日本食品工学会誌
Online ISSN : 1884-5924
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5 巻 , 2 号
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  • 藤原 孝之
    5 巻 (2004) 2 号 p. 51-62
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    果実類の味の指標である糖および酸を同時に測定する手法として, 簡便性や迅速性が高く, 非破壊測定も可能な近赤外分光法の応用が進んできた.近赤外分光法による果実の測定における問題点として, 品種・産地・栽培時期・収穫年次・熟度の違い, 試料温度の変動, 果実成分の不均一性などが測定精度に影響することがあげられ, それぞれ対応策が研究されてきた.次に, 検量線作成にあたっては, 将来的に測定する試料がもつ様々な物理化学的変動を含むような試料を用いることが必要である.検量線に用いる主要な波長は, 目的成分の吸収バンドにあるとともに, 目的成分の組成変動や他成分の濃度変動に対して吸光度が安定的であることが望まれる.また, 使用目的に必要な測定精度を明らかにし, 近赤外分光法の実用性を検討することが重要である.味の識別が可能な糖および酸の濃度差を官能検査により明らかにすれば, 測定精度の目標を設定する場合の目安になると考えられる.
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  • 吉井 英文
    5 巻 (2004) 2 号 p. 63-69
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    シクロデキストリン (CD) は, デンプンを原料として酵素 (CGTase) により合成されたマルトオリゴ糖であり, グルコース分子がα-1, 4結合した環状構造を形成している.CDは, 環状構造をした分子空洞内が疎水的性質を有している.シクロデキストリンによる疎水性食品成分の分子的包接は, フレーバー, ビタミン, 色素と不飽和脂肪酸含有オイル等の食品成分を物理的と化学的に保蔵安定性を著しく改善する.シクロデキストリンへ疎水性物質を包接させるのに必要な最小加水量が存在すること, 直鎖アルコールが包接促進効果をもつことを明らかにした.湿式混練法による包接複合体の作成法を提案し, 香気物質の散失防止に包接法が有用であることを明らかにした.メントール包接CD溶液の単一液滴乾燥におけるメントール残留率の推算手法を, 選択拡散理論を用いた簡易計算法を提案した.フレーバー包接CD粉体からのフレーバー徐放挙動に及ぼす水蒸気の影響について, Avrami-Erofeevの式から求めた徐放速度定数と水蒸気分圧の相関関係を得た.
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  • 中嶋 光敏
    5 巻 (2004) 2 号 p. 71-81
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    単結晶シリコン基板を用いて, 微細加工により様々な形状とサイズのマイクロチャネル (MC) アレイが作製された.MCを介して分散相を連続相中に送り込むだけで, エマルションは調製される.顕微ビデオシステムによりリアルタイムで乳化プロセスを観察することが可能である.平板型MCを用いたMC乳化の特性化, 貫通型MCを用いた高生産システムの開発が行われた.酸化により親水化したMC基板を用いることでO/Wエマルションの作製が可能である.シラン化により表面を疎水化したMCを用いることで, W/Oエマルションの作製が可能である.液滴径が3-90μmで, 変動係数が10%以下の単分散のエマルション調製が可能である.乳化はMCのサイズと構造に大きく依存した.ハイスピードカメラを用いた解析により, テラスが重要であり, その構造に基づき流体が出口で歪み不安定化し, その結果界面張力に基づく自発的液滴作製がおこることが示された.長方形状の貫通型MCは効率的乳化にきわめて有効であった.MC乳化を用いた脂質微粒子や高分子微粒子, マイクロカプセルの製造が検討され, その有効性が示された.MC乳化技術は, 食品, 医薬品, 化学産業において発展の可能性は大きい.
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  • 野村 明
    5 巻 (2004) 2 号 p. 83-87
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    土佐湾沿岸で漁獲される雑魚の無晒肉および晒肉の温度ゲル化曲線を求め, それぞれのゲル化特性を調べた.その結果, 戻りの発現パターンから無晒肉および晒肉ともに戻らない魚種 (I型) , 晒すと戻らなくなる魚種 (II型) , 両者とも60℃付近で戻る魚種 (III型) , 晒すと新たに40℃付近で戻りが発現する魚種 (IV型) の4グループに大別できた.それぞれのグループの魚種について水晒しの必要性や二段加熱法を検討したところ, I型とIV型, とくに後者は40℃付近で新たに戻りを生ずることから, 水晒しの必要はなく, II型とIII型は戻らなくなったり, 相対的に弾力を増強したりするので, 必須であり, 二段加熱はIV型魚晒肉以外では弾力を増強する効果が認められることから有効であることが明らかになった.
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  • 三田 浩三
    5 巻 (2004) 2 号 p. 89-96
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    包材自体に剛性があり形状を保つ剛性包材に対して, 内容物を入れることにより形状が作られる軟包装は, 循環型社会ニーズに則した環境負荷の少ない包装材料として注目されている.その最大の特徴は, 各種プラスチックフィルムやアルミ箔をラミネートすることにより機能を高めることができる点である.軟包装に用いられる各種プラスチックとそのラミネート技術を解説した.軟包装は内容物である食品と直接接触することから, その安全・衛生性は非常に重要で, 食品衛生法等の法令及び関連業界の衛生協議会が策定した自主基準により管理されている.軟包装の最新技術として透明蒸着ハイバリアー包材と電子レンジ食品用の自動開口レトルト包材を取り上げ, 解説した.
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  • イー パンライ, 脇坂 港, 白井 義人, ハッサン モハメッドアリ
    5 巻 (2004) 2 号 p. 97-103
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    凍結融解法による単一系の食品成分の凍結濃縮に及ぼす塩化ナトリウムの添加効果について本研究では検討した.様々な二成分系の組合せ (例: グルコースー塩化ナトリウム, デキストリンー塩化ナトリウム, 卵アルブミンー塩化ナトリウム, ミルクタンパクー塩化ナトリウム) に対して, 凍結融解による凍結濃縮を試みた.グルコースー塩化ナトリウム系では, デキストリンー塩化ナトリウムよりも大きな凝固点降下が観測された.添加する塩化ナトリウム濃度が上昇すると, グルコース溶液の凍結濃縮の効果は, 低減した.塩化ナトリウムの添加により, デキストリン溶液およびミルクタンパク溶液のいずれにおいても, 凍結融解を施すと, 融解初期に濃縮液を得ることが出来た.このことはすなわち, 凍結融解による食品成分の凍結濃縮において, 凝固点降下が影響を及ぼすことを示唆している.
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  • 平塚 広, 竹野 健次, 佐々木 健
    5 巻 (2004) 2 号 p. 105-111
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    鉄瓶は古くから茶器として利用されて来たが, 最近, 粗悪で安価な鉄瓶が出回り, 市場が混乱している.我々は鉄瓶の品質を科学的に解明する一つの方法として, 加熱の際での水質変動を追跡し, さらに味との関係の検討を行った.南部製と外国製の鉄瓶に水道水を入れ, LPGガス加熱調理器で加熱し水質変動を追跡した.南部鉄瓶 (三笠および丸南部) の場合では水質に変化はそれほど認められなかったが, 外国製の鉄瓶では硬度, pH, 重炭酸イオンの上昇などの急激な水質変化が認められた.すなわち, 外国製のある鉄瓶では30分加熱で硬度が19.00mg/Lから53.00mg/L, pHが7.00から9.40, 重炭酸イオンは14.00から30.40mg/Lに変化した.さらに南部, 外国製双方の鉄瓶で沸騰させたお湯で, 抹茶を立て成分分析をしたところ, 南部鉄瓶では抹茶のアミノ酸溶出が外国製に比べ速やかであることが確認された.
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  • 阪田 治, 金子 昌子, 丹下 幸子, 佐竹 隆顕, 鈴木 純恵
    5 巻 (2004) 2 号 p. 113-119
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    人間の体調に対する食品の品質や献立の善し悪しを判断する問題に関して, 食物の消化吸収にきわめて重要な役割を果たしている小腸の腸音を基準にして判断する方法の検討を行った.腸音を腹部表面の4カ所に設置した高感度加速度センサで検出するとともに, A/Dコンバータ, DAT, HDおよびパーソナルコンピュータからなるマルチ信号処理システムによりデータ処理を行った.検出精度を高めるための信号データの前処理に独立成分分析を援用することとし, 6つのICAアルゴリズムを適用した結果, 腸音には独自のパワースペクトルパターンが存在することが明らかとなった.また, 標準腸音パワースベクトルとテンプレートとして未知の腹部音響信号からの腸音の検出を検討した結果, 開発したシステムは, 人間の耳で感知可能なレベルの腸音については取りこぼしなく検出が可能であることが明らかとなった.
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  • 松長 正見, 角田 智良, 城斗 志夫, 伊東 章, 渡辺 敦夫
    5 巻 (2004) 2 号 p. 121-128
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    無菌製造法のクリーンルームは衛生上, 洗浄・殺菌操作が不可欠であり, ウエットな環境になる.無菌環境を維持・管理する方法としてOPCを利用する場合もある.しかし, 通常のOPCは一般環境湿度しか対応できないため, 環境監視は断続的な方法で実施するか, または洗浄終了後に測定環境内の液滴濃度が低下するまで計測を開始できない.そのため実質製造時間が短くなり, 生産性に影響を及ぼす.
    これらの問題対策として, 微粒子の慣性衝突を応用し, OPC計測に障害を生じる液滴粒子を選択的に分離・除去するOPCシステムを設計・製作し検証を行った.その結果, OPCシステムによる常時連続測定が可能であることが判明した.また, 1.0μm以上の粒径は実際の評価対象粒径にならないことが明らかになった.さらに, 洗浄・殺菌工程でミクロンオーダーの粒子だけでなく, 多量のサブミクロン粒子が発生するという事象も確認された.
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  • 伊藤 崇
    5 巻 (2004) 2 号 p. 131
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
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