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島田 玲, 土`山 明, 荒川 政彦, 道上 達広, 門野 敏彦, 松島 亘志, 中野 司
セッションID: R5-13
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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本研究では、神戸大学の2段式軽ガス銃を用い、カンラン岩(長野県鹿塩産)ターゲット(10 x 10 x 3 cm)へおよそ4 km/s で直径1.6 mmのナイロン弾丸を衝突させ、クレーター形成破壊実験を行った。その際に放出される微小な破片はシリカエアロゲル(110 mg/cc)に貫入させることで回収した。エアロゲル中の破片、ならびにエアロゲルに貫入しなかった放出速度の低い破片について、X線CT装置を用いて分析し、3次元形状分布を求めた。これらの結果を、マイクロX線CTを用いて粒子の3次元形状分布が明らかにされている、イトカワのレゴリス粒子と比較した。
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三浦 保範, Gabriel Iancu
セッションID: R5-14
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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太陽系天体物質は、全圏的またな局部的な三状態物質循環の進行段階によって様々な物質や衝突孔を示す。地球惑星の衝突孔構造は、海水地殻圏で形成された固い大陸地殻等の物質解析である。地球外天体を宇宙物質集合体(固体・流体ガス等)による衝突孔なので、多様な衝突孔の形成が観測から報告されている。最近の月・惑星(水星・金星・火星・小惑星等)探査における様々な衝突孔構造は、比較的軟弱地盤による多様性(中央丘欠如)を示す。氷衛星(レア・デオーネ等)の気体固結状表面は、物質の均質性のため、定常的な中央丘も形成されている。
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高木 康成, 野口 高明, 木村 眞, 山口 亮
セッションID: R5-P01
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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NWA 6704は既存のグループに分類されていない分化隕石である。本研究では,光学顕微鏡とSEM-EDSを用いた組織観察,顕微ラマン分光分析,EPMAによる鉱物の化学組成分析を行い,NWA 6704の詳細な岩石・鉱物学的研究を行った。見出された鉱物は,カンラン石,低Ca輝石,高Ca輝石,斜長石,クロマイト,メーリライト,アワルアイト,ペントランダイト,ヒーズレウッダイトである。それらの化学組成はペアとされているNWA 6693とほぼ同じだが,NWA 6704ではKにやや富む斜長石は見出されなかった。また,低Ca輝石のほとんどが低Caピジョン輝石であるNWA 6693とは異なり,ラマン分光スペクトルはNWA 6704の低Ca輝石がほとんど斜方輝石であることを示す。これらのことより,NWA 6704はNWA 6693とよく似た岩石ではあるが,主要な輝石の結晶構造は異なることが明らかになった。
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大西 市朗, 鈴木 俊明, 吉武 美和, 山下 勝行
セッションID: R5-P02
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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本研究では,SEMおよびTEMを用いて,Allende隕石中のcompact type A・CAIの鉱物学・岩石学的特長を調べ,その結晶化プロセスに制約を与えることを試みた。
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今栄 直也, 磯部 博志
セッションID: R5-P03
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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標準的な原始太陽系星雲は0.01~100 Paと予測されるのに対して,原始太陽系で形成したと考えられるコンドリュールの再現実験は主に大気圧で行われてきた.~1Pa程度の水素雰囲気実験よりも天然との一致が高いことが示されていることから,コンドリュールは標準的な星雲圧下で形成したのでなく,大気圧に近い条件で生成した可能性がある(Cohen and Hewins, 2004).しかし,この実験では蒸発に関与する成分(Fe, Si, Mn)のガス分圧が考慮されなかった.これを制御することにより標準的な星雲圧力でコンドリュールがより再現できる可能性がある.コンドリュール形成時の全圧はその成因を探る上で重要である.本研究では,水素雰囲気炉を用いて,準閉鎖系でのコンドリュール再現実験を始めた.予察的な実験では,実験生成物は金属成分が減少していることから,金属鉄成分が蒸発したと考えられる.
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川田 早月, 留岡 和重, 瀬戸 雄介, 木村 眞
セッションID: R5-P04
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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Yamato(Y)-82094隕石は初期にCOに分類されていたが、バルク組成、同位体組成、コンドリュールの粒径が他のCOとは異なることが報告され現在ではunique COもしくはungroupedと考えられている。Y-82094隕石が持つ特徴的な性質を調べることによってコンドライト形成に関する新たな情報を得られると期待できる。本研究ではY-82094隕石の岩石学的特徴と熱変成度の見積もり及びカマサイトの特徴的な組成について報告する。今回の結果から、Y-82094隕石は他のCO隕石に比べて還元的な環境下にあったこと、コンドリュール及びAOA中のオリビンとカマサイトが異なる熱変成履歴を経たこと、特にカマサイトの熱変成履歴は他のCO隕石とは異なることが示唆される。
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土谷 信高
セッションID: R6-01
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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北上山地の前期白亜紀火成岩類は,アダカイト質岩を含まない火山岩類,様々なアダカイト質岩と高Mg安山岩金なる岩脈類,深成岩類からなる.深成岩類は,中心相が典型的なアダカイトからなり,周辺相がよりSrに乏しい花崗岩類からなるアダカイト質累帯深成岩体が主体である.それらには,北上帯東縁の石狩-北上磁気異常帯に沿って南北に帯状に分布するもの(E zone)と,磁気異常帯主要部から西側に離れて南部北上帯の内陸部に分布するもの(W zone)とがある.両者の岩石化学的性質にはわずかな違いがあり,E zoneの花崗岩体はW zoneのものよりも僅かに古い.このことから,沈み込みスラブが時代とともに冷却し,W zoneのマグマはE zoneのものより高圧,含水条件下で形成されたものと思われる.またE zoneの花崗岩体の年代は南に向かって若くなっていると判断される.
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亀井 淳志, 内藤 一樹, 高村 早弥香, 奥澤 康一, 関 陽児, 渡部 芳夫
セッションID: R6-02
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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新潟県金丸地域の白亜紀に活動した優白質花崗岩について発表する.この岩体はA-type花崗岩に共通する化学的特徴を持つが,その組成は著しい分化によって生じた可能性が高い.
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堤 之恭, 横山 一己, Sergey A. Kasatkin, Vladimir V. Golozoubov
セッションID: R6-03
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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極東ロシア、ボズネセンカ帯南部、ウラジオストク周辺より採取した2試料の花崗岩質岩のジルコン年代は427.0 ± 3.1 Ma及び254 ± 3.4 Maを示した。一方、西南日本の舞鶴帯より採取した5試料の花崗岩質岩のジルコン年代は259.0 ± 3.0 Ma、 291.6 ± 4.3 Ma、 294.0 ± 4.5 Ma、 279.7 ± 2.4 Ma及び441.9 ± 2.8 Maを示した。誤差は95 %信頼域 (1.96 σ)を示す。ペルム―トリアス紀花崗岩の年代及びトリアス系の存在は、舞鶴帯とボズネセンカ帯との連続性を示唆する。
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Ganbat Erdenesaikhan, 石渡 明, Orolmaa Demberel
セッションID: R6-04
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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モンゴル・ハンガイ山地のデボン紀付加体にはチャートを伴う緑色岩体が多数存在する。従来、ハンガイ・ヘンテイ帯の緑色岩は海山起源のアルカリ玄武岩とされていたが、今回のウヤンガ村周辺地域の調査によって、緑色岩はソレアイト玄武岩を主体とし、鉄玄武岩を多く伴い、アルカリ玄武岩は産しないことがわかり、新たに鉄ピクライトを発見した。これらの事実は、本地域の緑色岩体が、海山ではなく、ケルゲレン海台のようなLIP起源の可能性が高いことを示す。また、今回発見した高Mg安山岩はシルとして産し、顕著なNbの負異常を示し、スピネルのCr#が高く、讃岐岩に類似する。中新世の瀬戸内火山岩類と同様に、若いプレートまたは拡大境界の沈み込みに関連して形成されたものであろう。
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高橋 栄一, 高 珊
セッションID: R6-05
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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ハワイでは楯状火山の主活動時期にソレイアイト玄武岩マグマが活動する。ハワイソレイアイト初生マグマをMORBと比較するとMgO、K
2O、TiO
2に富む反面、Al
2O
3が少ない。これらはOIB(海洋島玄武岩)の特徴と一致するがハワイソレイアイトはSiO
2に富む事で他のOIB(アルカリ玄武岩)と決定的に異なる。特異な組成を持つハワイホットスポットソレイアイトマグマの生成機構を解明するために高温高圧融解実験を行った。実験に基づいて、ハワイホットスポットにおけるマグマ生成過程、プルーム内部の温度分布、プルームに含まれるエクロジャイト成分の量とその大きさに関して制約を加える事が出来る。プルームは中軸部で融解温度1400-1470℃であるに過ぎず従来の予想より100-200℃低温である。
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木村 純一, Alexey Ariskin
セッションID: R6-06
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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中央海嶺玄武岩や島弧玄武岩の初生マグマ組成推定に関する新しい計算法を提案する.新モデルは熱力学的分別結晶作用モデルCOMAGMAT3.72をバンドルした微量成分組成計算とマントル平衡条件を計算するPRIMACAMC2.00エクセルマクロからなる.
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小松 翔, 大場 司
セッションID: R6-07
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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北八甲田火山群北部,前嶽,田茂萢岳,鳴沢台地において,踏査により構築した地質層序と採取火山岩の全岩および鉱物化学組成分析結果に基づき,マグマ組成の時間変化と分化プロセスを解明した.初期の噴出物は,0.4Ma頃の玄武岩質安山岩である.休止期間を挟み0.2Ma頃に開始した活動では,初期に安山岩マグマが噴出し,その後,低SiO
2の玄武岩質安山岩~玄武岩マグマまで活動が推移する.その後,再び安山岩マグマの活動へ戻る.北八甲田火山群北部のカルクアルカリ系列に属する岩石には,非平衡鉱物組み合わせが認められ,開放系マグマプロセスが示唆される.また,カルクアルカリ系列の組成変化は,安山岩と玄武岩の間で直線的な組成変化を示すことから両者の混合が示唆される.層序に従い化学組成は,珪長質から苦鉄質へ変化する.このことから時間とともにマグマの混合比が変化し,苦鉄質マグマの寄与が増加したと考えられる.
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大場 司, 伴 雅雄, 林 信太郎
セッションID: R6-08
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
会議録・要旨集
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マグマミングリング中の熱平衡により,珪長質マグマでは結晶溶融,塩基性マグマでは結晶化が生じる.機械的混合と均質化の過程では結晶の環境化学組成は変動的である.鳥海山のマグマ混合岩には,これらの過程が斑晶の結晶内部組織として記録されている.珪長質マグマ由来の溶融コアを囲む波動累帯-正累帯マージンには特に結晶の挙動が記録されている.そのマージンの厚さと組成の特徴から,珪長質マグマ中で溶融した結晶が様々なタイミングで結晶化中の塩基性マグマ中に取り込まれ,被覆成長したことがわかる.
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佐藤 昂徳, 伴 雅雄, 大場 司, 林 信太郎
セッションID: R6-09
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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鳥海火山は西暦871年から1801年の間に少なくとも3回のマグマ噴火を起こしている。歴史時代のマグマ噴火噴出物については、先行研究によりマグマ混合によって生成されたと考えられている。噴出物の全岩化学組成は、SiO
2の組成変化図上で一連のトレンドをなす。本研究では、鳥海火山の歴史時代溶岩に含まれる苦鉄質斑晶鉱物の累帯構造に基づいて、マグマ混合から噴火に至るまでの時間スケールの推定を行った。かんらん石斑晶の滞留時間を求めた結果、歴史時代のマグマ混合-噴火の時間間隔はおよそ1ヶ月-4年間の範囲内であると推測できた。
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山口 佳昭, 川嵜 智佑
セッションID: R6-10
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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浅間火山の2004年噴火時には,イオウに富む玄武岩マグマがフェルシックマグマ溜まりへ注入・混合して,大量のイオウを供給した.イオウの高い玄武岩メルト(≤ 2600 ppm S)がカンラン石斑晶に捕獲されている.斑晶中には,メルト包有物と共に硫化物が捕獲されている.1)カンラン石中には,銅とニッケルに富む不混和硫化物液滴が固結したグロビュール(タイプ1)と,ニッケルが高い磁硫鉄鉱(タイプ2)が共に捕獲されている.2)一方,斜方輝石,単斜輝石,斜長石が捕獲する硫化物は磁硫鉄鉱(タイプ3)のみであり,銅,ニッケルが低い.3)石基中および斑晶の反応縁には,上記の3つのタイプのすべてが散在している.タイプ1および2 は玄武岩マグマ起源で,タイプ3はフェルシックマグマ起源である.このメルト包有物と硫化物のデータから.玄武岩マグマが大量のイオウを島弧のフロント火山へ供給すると考えられる.
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池端 慶, 田村 知也
セッションID: R6-11
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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小笠原・硫黄島の西部に位置する旧噴火口(ミリオンダラーホール)では2012年2月上旬以降,泥や噴石を火口周囲に噴出する小規模な爆発現象が繰り返し発生している(気象庁,2013).これらの爆発現象に伴い火口周辺に放出された泥を採取し,その試料の粒径250μm-500μm水洗残渣粒子を実体顕微鏡とSEMを使用して観察した.
試料はいずれも灰色で,その構成物は,遊離鉱物,比較的新鮮な火山ガラス片,変質火山ガラス片,(変質)岩片,黄鉄鉱集合体からなる.SEM観察の結果,比較的新鮮な火山ガラスの表面には,変質によって生じたと思われる小孔がいくつか確認された.以上の結果,全試料はいずれも全体的に変質した粒子からなり,新鮮なマグマに直接由来する粒子は確認されない(池端・田村,2013).したがって,全試料とも火口周辺の既存の火山岩,火山砕屑物やそれらの変質物が水蒸気爆発により放出されたものと考えられる.
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加々島 慎一, 高橋 俊郎, 平原 由香, 仙田 量子, 常 青, 宮崎 隆, 木村 純一
セッションID: R6-P01
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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阿武隈帯,足尾帯,朝日帯には白亜紀~古第三紀深成岩類が広く分布する.加々美(2005)によるNorth Zone (N-zone),South Zone (S-zone),Traditional Zone (T-zone),Sad Zoneの同位体的ゾーン区分の再検討を行う.εHf-εNd図では,εNd-εSr図に比べて狭い範囲にプロットされより明瞭にゾーン区分が可能である.
207Pb/
204Pb-
206Pb/
204Pb図ではトレンドの方向に地域性があるようにみられる.εNd(T)-εSr(T)図では,阿武隈帯は従来通りN-zoneの領域にほとんどが入る.朝日帯はS-zone~T-zoneである.足尾帯は組成範囲が広くSado~T-zoneにまたがり,Sado及びT-zoneの北部ブロック,T-zoneの中部ブロック,S-zoneの南部ブロックの3つに同位体的特徴によって分けられる.
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柚原 雅樹, 水田 史也, 鈴木 啓, 宮﨑 崇大朗
セッションID: R6-P02
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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北部九州白亜紀花崗岩類分布域の東部に分布する杷木花崗閃緑岩について,岩体内の主成分および微量元素濃度分布の検討を行った.杷木花崗閃緑岩は,主に中粒斑状の普通角閃石-黒雲母トーナル岩~花崗閃緑岩からなる.元素濃度分布の検討から,杷木花崗閃緑岩は正規組成累帯構造を示していることが明らかとなった.
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河野 元, 伴 雅雄, 及川 輝樹
セッションID: R6-P03
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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蔵王火山は東北日本フロント沿い成層火山の代表の一つである。蔵王山の最新期活動は約3万年前に始まり現在も継続中である。最新期活動はさらに、駒草平アグルチネート、馬の背アグルチネート、五色岳火砕岩活動期に細分される。このうちの馬の背アグルチネート活動期の層序とマグマ組成時間変化について報告する。
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高野 徹, 伴 雅雄
セッションID: R6-P04
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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東北日本中部に位置する蔵王火山では、約30-10万年前の活動により複数の中規模山体が形成された。これらが現在の山体の主要部を成している。本研究は、その中規模山体の一つである熊野岳山体に注目し、その地質学的・岩石学的特徴に基づき、形成過程とマグマの組成の時間変化について検討を行った。熊野岳山体を構成する噴出物は、熊野岳東部噴出物・熊野岳西部噴出物・熊野岳山頂噴出物・馬の背噴出物の4つに分けられる。まず、熊野岳東部噴出物と熊野岳西部噴出物が形成され、次に熊野岳山頂噴出物、最後に馬の背噴出物が形成された。熊野岳山体を構成する噴出物はカルクアルカリ岩系の安山岩-玄武岩質安山岩であり、上位のものほど SiO
2 量が乏しくなる傾向が認められる。また、ハーカー図上においては、大局的に見れば熊野岳山体を構成する噴出物は一連のトレンドを形成しているように見えるが、詳細に見ると各噴出物に違いが見られる。
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荒井 章司, 干川 智弘, 安東 淳一, 三浦 真, 水上 知行
セッションID: R7-01
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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肉眼で黒色を呈するかんらん石(=黒色かんらん石)がダナイト~ウェールライト(幌満,岩内岳,オマーン)に含まれることがある。黒色かんらん石は粗粒(しばしば>径数㎝)であることが特徴である。相伴うハルツバーガイト中には黒色かんらん石が産しない。鏡下では,黒色かんらん石は微細な(<10μ)のロッド状の黒色包有物を無数に含有する。また,初生的なクロムスピネルの周囲には存在しない。ラマン分光分析によるとこの包有物は磁鉄鉱である。また,常にディオプサイドが伴う。TEM観察では、黒色包有物がかんらん石からの離溶によって形成されたことを示唆する特徴が認められる。包有物の分布はかんらん石の粒界やクラックに関係なく,外部からの酸素の導入による磁鉄鉱の形成は否定される。OH基を含む初生かんらん石からの脱水素過程による可能性が高い。水素は散逸し,検知されない。黒色かんらん石は含水メルトの関与の指示者となりうる。
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松本 一郎, 梅田 知幸
セッションID: R7-02
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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中国地方から近畿地方にかけて分布する超マフィック岩体にはクロミタイトがしばしば伴われている.中国地域にはクロム鉱山がいくつか存在し,超マフィック岩を含めた比較的詳細な記載がなされてきた.また,クロムスピネルの化学組成などから,クロミタイトの成因モデルや鉱床探査モデルが示された.北近畿地方に分布する超マフィック岩についてのクロムスピネルなどの化学組成を議論したものは,中国地方中部の情報と比べて不明な部分が多い.本発表では,中国地方中部~北近畿に分布する超マフィック岩体中のクロミタイトの顕微鏡下での特徴とクロムスピネルの化学的な特徴を明らかにする.クロミタイトは中国地方中部の地域のものがCr#で0.41-0.63であるのに対して,北近畿地方のものが0.38-0.51と明らかに低い.つまり,メルトのAl含有量の差が,全体のCr含有量に影響を与え,壁岩との反応の程度により鉱床規模が決定された.
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石丸 聡子, 荒井 章司, 田村 明弘
セッションID: R7-03
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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オマーンオフィオライトの底部かんらん岩の岩石学的・地球化学的性質を記載した. かんらん岩は片理構造の発達したスピネルレールゾライトであり,角閃岩—かんらん岩境界から離れるに従って片理構造は弱くなる傾向が見られる.境界近傍では蛇紋岩化の程度が高いが,境界から離れるに従って蛇紋岩化の程度は低くなる.かんらん岩中には角閃石(主にホルンブレンド)が普遍的に存在する.境界近傍のかんらん岩中の単斜輝石と角閃石は,軽希土類元素やLIL元素 (Rb, Ba, Sr) に濃集している.境界から離れるに従って単斜輝石中のその濃度は減少し,10 m以上離れた試料では検出限界以下となるが,境界から離れた試料中に観察されるホルンブレンドは依然として高い軽希土類元素やLIL元素の濃度を示す.オマーンオフィオライト底部では,比較的高温状態でH
2O流体が付加され不適合元素の付加が認められた.
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室井 律子, 荒井 章司
セッションID: R7-04
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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かんらん石と単斜輝石からなる岩石の内,ダナイト及びかんらん石クリノパイロクシナイトの鉱物量比はメルトからの単純な結晶集積で説明可能だが,ウェールライトは同じ過程で説明できない.佐賀県高島に産する捕獲岩群中のかんらん石‐単斜輝石岩類は,かんらん石と単斜輝石の多様な分布と鉱物量比をもつ.これらはサブソリダスでの再結晶を示す組織を示し,冷却に伴うかんらん石‐単斜輝石間のFe-Mg再分配が起きたと考えられるため,その初生的なFe-Mg比を再計算した.各試料の初生的なMg#とNiO含有量,スピネルのCr#などの関係は,これらの岩石が基本的に分別結晶作用による結晶集積で形成されたことを示す.結晶分化によるMg#の減少やインコンパティブル元素の増加より,高島のかんらん石‐単斜輝石岩類はおおよそダナイト→クリノパイロクシナイト→ウェールライトの順序で形成されたと考えられる.その形成過程について考察する.
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花室 孝広, 安江 健一, 柴田 健二, 梅田 浩司, 高取 亮一
セッションID: R7-05
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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木曽山地や美濃・三河高原を含む木曽川・土岐川流域の古地形復元における後背地解析においては,これらの山地を構成する基盤地質が類似した岩相を示すことから,後背地の山地を構成する基盤岩を識別するための記載岩石学的特徴や地球化学的特徴も考慮しつつ後背地解析を行う必要がある。本研究では,基盤地質が類似した岩相における後背地解析手法を開発するため,数種類の花崗岩が分布する土岐川流域に着目し,土岐川上流域に分布する伊奈川花崗岩(領家花崗岩),苗木・上松花崗岩(山陽帯花崗岩) を対象として記載岩石学的,地球化学的特徴をもとにした岩体の識別を試みるとともに,当該地域の堆積物中の花崗岩礫を対象に岩体の同定を試みた。その結果,構成鉱物の違いや黒雲母の化学組成により,当該地域で岩体の識別が可能であることが示された。
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大和田 正明, 梶川 歩美, 志村 俊昭, 先山 徹, 亀井 淳志, 柚原 雅樹, 束田 和弘
セッションID: R7-06
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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東南極セール・ロンダーネ山地は原生代末に東西ゴンドワナ大陸の衝突によって生じた巨大造山帯の中心に位置する。後衝突期に活動した層状閃長岩はカリウムに富むアルカリ岩質マグマに由来し,主に分別結晶作用による分化と鉱物の集積によって層状構造を形成した。地質学的・年代学的制約からこのアルカリ岩質マグマは引張応力場で活動したと推察される。
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山本 貴史, 安東 淳一, 大藤 弘明, 森下 知晃, 富岡 尚敬, 渡邉 克晃
セッションID: R7-07
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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超低歪速度条件でのみ形成されるコットレル雰囲気は、塑性変形強度に強い影響を与える事が知られている。本研究の目的は、マントル起源の変形したカンラン岩中のオリビンにおいて、鉄のコットレル雰囲気を有する転位が普遍的な存在かどうかを明らかにする事である。化学組成分析の結果、Alpine typeのカンラン岩においては、転位への鉄の濃集(Fo値として約0.4 % ~0.9 %の増加)が確認できたが、Xenoliths typeのカンラン岩には転位への鉄の濃集は認められなかった。Xenoliths typeのカンラン岩の転位への鉄の非濃集の原因は、微細組織観察の結果から以下の3つの可能性が考えられる。1)高温の静的回復作用に伴い元々存在していたコットレル雰囲気が消失した。2)定常クリープ時より高い付加応力の発生によりコットレル雰囲気が消失した。3)オリビンは上部マントルでコットレル雰囲気を形成しない。
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小畑 正明, 大井 修吾, 三宅 亮
セッションID: R7-08
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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天然のザクロ石をピストンシリンダーを用いて人工的に分解してisochemical kelyphite,すなわちもとのザクロ石と平均化学組成の等しいケリファイトを作ることに成功した。その微細構造、鉱物組成を天然のものと比較検討した。
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安東 淳一, 西脇 隆文, 大藤 弘明, 鍵 裕之, 佐藤 琢
セッションID: R7-09
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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変形岩の微細組織を詳細に観察することで、変形運動の素過程を明らかにできる。今回研究の対象としている鏡肌は、断層面に発達する滑らかな光沢を示す組織として古くから知られているが、その微細組織の詳細はほとんど明らかにされていない。本研究では、種類の異なる岩石中に発達する鏡肌の微細組織の特徴を明らかにし、その成因を考察した。その結果、鏡肌は断層すべり時に、そのすべり運動がすべり面から約50 nm~100 nmの領域に局所集中し、その結果構成鉱物が力学的に破砕され、扁平したナノ粒子が形成され、鏡肌が形成されることがわかった。この鏡肌形成過程はトライボフィルムの形成過程と同じであると考えられる。
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三浦 保範
セッションID: R7-10
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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鉱物は地球上で採取し研究されて定義された結晶質で、水惑星の三物質状態圏で安定的に肉眼的に大きく結晶成長した環境が形成条件であることを示す。世界中で物質同定できる手段としてX線・電子線法による鉱物確認法が確立し、地球上環境で大結晶間からミクロな固相まで鉱物決定が行われている。地球外の月面・隕石(月・火星・小惑星)の固体試料を.同定するに当たって、地球上の全圏的な結晶の同定データを確認して研究が進められている。それは汎用的な鉱物同定法の利用であって、地球外の形成環境まではすべて前提にしたデータではないので、今後の様々な地球外試料の解釈に重要な問題点である。創成期から不安定な主に固体圏の表面では、全圏的三状態循環圏を基本的に欠けた不安定的な成長条件なので、様々な動的に形成された固相成長(鉱物的相含有)が形成され、地球的な大鉱物相(地球の特異性)の組み合わせだけで解明できないことを示している。
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加藤 丈典, 鈴木 和博
セッションID: R7-11
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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波長分散型分光器では、特定の条件下で複数の結晶面でX線の回折が生じ、X線の強度が低下して「負のピーク(バックグラウンド・ホール)が発生する。PET (002)面について検討したところ、33か所でこのような現象が生じうることが明らかになった。そのうち10か所については、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)により観察することができた。
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Chinbat Khishgee, Masahide Akasaka
セッションID: R7-12
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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According to geology, petrology and fluid inclusion analysis, two main gold mineralization events are proposed in the Boroo deposit. Early stage disseminated and stockwork mineralization caused by granite emplacement, and later stage quartz vein type mineralization due to hydrothermal activity related to structural fault.
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細川 圭太, 赤坂 正秀
セッションID: R7-13
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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島根県邑南町に位置する久喜鉱山は銀鉱物の報告がされていない。本報告では久喜鉱山の鉱石試料から銀鉱物が得られたため、これを報告する。久喜鉱山は石英斑岩中の割れ目充填型鉱床であり、母岩はセリサイト化、緑泥石化、珪化している。母岩の構成鉱物は斜長石、石英、カリ長石、方解石、緑泥石、セリサイトである。主要鉱石鉱物は黄鉄鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄銅鉱、硫砒鉄鉱である。黄鉄鉱は最も主要な鉱石鉱物として産出し、他形の方鉛鉱を包有している。この方鉛鉱には若干の銀の濃集がみられ、また5~10μmの粒状の方鉛鉱の縁部に1μm以下の含銀鉱物粒が産出する。閃亜鉛鉱は黄銅鉱、方鉛鉱を包有し、その割れ目中に2μm以下の含銀鉱物粒が産出する。鉱石鉱物の晶出順は、黄鉄鉱・硫砒鉄鉱(?)→閃亜鉛鉱→方鉛鉱→黄銅鉱→銀鉱物、と考えられる。
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越後 拓也, 西間木 志野, 木股 三善, 清水 雅浩, 齋藤 静夫, 西田 憲正, 星野 美保子
セッションID: R7-14
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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An成分(CaAl
2Si
2O
8端成分) に富むCa-rich斜長石で、粒径が1cm以上の粗粒な斜長石斑晶は、灰長石巨晶と呼ばれ、日本列島の玄武岩~安山岩に多数産出する特徴的な鉱物である。今回、南蔵王不忘山、佐渡島小木半島、五島列島福江島鬼岳に産する斜長石巨晶から硫化物包有物を発見したので、その分析結果を報告する。硫化物包有物の大きさは30 - 50 µm 程度で、その形状は丸みを帯びた四角形を示すものもあるが、ほとんどは円~楕円形の液滴形状を示し、結晶面は発達していない。この中でも、小木産バイトウナイト巨晶には、列状に分布する硫化物包有物が観察され、結晶成長時に硫化物流体として取り込まれたことを示している。小木半島産バイトウナイト結晶は化学組成の均一性が高く、硫化物包有物の化学組成変化も小さいことから、Ostwald ripening によって大きく成長したことが示唆された。
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岩崎 晃, 林 謙一郎, 金田 博彰
セッションID: R7-P01
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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Lece鉱床はセルビア共和国南部のジャブラニカ地方に位置し, 約230万トンの鉱石中にPb1.7%,Zn2.5%,Au4.11g/tを占める中規模の浅熱水性鉛・亜鉛・金鉱脈型鉱床である.セルビアは大きくディナール鉱床区,セルボ-マケドニア鉱床区,カルパチア-バルカン鉱床区に細分される。 ディナール鉱床区では火山・堆積性塊状鉱床がみられ、セルボ-マケドニア鉱床区では新第三紀の鉱脈型及びスカルン型が多くみられる。カルパチア-バルカン鉱床区では、小規模の鉱脈型鉱床以外にも、ポーフィリーカッパー鉱床が多数存在する。Leceは、セルボ-マケドニア鉱床区に含まれ、黄鉄鉱、閃亜鉛鉱、方鉛鉱が主要金属鉱物として、石英、アメジスト、菱鉄鉱が脈石鉱物として産出する。本研究では、セルビア企業から提供された石英脈及び鉛・亜鉛鉱石の記載的研究を報告する。
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小川 大貴, 中島 和夫, 村尾 智
セッションID: R7-P02
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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明延鉱山の多金属性の原因を調べるために鉱石試料の分析を行い、インジウムの検討結果について報告する。本研究では白金脈・智恵門脈・銀星脈・竜星脈で各レベルのサンプルを用いて閃亜鉛鉱中に含まれるインジウム量、ロケサイトの産状および緑泥石の分析から明延鉱床群のインジウムの生成環境を検討することを目的とした。白金脈の閃亜鉛鉱にはロケサイトの共生は見られず、智恵門脈、銀星脈の閃亜鉛鉱には最大20μmのロケサイトが、竜盛脈のサンプルの閃亜鉛鉱中には数μmのロケサイトが含まれていた。閃亜鉛鉱とロケサイトが共生部にはスズ石が入っていることが多く、インジウムとスズの鉱化作用は密接な関連があると思われる。インジウムが含まれているところは温度が高いとされており、延性、脆性破壊が起こる要因の一つとして温度が考えられるので、インジウムの産出状態が温度に大きく支配されていることが示唆される。
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横山 一己, 堤 之恭, 清川 昌一, Sergey A KASATKIN, Vladimir V GOLOZOUBOV
セッションID: R7-P03
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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九州北部と中国西部に分布する始新世から中新世の砂岩の供給源をモナズ石の年代を利用して研究した。佐世保に分布する始新世から前期漸新世の砕屑物は、九州北部起源であるが、後期漸新世から前期中新世のものは、古揚子江から供給されたものと推定された。
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梅田 知幸, 松本 一郎
セッションID: R7-P04
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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本研究では,中国地方東部及び北近畿地方に分布する超マフィック岩体由来の砕屑性クロムスピネルの化学的特徴を系統的に明らかにした.クロムスピネルのCr#は,関宮岩体で0.43~0.56,出石岩体で0.36~0.78,大江山岩体で0.43~0.69,若桜岩体で0.78~0.9,大島岩体で0.25~0.86を示した.つまり,若桜岩体のCr#は中国地方中部に露出するものよりも高い値を示した. また,大島岩体のCr#の組成範囲は中国地方中部地域三郡帯のものよりも広範囲を示した. 加えて関宮岩体及び大江山岩体からクロミタイトを採取・分析することができた. 関宮岩体及び大江山岩体から産したクロミタイト中のクロムスピネルのCr#は関宮岩体で0.38~0.46であり,大江山岩体で0.38~0.51であった.つまり北近畿地域のクロミタイト形成に関わったメルトは中国地域のものよりもAlに富んでいたといえる.
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三浦 真, 荒井 章司, 田村 明弘, Marie Python, Ahmed Hassan Ahmed
セッションID: R7-P05
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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オフィオライトに見られるクロミタイトは周囲のハルツバーガイトとの構造的関係から調和性および非調和性の2種類に分類される。非調和性クロミタイト、および周囲のダナイト・ハルツバーガイト中のスピネルの化学的特徴は非調和性クロミタイトが島弧マグマによって形成された事を示唆する。ワジヒルティ地域のマントル部深部の同一の崖に位置する非調和性および調和性クロミタイト直近のハルツバーガイトはそれぞれ島弧的、海洋的な特徴を有する。この2種類のハルツバーガイトの境界部ではスピネル化学組成は海洋的なものから島弧的なものへと徐々に変化する。この事は既存の海洋的ハルツバーガイトが島弧マグマによって改変されたことを示唆している。
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兒玉 優, 三宅 亮
セッションID: R7-P06
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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東南極大陸Riiser-Larsen山に産する超高温変成作用を被った珪長質片麻岩の化学組成の不均質性と片麻岩中に含まれるternary feldspar(Tfs)の離溶組織の関連性、およびそれらの成因を明らかにするため、片麻岩中の組織の記載・分類を行った。X線分析顕微鏡および波長分散型X線分光器を用いた片麻岩チップの元素マッピングの結果から、片麻岩中の元素分布および組織にはcmオーダー以上の不均質があり、各領域は構成鉱物により4種類に分類できることがわかった。それぞれの領域は順に(a)oligoclase (b)連続的に組成の変化するTfs (c)Or-rich Tfs (d)oligoclase + Qtz で構成されるミルメカイト状組織で構成されており、これらの産状および片麻岩の不均質性の成因は部分溶融と長石の分別結晶作用により統一的に説明することができると考えられる。
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大井 修吾, 田邊 朋子, 高橋 竜平, 三宅 亮
セッションID: R7-P07
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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近年、Ohi et al. (2008)は、高温型斜方輝石(HT-Opx)がMg
2Si
2O
6-CaMgSi
2O
6系において安定領域を持つことを示した。本研究では、Feを含むことにより低温型斜方輝石(LT-Opx)からHT-Opxへの相転移温度がどのように変化するのかを調べることで、Mg
2Si
2O
6-Fe
2Si
2O
6系におけるHT-Opxの安定領域を検討する。 タンザニアmorogoro産のOpx(En
90Fs
10)と茨城県の玉川河床のOpx(En
63Fs
37)を出発物質として、高温その場X線回折(HT-XRD)実験を行った結果、En
90Fs
10では1155℃、En
63Fs
37では1253℃以上でLT-OpxからHT-Opxへの相転移を観察することができた。この結果から、Mg
2Si
2O
6-Fe
2Si
2O
6系の相図におけるHT-Opxの安定領域を明らかにした。
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Dadayakkarage Nuwan Sanjaya Wanniarachchi, Masahide Akasaka
セッションID: R8-01
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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Zircon from high grade metamorphic rocks of Southwest Group, Sri Lanka, as an indicator of multiple metamorphic events
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Kaushik Das, Sankar Bose, 鳥本 准司, 早坂 康隆 , 松枝 大治
セッションID: R8-02
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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Here we report wide spectrum of fluid chemistry during multiple events of fluid-rock interaction from a single lithoassemblage throughout the evolutionary history (~950 Ma to ~500 Ma) of lower crustal segment of the Eastern Ghats Belt. Very high-density CO
2 fluid at the near-peak UHT metamorphic condition followed by infiltration of CO
2-H
2O at different crustal levels during exhumation..
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Otgonkhuu Javkhlan, Akira Takasu, Md Fazle Kabir, Dash Batulzii, Yondo ...
セッションID: R8-03
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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The eclogite-bearing Alag Khadny metamorphic complex in the Lake Zone, SW Mongolia located in the central part of the Central Asian Orogenic Belt, consist mainly of orthogneisses which interleaving with marbles including lenses of garnet-chloritoid schists. Eclogites have two modes of occurrence, i.e. lenses and boudins in orthogneisses (eclogite 1) and those in marbles (eclogite 2).
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市來 孝志, 石川 正弘, 小山内 康人, 中野 伸彦, 足立 達朗
セッションID: R8-04
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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マダガスカル共和国中央東部に産する変成岩類の原岩および変成年代を明らかにし、地殻進化過程を検討した。その結果、地殻進化過程において重要な年代は、約3300 Ma、約2700 Ma、約820-760 Ma、約550 Ma、約550-490 Maである。約550-490 Maは変成年代であり、それ以外は火成活動年代である。約3300 Ma、約2700 Maはそれぞれマスラまたはアンタナナリボドメインから単独に認められる年代である。約820-760 Maは、マスラおよびアンタナナリボ両ドメインから認められる。また約550-490 Maは、本地域を構成するすべてのドメインから認められる。したがって、異なる太古代の年代を示すマスラおよびアンタナナリボドメインは約820-760 Maには連続しており、約550-490 Maに広域的な変成作用を被ったものと考えられる。
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Md Fazle Kabir, Akira Takasu
セッションID: R8-05
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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Pelitic schists intercalated within Seba eclogitic basic schists in the Sambagawa metamorphic belt of the Besshi district preserve evidence of three distinct metamorphic events. These are a precursor metamorphic event, a first high-pressure metamorphic event, and a second high-pressure metamorphic event.
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高須 晃, 西岡 克知圭, Kabir Md Fazle
セッションID: R8-06
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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五良津東部岩体の原岩は層状斑れい岩体であり,1)グラニュライト相変成作用(角閃岩相-緑れん石角閃岩相),2)高温エクロジャイト相変成作用(藍閃石→エクロジャイト相),3)低温エクロジャイト相変成作用(藍閃石→エクロジャイト相),4)緑れん石角閃岩相変成作用(狭義の三波川変成作用)の複雑な変成作用を経たことを示す.エクロジャイト相変成作用は2)と3)の2回が認められ,2)の高温エクロジャイト相変成作用ではXPyr<0.45の高Mgざくろ石が形成された.3)の低温エクロジャイト相変成作用では顕著な昇温累帯構造を示すざくろ石が成長し,このざくろ石はオンファス輝石,緑れん石,藍閃石,フェンジャイトを包有する.低温エクロジャイト変成作用に於いても,藍閃石安定領域からエクロジャイト相への昇温変成過程が認められる.
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田口 知樹, 榎並 正樹
セッションID: R8-07
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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本研究では,四国中央部汗見川流域に分布する三波川変泥質岩中のザクロ石に注目し,その組成累帯構造,包有物及び石英が保持する残留圧力の特徴に基づき同地域の変成履歴の再検討を行った.
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中村 佳博, Madhusoodhan Satish-Kumar, 豊島 剛志
セッションID: R8-08
発行日: 2013年
公開日: 2018/06/07
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日高変成帯上部層に産するグラファイトを含むシュードタキライトの形成メカニズムと摩擦溶融時のグラファイトの挙動について顕微ラマン分光・XRD・安定炭素同位体分析・HRTEMを用いて多角的に分析を行った.分析の結果,高温型のシュードタキライトでは非常に軽い炭素同位体比を持つ球状のグラファイトが沈殿していることを発見した.これは,シリケイトメルトに溶けていたCOH流体が再沈殿したことを示唆している.岩石中に含まれる炭素の量は微量であるがシュードタキライトが形成されるような高速すべり領域で層状ケイ酸鉱物の脱水反応と炭質物の熱酸化によって大量の流体が供給されることは断層面での力学的特性を変化させ,地震発生後のCO
2などの異常な放出を説明することができるかもしれない.
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