が得られることがわかった。ドープしたEu(III)の発光スペクトルは,オレンジから赤色の可視光領域において5つの発光バンドが単一励起波長で出現するという極めて特徴的なものであり,色度座標ではピンク色の領域に相当することが明らかとなった。この結果は,一般にシャープな発光を得意とする希土類イオンに対して,ブロードな発光帯をもたらす結晶性ホストが存在することを意味している。
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野間 直樹, 藤井 享子
セッションID: 1F31
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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我々はパターニング可能な蛍光体添加光感応性ゲル膜に関する一連の研究を行っている。本研究では、蛍光体マトリックス材料として広く用いられ、Euイオンの分散性に優れるイットリアに着目し、Euイオンを含む光感応性イットリアゲル膜を作製した。得られた膜は光感応性を有しており、これを利用して微細パターニングが可能であることがわかった。また、作製した膜の蛍光特性についても検討した。
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神 哲郎, 池 波, ヴィクトリオ エリック, 清水 博幸, 矢澤 哲夫
セッションID: 1F32
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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希土類硝酸塩にポリエチレングリコールを添加して水熱処理することにより、ユウロピウム、ツリウム、テルビウム等の3価の希土類イオンを付活した酸化イットリウムナノチューブを合成して、これらの蛍光特性について検討した。水熱処理した後の試料を電子顕微鏡観察したところ、チューブ状の形状を有していることを確認した。粉末X線回折から酸化イットリウムに起因するピークが観察された。ユウロピウム付活酸化イットリウムでは5mol%のユウロピウムを付活したときに最大の蛍光強度を示した。
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清水 博幸, 梅咲 則正, 岡島 敏浩, 神 哲郎, 嶺重 温, 小舟 正文, 矢澤 哲夫
セッションID: 1F33
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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少ない消費電力で駆動する色鮮やかな次世代表示素子の開発のためには、蛍光強度のきわめて高い蛍光体の開発が不可欠である。ここでは62.5SiO2_-_28.25B2O3_-_9.25Na2O3(wt.%)のホウケイ酸ガラスにドーパントとして5Y2O3+0.35Eu2O3(wt%)を添加したサンプルは650℃で結晶化をおこなうことにより蛍光強度が増大することを報告する。さらに、蛍光特性に及ぼすEuの効果を調べるためにSpring8においておこなったXAFSによるEuの局所構造の解析結果についても合わせて報告する。
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曽我 公平, 山田 真義, 松浦 大輔, 長崎 幸夫
セッションID: 1F34
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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バイオイメージングは、医療における診断、予防、治療における重要要素とであるバイオシステムの可視化技術である。現在のバイオイメージングにおける最も重要な課題は発光体の退色防止である。本研究は発光体の退色防止とイメージングにおける光散乱の低減を目的として近赤外励起アップコンバージョン無機発光体をバイオイメージングシステムに導入することにある。アップコンバージョン発光体としてはエルビウムをドープしたイットリアを用いた。無機微粒子であるイットリア粒子をバイオシステムに導入することを目的として、ポリアクリル酸とPEG/ポリアミンブロック共重合体をイットリア微粒子表面に層状に安定に吸着することに成功した。
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加藤 雄三郎, 渡辺 友亮, 松下 伸広, 吉村 昌弘
セッションID: 1G17
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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本研究では、MHz帯域用電源コア材料として有望なフェライト・金属複合材料の開発を行う。Fe金属微粒子(平均粒子径3_から_9μm)を攪拌し分散させた水溶液に、FeCl2水溶液(63mmol/l)とKOH(140 mmol/l)を50mlずつ10分間で滴下し、フェライト被覆を行った。これらを7_から_10 ton/cm2でプレス成型し、内径3mmφ、外径8mmφ、高さ2mmのコアを形成した。フェライト被覆無しのコアは最も低い測定周波数の1MHzで実数の透磁率がμ’=15_から_30であったのに対して、フェライト被覆したFe微粒子で作製したコアではμ’=40_から_60が10MHzまで維持され、高周波特性の改善に成功した。
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Subramani Krishnan Ailoor, Tomoaki Watanabe, Nobuhiro Matsushita, Masa ...
セッションID: 1G18
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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Highly crystalline NixZnyCozFe3-x-y-zO4-δ films (x=0.1-0.4, y=0.2-0.8, z=0.02-0.03) were prepared by spin spray technique at a very low temperature of 900C without any post annealing. The magnetic properties like Hc, Ms and permeability were found to depend widely on the compositional variation of the films. A small addition of Co in the film was found to help in obtaining a high permeability. A maximum real permeability of about 180 and resonance frequency of 80 MHz were obtained for Ni0.17Zn0.6Co0.02Fe2.2O4-δ film.
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大瀧 倫卓, 林 遼
セッションID: 1G19
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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我々は既に、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルトなどの酸化物半導体について、界面活性剤の二分子膜層状ミセルを鋳型とした層状構造酸化物を自己集積的に液相合成することに成功している。なかでも酸化鉄ナノ超格子は、低温でスピン相転移によると思われる特異な磁気特性を示すことを見出している。本研究では、この酸化鉄ナノ超格子のナノ構造について、透過型電子顕微鏡や制限視野電子線回折を用いて詳細に調べると共に、磁場印加により配向試料を作成し、その磁気異方性を低次元ナノ構造の観点から検討した。
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田口 秀樹
セッションID: 1G20
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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固相反応法を用いてCaSmCoO
4を高温で合成すると、K
2NiF
4型のCaSmCoO
4以外に不純物相が常に析出する。ところが金属硝酸塩水溶液にクエン酸とエチレングリコールを加えて加熱すると赤紫色のゲルが得られ、このゲルを大気中900-950℃で焼成するとK
2NiF
4型相のみが析出した。これまでの研究から、CaSmCoO
4は斜方晶系で、5-300Kの温度範囲で常磁性体であり、n型半導体であることがわかった。本研究では、Coの原子価を制御したCa
1+xSm
1-xCoO
4をクエン酸とエチレングリコールを用いて合成し、xの変化に伴う格子定数、電気・磁気的性質の変化を調べたので、その結果について報告する。
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岩永 俊一郎, 大瀧 倫卓
セッションID: 1G21
発行日: 2006年
公開日: 2007/10/24
会議録・要旨集
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ナノサイズの低次元構造を持つ固体の諸物性は、バルク状態と比較して大きく異なる。我々は既に、酸化チタンや酸化鉄などの酸化物半導体について、界面活性剤の二分子膜層状ミセルを鋳型とした層状構造酸化物を自己集積的に液相合成することに成功している。本研究では、この層状酸化物半導体の合成手法を酸化コバルトに適用し、高度な規則性をもつ酸化コバルトナノ超格子が得られる条件を明らかにするとともに、その物性と低次元ナノ構造の関連を検討したので報告する。
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