日本助産学会誌
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17 巻, 1 号
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  • 村上 睦子
    2003 年 17 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
  • 正岡 経子
    2003 年 17 巻 1 号 p. 6-14
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    目的
    本研究の目的は, 開業助産師の分娩期における意思決定を構成する因子について明らかにすることである。
    対象および方法
    対象者は, 助産師の臨床経験が平均14.6年の開業助産師8名である。データは半構成的面接法によって収集し, 承諾を得てテープに録音した。面接内容は, 正常分娩1例について, どのような情報を基に産婦の状況を判断・予測し行動したのか自由に語ってもらった。分析は, 面接内容を逐語録としてデータ化した後, グラウンデッドセオリー法を参考にして行った。
    結果
    分析の結果, I.分娩の正常性と進行時期の見極め, II.産婦の希望の尊重と理解, III.産婦の自己決定の保証, IV.家族の理解と安定へのケア, V.産婦の身体的・心理的ケア, VI.潜在的な危険への気がかりと母児の安全性の確保, VII助産師の知識と信念の統合という7つの因子が抽出された。
    結論
    分娩の自然なリズムと日常性を守る信念が, 助産師の意思決定の根底にあった。助産師は, このような信念を経験によって洗練された知識と統合し, その信念に基づくケアを実践していることがわかった。
  • 堀田 久美
    2003 年 17 巻 1 号 p. 15-24
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    目的
    本研究は, 胎児娩出感をもった女性の分娩体験を明らかにし, 分娩時の女性の理解に向けた示唆を得ることを目的として行った。
    方法質的記述的研究方法を選択した。分娩後の女性, 18名に面接を行い, 分娩体験について自由に語ってもらった。面接の内容を逐語記録し, 胎児娩出感と分娩体験についての内容を質的に分析した。
    結果
    胎児娩出感をもった女性の分娩体験は, 自らの分娩を自己コントロールできたと自覚でき, 胎児との一体感を感じるものであり, 産んだという実感や分娩終了時の満足感および開放感と安堵感を感じさせるものであった。そして, 胎児の存在を自らの身体を通して感じることにより, 胎児の生命力に信頼をもてるとともに, 妊娠中からの連続したつながりの中で新生児に対する親近感をもちえている。また, 陣痛の苦痛を乗り越え分娩した自分に対し, 達成感や充実感をもたらし, 自らに備わっていた産む力を認識させるものでもあった。それは, 分娩を通して自己を受け入れ, 児を受け入れ, 分娩という出来事を確かに味わったという豊かな心情を生み出すものであった。
    結論
    胎児の娩出を, 自らの五感を通して感じ取っている女性がいた。女性たちにとって胎児娩出感をもつことは, 豊かな心情を生み出す大切なものであった。
  • 新川 治子
    2003 年 17 巻 1 号 p. 25-34
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    目的
    異常妊娠妊婦のパートナーは, アンビバレントな心理状態にあるにもかかわらず, 経済的だけでなく, 心理的にも妊婦に対するキーパーソンの役割を取ることが期待されている。そこで彼らの役割遂行を支えるために実践されている看護ケアを明らかにすることを目的とした。
    方法
    半構成的な面接を広島県内の2施設で異常妊娠妊婦のケアを実践している看護者21名に実施した。そして, 272単位のパートナーの役割遂行を支える看護ケアについて内容分析を行った。
    結果
    看護ケアが実施される場面は, 看護者がパートナーと直接接する場面だけに限られないことが明らかになった。また, パートナーの役割遂行を支える看護ケアは,《関係づくり》,《役罰遂行能力の把握》,《適切な情報提供》,《空間的時間的配慮》,《サポーターの養成》,《任せておく》という6種類に分類できた。
    結論
    パートナーの役割遂行を支える看護ケアは6種類に分類できた。今後は積極的に待つ側面にも看護者の意識が向けられることが望まれる。
  • 山崎 あけみ
    2003 年 17 巻 1 号 p. 35-46
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    目的 親子3人の生殖家族に, 新しい成員である第2子誕生により生じるファミリーダイナミクスについて, 女性が表現したことを記述し, 4人家族の形成過程を探究することである。
    対象と方法 本研究はField Researchの手法による帰納法的・質的因子探索型研究である。第1子月齢30か月から36か月までで, 第2子を迎えようとしている7人の女性に家庭訪問し, 半構成型インタビューを妊娠末期・産後2か月・産後6か月に実施した。1単位としての家族, 家族内部での相互作用, 家族外部との相互作用について, 家族生活の記述を試みた。
    結果 「3歳になる第1子を気遣いながら4人家族を形成するプロセス」が話題の中心であった。妊娠末期には, もう4人家族ではあるが, 胎児より第1子を気がかりに思っていた。産後2か月には, 母子3人・夫婦間で, 機能的ではない家族内部の相互作用が表現された。しかし, 産後3か月ごろから, 第1子は兄・姉らしく, 男性はより父親らしくなり, 産後6か月には, 4人家族の生活が軌道にのった様子が表現された。1単位である4人家族は, 家族の外とも境界を通じて交流し, 女性が, 気兼ねをしなくてよい単位として日常を見つめられるようになって安定を迎えた。
    結論 第2子の出産期の家族ケアを行うにあたって, 4人家族への再編成とは, 家族内部が関係し合いながら変化し, 家族外部とも交流しつつ, 1単位として安定を迎えるプロセスであるという示唆を得た。
  • 病院に勤務する助産師から見たケアシステムの問題点
    堀内 成子, 森 明子, 恵美須 文枝, 藤本 栄子, 岸田 佐智, 内藤 和子, 岩澤 和子
    2003 年 17 巻 1 号 p. 47-53
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
  • 加藤 尚美
    2003 年 17 巻 1 号 p. 54-59
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
  • シュライナー アンドレア
    2003 年 17 巻 1 号 p. 60-67
    発行日: 2003/06/30
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    今回, 第17回日本助産学会学術集会で講演させていただくことをとても光栄に思います。私の専門は老年看護ですので, 助産や母性看護の専門でない私にとって, 今日のこの日は特別の名誉であります。専門領域の違いはありますが, 共通するものはたくさんあります。私たちはみな看護職者であり, 同じ性質をもっているのです。
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