比較眼科研究
Online ISSN : 2185-8446
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23 巻, 1-2 号
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総説
  • Ellen Bjerkås, Jens Chr. Holst, Inge Bjerkås
    原稿種別: Review
    2004 年 23 巻 1-2 号 p. 1-2_3-1-2_13
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2015/03/28
    ジャーナル フリー
    Cataract is one of the most expensive diseases in the farming of Atlantic salmon (Salmo salar L.). In addition to the economic implications, the production of fish with visual disturbance raises ethical questions. Lens changes vary from small opacities, mainly at the anterior pole to complete cataracts. Rapidly developing cataracts frequently lead to increased water uptake, swelling of the lens fibres and occasional rupture of the posterior lens capsule. The cause of cataracts in farmed salmon may be considered multifactorial, with both dietary factors as well as environmental factors involved in cataractogenesis.
    In wild migrating postsmolt salmon, osmotic cataracts have been diagnosed in a substantial number of fish during the last years. The changes vary from a hazy opacity in the anterior lens to cataracts causing blindness. Severely affected lenses appear swollen, and large vacuoles can be found in the opaque areas. Defective osmoregulation is the most likely explanation for the lens changes.
原短報
  • 信清 麻子, 古川 敏紀
    原稿種別: 原短報
    2004 年 23 巻 1-2 号 p. 1-2_15-1-2_17
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2015/03/28
    ジャーナル フリー
    眼検査では一般外観検査から始まり精密・特殊検査に至るまで種々の検査が行われる。そのうち医学で近年用いられているのが、神経線維解析装置である。本装置は網膜神経線維層の厚みを測定する装置であり、今までは、眼底検査や無赤色光を用いた眼底撮影などにより、欠損の有無を確認する定性的な変化を捕らえることしか出来なかったが、本装置は変化を定量的に評価することを可能にしたものである1-3)
    網膜神経線維層の変化をモニターすることが有用な疾患として緑内障があげられる1-3)。現在獣医学領域における緑内障の経過観察及び治療評価は、主に眼圧測定ならびに眼底検査成績に基づいているが、それらに加えて診断をより確実にするために、網膜神経線維層の評価は有効と考えられる。しかしながら、イヌの眼はヒトの眼と比較すると、タペタムが存在することならびに眼球の形状が前眼部に比べて後眼部が深いなどの違いがあるため、本装置の使用が可能であるかは定かではない。
    そこで、本装置を用いた撮影ならびに評価の可能性を検討するために、イヌの眼の網膜神経線維層を観察したので、その成績を報告する。
原短報
  • 金井 一享, 印牧 信行, 岩本 志保, 松尾 史朗, 奥嶋 久孝, 和田 恭則
    原稿種別: 原短報
    2004 年 23 巻 1-2 号 p. 1-2_19-1-2_21
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2015/03/28
    ジャーナル フリー
    前房穿刺後の血液房水関門(BAB)の崩壊における急性炎症反応について日本白色種ウサギを用いて試験した。前房穿刺後、眼房水中における亜硝酸塩、プロスタグランジンE2ならびに蛋白濃度について測定した。一次眼房水を採取し、30分後の2次眼房水を採取した。二次房水中亜硝酸塩、プロスタグランジンE2、および蛋白質の濃度は一次眼房水のそれと比較して有意に増加した。二次眼房水では、亜硝酸塩、プロスタグランジンE2、および蛋白質の濃度はそれぞれ6.55 ± 1.05 μmol/l、274.42 ± 10.37 pg/ml、22.70 ± 5.70 mg/mlであった。一次眼房水では、亜硝酸塩、プロスタグランジンE 2、および蛋白質の濃度はそれぞれ4.11 ± 0.54 μmol/l、3.34 ± 0.11 pg/ml、3.69 ± 0.20 mg/mlであった。これらの所見は、前房穿刺後に伴うプロスタグランジンE2と蛋白濃度の変化に関連し、眼房水のNOの動態が血液房水関門の崩壊に重要な役割を果たす可能性を示唆するものである。
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