バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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最新号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 2024 年 25 巻 2 号 p. Cover1-
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
  • 2024 年 25 巻 2 号 p. Toc1-
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
  • 西尾 美登里, 坂梨 左織, 内田 直樹
    2024 年 25 巻 2 号 p. 1-6
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    コロナ禍において医療機関では, 感染者の増加と重症化への対応が迫られ対策が様々に求められた. 医療提供体制が逼迫する中, 看護学など医療を学ぶ大学での履修科目には臨地実習がある. 多数の病院や施設などからの実習の受け入れが中止となり, 臨地実習の前準備ともいえる対面での演習も例年と異なるため, 経験不足や就職への心配などを抱いている. そこで模擬患者・療養者として教育的役割を担う高齢者の特性を検討し, 教育的役割を担う前後での変化を明らかにした. 要支援と要介護認定を受けていない65 歳以上の高齢者において, 教育的役割を担いたいと回答した者を研究対象者とした. 教育的役割を担い終わった後, 同意取得直後と同じ内容での自記式質問紙調査へ回答を得た. 教育的役割を担うことはアクティブシニアにとって, 他者への援助行動であり, 自己の課題を乗り越えるものではなく, 達成感や充実感, 自尊感情やQOLへの影響はないと考えられた.
  • 秋永 和之, 晴佐久 悟, 内田 荘平
    2024 年 25 巻 2 号 p. 7-16
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    「すべての血液,体液,分泌物(喀痰等),嘔吐物,排泄物,創傷皮膚,粘膜等は感染源として取り扱う」という考え方が感染対策の基本となっているが,口腔ケアを行う際,看護師の個人用防護具(エプロン,ゴーグル)の装着率が低いことが先行研究よりわかった.そこで看護師を対象に,口腔ケア時になぜ個人用防護具を着用しないのかを明らかにすることを目的に研究を行った.結果,口腔ケア実施時,特にエプロン・ゴーグルの装着率が低く,先行研究の結果と一致していた.理由として考えられたことは,口腔ケア時のブラッシングでは,「顔にまで飛んでこないだろう」等の思いや,「感染症の診断がついている患者にはエプロンやゴーグルまで使用する」等,看護師が自己判断して選択して使用している可能性である.また,看護師それぞれの受け取り方や汚染状況など色で判断し,個人防護具を選択していることが考えられた.飛散物やエアロゾルは「無色」・「透明」であり,視覚的に「危険」と察知することができない.そのため,口腔ケア時の飛散等,視覚的な情報でイメージがつくような教育が早急に必要であることが示唆された.
  • 堀川 知香, 斎藤 恵一
    2024 年 25 巻 2 号 p. 17-23
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    日本病院会では,会員病院の医療の質の向上を目指し,2011 年度よりQI(Quality Indicator)プロジェクトを始動してきた.本研究では,QI プロジェクトのデータを用い,継続的に入院患者満足度に影響する医療の質指標を明らかにすることを目的に調査した.対象は,2018 年度から2021 年度までの4 年間継続して参加し,入院患者満足度に加え,入院患者の転倒転落発生率,褥瘡発生率,脳梗塞における入院後早期リハビリ実施患者割合等の12指標をすべて測定している91 施設とした.分析方法は,入院患者満足度(満足+やや満足)を従属変数,選定した12 指標を独立変数とした重回帰分析とした.その結果,2018 年度から2021 年度の4 年間すべてに共通して,入院患者の転倒転落発生率が有意となり入院患者満足度に影響していることが明らかとなった.
  • 石堂 雄大, 大塚 圭佑, 伊丹 琢, 米山 淳, Sébastien Ibarboure, 伊丹 君和
    2024 年 25 巻 2 号 p. 25-33
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    本研究は,看護師の休職・離職要因のひとつである「職業性腰痛」の解消を目的とし, 日常勤務中に常時携帯可能な携帯型姿勢計測装置, 及び姿勢結果をフィードバック可能なアプリの使用による動作姿勢の変化を調査した. 本デバイスは危険姿勢を感知し, 音にて警告する機能をもっており, 得られた測定結果をAndroid 端末のアプリから看護師本人が視覚的に動作姿勢を判断可能なシステムとなっている. 看護師5 名を対象に,2 人法によるベッドメーキング動作で警告音なし・視覚フィードバックなし, 警告音なし・視覚フィードバック有り, 警告音有り・視覚フィードバック有りの計3 回動作を行い, 姿勢の変化を比較した. 結果より,視覚フィードバック単体では姿勢改善は見られなかったが, 警告音との併用により前傾角度, 危険前傾割合の減少が見られた.
  • 前田 康成
    2024 年 25 巻 2 号 p. 35-44
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    本研究では,複数人向けヘルスケア・ソフトウェアを対象とする.ヘルスケア・ソフトウェアは個人の健康状態に基づいて適切なアドバイスを提供する.従来研究では,1 人の目標状態での滞在確率が最大化される.本研究では,2 つの問題設定と2 つの利得を考える.1 つ目の問題設定では,複数の管理対象者に対して1 つの共通のアドバイスを選択する.2 つ目の問題設定では,各管理対象者に対して1 つのアドバイスを選択する.1 つ目の利得は,各管理対象者が目標状態に滞在する確率の総和に相当する.2 つ目の利得は,全管理対象者が同時に目標状態に滞在する確率に相当する.問題設定と利得の各組合せに対する新しいアドバイス選択方法を提案する.提案方法は統計的決定理論に基づき,動的計画法によって期待利得を最大化する.提案方法の有効性を計算例で示す.計算結果では,問題設定と利得の各組合せに対する適応的なアドバイス選択例が確認された.本研究は基礎研究であり,今後の拡張研究が必要である.
  • 前田 康成
    2024 年 25 巻 2 号 p. 45-55
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    農業における利益の最大化について,従来から数多く研究されている.農業における利益を最大化するために輪作(栽培作物の選択)と栽培管理(栽培行動の選択)を1 つの統合管理問題として解く従来研究がある.実際の農業経営では,コスト制約のもとで意思決定することもある.しかし,従来研究ではコスト制約なしの意思決定である.そこで,本研究では,コスト制約を伴う統合管理問題を検討する.コスト制約を考慮した新しい統合管理方法を提案する.コスト制約を伴う統合管理問題はマルコフ決定過程を用いてモデル化される.提案方法は動的計画法を用いて,コスト制約のもとで期待利益を最大化する.数値計算例では,コスト制約のもとで適応的な作物選択例と適応的な栽培行動選択例が確認された.本研究は基礎研究であり,今後の拡張研究が必要である.例えば,より現実的な問題設定として,複数圃場(複数の畑)を対象としたコスト制約を伴う統合管理問題が興味深い.
  • 木原 成海, 木村(野元) 菜美子, 大河内 孝子, 李 光旭, 中村 典史, 神谷 亨
    2024 年 25 巻 2 号 p. 57-64
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    口唇裂は胎児の成長過程で唇が正常に形成されない先天異常であり,複数回の外科手術が行われる.本論文では,その手術の前後で顔の非対称性を定量的に評価するための手法を提案する.はじめに,疑似動画像の作成方法を述べる.次に,動画像を解析する方法を二つ述べる.一つは,フレーム間マッチングによって顔のランドマーク点の移動方向を検出し,それをベクトルで表すことによって表情の非対称性を解析する方法である.もう一つは,口唇部の領域を分割し,各小領域の重心座標によって形状の非対称性を解析する方法である.提案手法を疑似動画像に適用した結果,比較手法より高い精度でランドマーク点のマッチングを行えること,および感覚的な評価に矛盾しない非対称性評価を行えることが確認できた.
  • 森 文彦, 太幡 優一
    2024 年 25 巻 2 号 p. 65-72
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
    本研究は,認知地図の形成における視線方向の影響を調べることを目的としている.具体的には,視線方向と移動方向が一致する場合と一致しない場合の認知地図と場面記憶の正確さを数値化し,これらを比較・分析して,視線方向による認知地図への影響を調べた.実験では,まず,被験者に左方視線または前方視線の13 分のドライブレコーダの映像を提示した後,地図(認知地図)を描いてもらった.次に,被験者にランドマーク画像を提示して,これが映像内に存在するかどうか(場所認識)を回答してもらった.作成された経路図の左方視線と前方視線の進路変更の正答率の平均を比較したところ,前方視線の進路変更の正答率が左方視線のものより30%程度高く,顕著な差があることを確認した.また,場所認識実験における正答率は,左方視線と前方視線において有意差はなく,平均で70%程度であった.
  • 齊藤 仁, 納富 一宏
    2024 年 25 巻 2 号 p. 73-82
    発行日: 2024/02/08
    公開日: 2024/03/21
    ジャーナル フリー
      本稿ではID とパスワードを用いた本人認証後にストレスを与えずにバイオメトリクス認証を用いて継続的に本人認証を行い,なりすましの検出を行う手法の検討を行った.なりすましによる不正の発生を防止する手法として,文書作成時の打鍵情報に基づくキーストロークと打鍵音を用いた本人認証手法について検討した.
      測定条件に打鍵タイミングを意識させることでキーストロークを変化させ,認証実験を行った.認証実験は,日本語入力の特徴である「変換」「確定」「改行」の3 つの打鍵音を用いて行った.キー入力を用いた認証実験の認証成功率は63%,打鍵音を用いた実験の認証成功率は79%であった.単体の認証方法としては十分と考え,提案手法した2 つの認証モードを補完的に用いることで操作時のなりすまし検出の実現できる可能性が示された.
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