65歳男性。S状結腸癌に伴う穿孔性腹膜炎にて緊急手術を施行。術中に血圧低下したためカテコラミン投与開始,ICU入室1時間後にPMX-DHPを開始した。一旦血圧上昇するもその後低下傾向となり,PMX-DHP開始から3時間後にAN69ST-CHDFを併用した。開始後から徐々に血圧は安定し,カテコラミンも漸減可能となった。その後回路内凝固により,カラム交換が必要となり,PMMA-CHDFに変更した。術後2日目には自尿増量(3,108mL/24h)を認め,3日目にはCHDFを離脱しその後呼吸循環は安定した。臓器障害なく術後5日目に抜管,10日目にICU退室となった。敗血症性ショックに対して早期にPMX-DHPとAN69ST/PMMA-CHDFを併用することで多臓器不全に陥ることなく抜管,ICU退室が可能であった症例を経験した。
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