【序論】
famosesはトレーナーを交えた小グループで行う双方向的なてんかん学習プログラムである。本研究の目的は、日本版famosesを開発・実施し、その有用性を検討することである。
【対象・方法】
対象:てんかん治療のため当院入院中の小児、およびその親や家族で、本研究の参加に同意した者。
方法:①親と家族のコース、②子どものコース(7~13歳)にわかれ実施した。コースの効果を、質問紙、心理検査等を用い参加前後、6カ月後に評価した。
【結果】
親と家族のコースに児17名の親18名、子どものコースに9名が受講した。いずれも発作頻度が多く難治例であった。親の評価では、てんかんの知識、子どもの自律への促し、児のてんかんへの親のコーピングが向上した。社会性やコミュニケーション能力の高い児でQOL等が改善し、特にこのような例での有用性が期待された。
日本版famosesは有用な心理教育ツールであると考えられた。
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